カワサキを象徴するカラーリングのひとつが、Z1に採用された、ブラウンとオレンジの「ファイヤーボール」カラー。「火の玉」とも呼ばれ、その後のゼファーシリーズでも節目の年に登場、そのカラーは最新の2026年型Z900RS SEにも引き継がれている。ここで、そのルーツと「ファイヤーボール」カラーの歴代モデルたちを振り返ってみよう。
まとめ:松本正雅
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カワサキ「ファイヤーボール」のルーツ

時代を超えて愛され続ける国産スポーツの金字塔

画像: KAWASAKI 900 SUPER4(Z1) 1972年

KAWASAKI
900 SUPER4(Z1)

1972年

形式名であるZ1の名で親しまれているカワサキの世界戦略車「900スーパー4」は1972年登場。スタイリング、メカニズム、動力性能、いずれも当時の水準を大きく超えたもので、長年にわたり他社から目標とされてきた名車だ。

開発当初は750cc・4気筒スーパースポーツの予定だったが、1969年にホンダのCB750フォアが登場し大ヒットしたことで開発計画を見直し、最終的に排気量が903ccになったのは有名な話だ。

量産車世界初となる空冷DOHC4気筒エンジンは、カムシャフトやクランクにクロモリ素材を採用するなど、過剰なほどに高品質な設計で、パワーはCB750フォアを大きく超える82HPを発揮。世界中のメディアがこのスーパーマシンの動力性能テストを実施、ゼロヨン加速12秒台、最高速200km/hオーバーをマークして世界最強のパフォーマンスを見せつけた。

群を抜く高性能、美しいスタイリングに加えて、後の排気量アップを視野に入れてエンジンが開発されたため、生産終了後もカスタム需要は衰えず、パーツも豊富に流通。チューニングすれば最新マシンに負けない高性能を発揮したこともあって、長年市場の主役であり続けた。今でも愛される、日本のバイク史に輝く金字塔だ。
写真:南 孝幸

カワサキ「ファイヤーボール」歴代採用モデルアルバム

画像: KAWASAKI 750RS(Z2) 1973年 価格:41万8000円

KAWASAKI
750RS(Z2)
1973年
価格:41万8000円

当時の国内自主規制により、Z1の販売が叶わなかったため、Z1エンジンのボア・ストロークを変更した746.3ccで登場。単なるZ1のスケールダウンではなく、クランクシャフトに専用品を用意するなど、非常にコストのかかった贅沢な仕様だった。69HPの最高出力はCB750フォアを凌ぐもので、41万8000円という価格はフラッグシップとしてはリーズナブルだった。ボディカラーは「キャンディトーンブラウン」。

画像: KAWASAKI ZEPHYR 750 RS 1998年 価格:68万円(当時)

KAWASAKI
ZEPHYR 750 RS
1998年
価格:68万円(当時)

1996年、ゼファー750に追加設定された前後ワイヤースポークホイール仕様の「RS」に登場した火の玉カラーの特別仕様車。Z1/Z2をイメージしたカラーは「ルミナスチェスナットブラウン×ルミナスタンジェリンオレンジ」で、限定200台が販売された。

画像: KAWASAKI ZEPHYR χ 1999年 価格:58万円(当時)

KAWASAKI
ZEPHYR χ
1999年
価格:58万円(当時)

ゼファーの初代登場から10周年を記念して登場したスペシャルモデル。750RS(Z2)の火の玉カラーをイメージしたグラフィックを採用、ボディカラーは「ルミナスチェスナットブラウン×ルミナスタンジェリンオレンジ」。サイドカバーには10th Anniversaryの文字が入れられた。

画像: KAWASAKI ZEPHYR1100 2002年 価格:85万9000円(当時、消費税別)

KAWASAKI
ZEPHYR1100
2002年
価格:85万9000円(当時、消費税別)

シリンダーヘッドのKCAとサイレンサー前端部のパイプ触媒により構成される排ガス浄化システム「KLEEN」を搭載。火の玉のカラー名称は「メタリックチェスナットブラウン×メタリックタンジェリンオレンジ」で、限定車ではなく通常のカタログモデルとして販売された。

画像: KAWASAKI ZEPHYR 750 2006年 価格:73万円(当時、消費税込)

KAWASAKI
ZEPHYR 750
2006年
価格:73万円(当時、消費税込)

