【クラッチ操作不要のERC搭載！】BMW「F450GS」市販型登場！ 革新メカ搭載の“スモールGS”を詳細解説！【2026速報】

BMW「F450GS」の概要

ERCで次世代の走りを実現するコンパクトGS！

欧州ではA2クラスに相当する軽量アドベンチャーのF450GSは、日常の通勤からツーリング、さらにはオフロードまで幅広くカバーする「GSシリーズらしい」万能アドベンチャーとして開発されている。

最高出力35kW（48HP）/8750rpm、最大トルク43Nm(4.38kg-m）/6750rpmを発揮する420ccの新開発並列2気筒エンジンは135度クランクとバランスシャフトを採用し、高回転域での伸びと低中速トルクを両立。燃費は100kmあたり3.8L、航続距離は約350kmと経済性も高い仕様となっている。

これに組み合わされるシャシーは新設計のスチールチューブラーフレーム。エンジンを強度部材として組み込み、剛性と軽量性を両立。車重はわずか178kgで、圧倒的なパワー・ウェイトレシオを実現しながら、GSらしい扱いやすさと高い安定性を両立している。

足回りはKYB製の43mm倒立フォーク（スポーツ仕様は減衰調整付き）と、アルミ中空スイングアーム＋KYB製モノショックを採用。リアにはBMW特許の「WAD（travel-dependent damping）」機構を搭載し、サスペンションストロークに応じて減衰力を自動調整するメカニズムを備える。

ブレーキキャリパーはフロントがブレンボ製、リアがByBre製でABS Proが標準装備。コーナリング中のブレーキングも安定しており、Dynamic Brake Control（DBC）やエンジンブレーキ制御（MSR）も導入されている。

そして、今回注目の新機構がERC（Easy Ride Clutch）。従来の遠心クラッチを進化させた画期的システムで、エンジン回転数に応じて自動的にクラッチを制御し、発進・変速・減速時にクラッチレバー操作を不要とする機構だ。これにより街乗りや渋滞中の操作負担を軽減し、不意のエンストも防止してくれる。

しかも、クラッチレバーはそのまま残されており、必要に応じて完全MT車に戻すことも可能。段差越えや難路走破時などの際に「マニュアルの自在感」を残しているのがポイントで、ホンダのEクラッチシステムに匹敵する革新的な機構だ。

電子制御ライディングアシストも盛りだくさんだ。ライディングモードは標準で「Rain」「Road」「Enduro」の3モードを備え、上級グレードでは「Enduro Pro」モードも追加。ABSやトラクションコントロール（DTC）、エンジンブレーキ制御（MSR）などと連動し、舗装・未舗装を問わず理想的な制御を実現する。メーターは大型6.5インチTFTディスプレイで、電話・音楽・ナビゲーションにも対応。USB-Cポートも標準装備され、ツーリング時の利便性を高めている。

魅力満載のF450GSだが、欧州ではスタンダードな「ベーシック」、ライディングモードやクイックシフター、クリアスクリーンなどを装備する「エクスクルーシブ」、スポーツサス装備の「スポーツ」、ERCやアルミエンジンガード、ラリースクリーンなどを備えた「トロフィー」の4タイプが設定され、幅広いニーズに応える仕様となっている。ちなみにERCは「トロフィー」に標準装備で、他のグレードではオプション扱いとなる。

さらに純正アクセサリーとしてアクラポビッチ製マフラー、クロススポークホイール（標準はキャストホイール）、ラリーシート、ハンドガード、ツーリングスクリーンなども用意され、個性に合わせたカスタマイズが可能。発表されたばかりで、日本導入のアナウンスはまだないが、ぜひとも日本でも販売して欲しい、魅惑の新世代GSだ。

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