旧車マニアやサンメカ界隈には馴染み深いサンドブラストは、劣化部品を蘇らせる下準備として欠かせないものだ。旧いバイクや部品の価格が高騰している昨今、サビたスクラップも捨てずに再生を心がけ、次世代のポンコツマニアに受け継ぐのだ!
文:丸山淳大、オートバイ編集部/写真:関野 温

サンドブラストでパーツは新車同様の輝きを取り戻す!

今回お邪魔したショップ

画像: 有限会社U2 埼玉県八潮市西袋1-1 ▶U2のHP

有限会社U2
埼玉県八潮市西袋1-1
▶U2のHP

画像: 創業27年のブラスト専門店U2。工業製品や自動車パーツの量産品から、プロショップ、一般ユーザーのブラスト依頼まで対応している。HPに料金表あり。

創業27年のブラスト専門店U2。工業製品や自動車パーツの量産品から、プロショップ、一般ユーザーのブラスト依頼まで対応している。HPに料金表あり。


“ブラスト”のイロハをプロに取材!

画像: U2工場長の只野亨さん(左)とスタッフの酒井孝将さん(右)はお二人共ライダーで、バイク好き。ブラストについてのお話を伺うと共に実際に作業工程を見せていただいた。

U2工場長の只野亨さん(左)とスタッフの酒井孝将さん(右)はお二人共ライダーで、バイク好き。ブラストについてのお話を伺うと共に実際に作業工程を見せていただいた。

サビの根を除去するプロのサンドブラスト

バイクの車体を構成する金属パーツは、ペイントやメッキ、アルマイト、研磨など素材や部位に応じて様々な仕上げが行われている。そうした金属パーツに経年劣化などでサビが出てしまった場合、サビを除去し、再び新車同様の表面仕上げを行うことで、見た目の美しさを取り戻すことができる。

ただし、そのクオリティを左右するのが下地の状態だ。サビや凹凸が残る場合は、その上から新たに塗装やメッキを行ってもクオリティは期待できない。

こうした金属の腐食を除去し下地を整えるのに有効なのが「サンドブラスト」だ。サンドブラストは〝メディア〟と呼ばれるアルミやガラスの粉末を高圧で金属表面に噴射することで塗膜やサビを除去する手法だ。

グラインダーやサンドペーパーなどと比べて圧倒的に短時間かつ、表面を平滑に仕上げられるので、塗装やメッキの下地として理想的な状態をつくることが可能だ。

今回はブラスト専門店U2に実際にサビで劣化したバイク部品を持ち込み、ブラストについてお話を伺うとともに施工を依頼。その模様をお伝えする。

①そもそも“ブラスト”って何だ?

サンド(ドライ)ブラスト
目を見張るサイズの巨大ブラストマシン! 

画像1: ①そもそも“ブラスト”って何だ?

ブラストガンのノズルは摩耗するので消耗品となる。下写真左は一般的なセラミックノズル。写真右はボロン製で、長持ちするが高価なノズルとなる。

画像2: ①そもそも“ブラスト”って何だ?

ブラストマシンで作業中の内部

画像3: ①そもそも“ブラスト”って何だ?

サビや塗装がみるみる剥がれ落ちていく!

メディアと呼ばれる粒状の研磨剤を高圧で噴射し、金属表面のサビや塗装を除去する加工法がサンドブラスト。キャビネットと呼ばれる箱状の中でブラストガンを使って行われる。

ブラストには様々な種類があり、ドライアイスや重曹を使いメディア残留の心配が無いものや、クルミ殻のメディアを使い、木材に施工するもの、さらに微細な球状のメディアをエンジン部品などに噴射し、強度や耐摩耗性を向上させる「ショットピーニング」もブラストの一種だ。

ブラストの種類

アルミナ

画像1: 捨てるパーツあれば拾うブラストあり! まるで別物に大変身!?|ブラスト加工で〝サビ取り〟大作戦【新橋モーター商会】

ガラスビーズ

画像2: 捨てるパーツあれば拾うブラストあり! まるで別物に大変身!?|ブラスト加工で〝サビ取り〟大作戦【新橋モーター商会】

ウェットブラスト
繊細なパーツはウェットで加工!

画像4: ①そもそも“ブラスト”って何だ?

メディアをコンプレッサーのエアで噴射するドライブラストに対し、メディア、エアと一緒に水を噴射するのが「ウェットブラスト」だ。

メディアにはガラスビーズが使われ、ドライよりも繊細で平滑に仕上げることができる。バイク部品ではシリンダーやクランクケースなどのアルミ部品やキャブレターなどの仕上げに使われることが多く、例えばシリンダーの鋳肌なども消さずに輝きが得られるので、レストア作業には欠かせない。

画像: ブラストマシンの内部。水と研磨剤を同時に噴射してサビや塗装を落とす!

ブラストマシンの内部。水と研磨剤を同時に噴射してサビや塗装を落とす!

ブラスト前の下準備は入念に!

画像3: 捨てるパーツあれば拾うブラストあり! まるで別物に大変身!?|ブラスト加工で〝サビ取り〟大作戦【新橋モーター商会】

ブラストは汚れ落としではなく、あくまで塗装やサビを除去するのが目的。油汚れやホコリにまみれた部品は、中性洗剤で水洗いするか、パーツクリーナーなどで洗浄しておく。特に足まわりの部品を依頼する際には注意が必要だ。

画像4: 捨てるパーツあれば拾うブラストあり! まるで別物に大変身!?|ブラスト加工で〝サビ取り〟大作戦【新橋モーター商会】

樹脂はブラストの熱で溶けることがあるので、樹脂と金属が一体になっている部品は、施工前に金属だけの状態にしておく。また、ゴムのブッシュ類なども注意。ハーレーのフェンダーは樹脂部品がリベット留めされていたので、ドリルで揉んで外しておいた。

画像5: 捨てるパーツあれば拾うブラストあり! まるで別物に大変身!?|ブラスト加工で〝サビ取り〟大作戦【新橋モーター商会】

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