ゼファー750のファイナルエディション。最後を飾るにふさわしい火の玉カラーが採用され、フレームやスイングアーム、キャリパーをブラックアウト。シート表皮も高級感ある仕様となった。カラー名称は「キャンディダイヤモンドブラウン×キャンディダイヤモンドオレンジ」。2006年モデル扱いだが、発売は2007年1月19日だった。

画像: KAWASAKI ZEPHYR 1100 2006年 価格:92万3000円(当時、消費税込)

KAWASAKI
ZEPHYR 1100
2006年
価格:92万3000円(当時、消費税込)

ゼファー1100のファイナルエディション。ゼファー750のファイナルエディションと同じ「キャンディダイヤモンドブラウン×キャンディダイヤモンドオレンジ」の火の玉カラーを採用、シート表皮を上質なものに変更し、車体はブラックアウトされた。750と同様に2006年モデル扱いだったが、発売日は2007年1月19日だった。

画像: KAWASAKI ZEPHYR χ 2007年 価格:63万5250円(当時、消費税込)

KAWASAKI
ZEPHYR χ
2007年
価格:63万5250円(当時、消費税込)

2007年モデルのゼファーχにも火の玉グラフィックが採用された。ただしこちらはベースカラーをブラックとした仕様で、カラー名称は「エボニー×キャンディファイアレッド」。2007年モデル扱いだが、発売開始は2006年12月15日。

画像: KAWASAKI ZEPHYR χ 2008年 価格:65万5000円(当時、消費税込)

KAWASAKI
ZEPHYR χ
2008年
価格:65万5000円(当時、消費税込)

ゼファーχのファイナルエディション。1100、750と同様に「キャンディダイヤモンドブラウン×キャンディダイヤモンドオレンジ」の火の玉カラーが採用され、ゼファーシリーズ最後のモデルにふさわしく、シートレザーは素材をキメの細かい上質なものに変更、タンクエンブレムはゴールド仕上げとなった。

画像: KAWASAKI Z900RS 2018年 価格:132万8400円(当時、消費税込)

KAWASAKI
Z900RS
2018年
価格:132万8400円(当時、消費税込)

Z1にインスピレーションを受けた優美なスタイリング、ストリートファイターのZ900をベースとしたハイメカニズム、パワフルな4気筒エンジン、爽快なハンドリングなど、魅力満載で登場。瞬く間に大ヒットしたエポックメイキングなレトロスポーツ。火の玉カラーは往年のZ1、Z2と同じ「キャンディトーンブラウン×キャンディトーンオレンジ」が採用された。

画像: KAWASAKI Z900RS 50th Anniversary 2022年 価格:149万6000円

KAWASAKI
Z900RS 50th Anniversary
2022年
価格:149万6000円

Zシリーズの50周年を記念して登場したアニバーサリーモデル。「キャンディダイヤモンドブラウン」のボディカラーは特別な塗装工程を採用し、キャンディカラーを重ね塗りした特別仕様。サイドカバーの「900」ロゴは往年のZ1をイメージさせるもので、メッキグラブバーも標準装備。ホイールはゴールド仕上げで、シート表皮も専用品が採用された。

画像: KAWASAKI Z650RS 50th Anniversary 2022年 価格:110万円(当時、消費税込)

KAWASAKI
Z650RS 50th Anniversary
2022年
価格:110万円(当時、消費税込)

Z650RSをベースに登場したZシリーズの50周年記念モデル。Z900RSのアニバーサリーモデル同様、ボディカラーは上質な重ね塗りが施された「キャンディダイヤモンドブラウン」で、900同様、ゴールド仕上げのホイールやレトロデザインのサイドエンブレム、メッキグラブバー、専用シート表皮が採用された。

画像: KAWASAKI Z900RS SE 2026年 価格:183万7000円(消費税込)

KAWASAKI
Z900RS SE
2026年
価格:183万7000円(消費税込)

2025年のジャパンモビリティショーで発表された新型Z900RS。ボディカラーは2018年のグラフィックを踏襲しながら、彩度と明度を高めた「メタリックスパークブラック」を採用。エンジンはカムプロフィールを一新して電子制御スロットルを採用。新たにボッシュ製IMUを搭載し、ライディングアシストも充実した。SEはブレンボ製フロントブレーキキャリパーやオーリンズ製リアショックを標準装備する上級グレード。

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