フェルナンデスが初優勝!古里は3位表彰台
史上最多22戦で行われた今シーズンも今大会が最終戦。最終戦の舞台はお馴染みのリカルド・トルモ・サーキットだが、昨年未曾有の大洪水がバレンシア地方を襲ったこともあり、同地での開催は2年ぶりとなった。
予選でポールポジションを獲得したのは、自身初優勝を狙うアドリアン・フェルナンデス(Leopard Racing)。2番グリッドにチームメイトのダビド・アルマンサ(Leopard Racing)、3番グリッドにはマキシモ・キレス(CFMOTO Valresa Aspar Team)が続いた。
古里太陽(Honda Team Asia)が9番グリッド、三谷然は24番グリッドからスタートする。
決勝日は上空には雲が広がるも気温18度、路面温度19度のドライコンディション。20周の決勝レースがスタートすると、好スタートを決めたキレスをフェルナンデスがなんとか抑え込みホールショットを奪う。オープニングラップではアルマンサがトップに立つ場面があったものの、アルマンサもポジションを落としてしまい、トップ集団は11名で争われることに。古里も7番手につけ、チャンスを伺っていく。
トップ集団から抜け出すことはできないものの、フェルナンデスが安定したラップでトップを走行。キレスやルカ・ルネッタ(SIC58 Squadra Corse)、アルマンサが続く。
8周目に入るとターン1で古里が3番手に浮上。さらにファステストラップを記録する走りでさらなるポジションアップを図る。
2番手のキレスは12周目にブレーキングミスを犯したこともあり、古里が2番手に浮上。トップのフェルナンデスにも迫る古里だったが、16周目に再びキレスにオーバーテイクを許し3番手に後退した。
古里の背後にはアルヴァロ・カルペ(Red Bull KTM Ajo)とグイド・ピニ(LIQUI MOLY Dynavolt Intact GP)も迫るなか、古里が動く。残り3周のターン2でキレスをオーバーテイク。キレスとのバトルが続くも、ラストラップのターン1で古里2番手の座を死守してみせた。
トップのフェルナンデスはミスを犯すことなくトップチェッカー。母国スペインで念願の初優勝を達成した。
古里が2番手でフィニッシュするも、ファイナルラップでトラックリミット違反があったため1ポジションダウンで3位に後退。しかし、Moto3クラスのラストレースで自身初の3戦連続で表彰台を獲得してみせた。2位にはキレスとのバトルを制したカルぺが獲得した。

トラックリミットで惜しくも2位を逃すも、3戦連続で表彰台を獲得した古里。来季はMoto2クラスにステップアップだ!
古里は年間ランキング8位でシーズンを終了。良い流れでMoto3を卒業、来季からはMoto2クラスへの挑戦となる。
山中琉聖(FRINSA - MT Helmets - MSI)はシーズン終盤は怪我により欠場となったものの、年間ランキング9位を獲得。来季もMoto3クラスに参戦が決まっている。三谷は15周目にターン11でクラッシュ。リタイアでレースを終えたが、来季のフル参戦に向けて経験値を積むことができた。来シーズンは経験豊富な山中と、ルーキー三谷の活躍から目が離せない。

ポルトガルに続きバレンシアでもスポット参戦を果たした三谷。ルーキーイヤーの活躍に期待!
2025 Moto3第22戦 バレンシアGP 決勝結果

フェルナンデスが初優勝。ルーキーのカルぺが自己最高位の2位に入った。

レポート:河村大志


