ラズガットリオグルが13連勝を達成もブレガが日曜日に連勝
スーパーポールではニッコロ・ブレガ(ARUBA.IT RACING - DUCATI)がオールタイムレコードを更新する1分47秒332を記録して、2年連続となるポールポジションを獲得。トプラク・ラズガットリオグル(ROKIT BMW MOTORRAD WORLDSBK TEAM)はブレガのタイムにわずかに届かず2番手、3番手にはアレックス・ロウズ(BIMOTA BY KAWASAKI RACING TEAM)が続き、フロントロウを獲得した。
気温24度、路面温度37度のドライコンディションのなか、18周のレース1がスタートすると、いきなりラズガットリオグルとブレガのトップ争いが勃発。
両者は毎周回ポジションを入れ替えながら周回を重ね、ともに逃げることができないままレースは進んでいく。ブレガは直線で、ラズガットリオグルはブレーキングで勝負を仕掛け、拮抗したレースとなった。
最終ラップまで熱戦を繰り広げた両者だったが、ラズガットリオグルが逃げ切り優勝。第6戦ミサノから13連勝を達成した。ブレガは最終ラップにファステストラップを記録してラズガットリオグルを追ったが、0秒030とわずかに届かず2位、3番手をキープしたサム・ロウズ(ELF MARC VDS RACING TEAM)が3位に入った。

13連勝を達成したラズガットリオグル。
スプリントであるスーパーポール・レースでも、序盤からブレガとラズガットリオグルがトップ争いを展開。序盤から3番手以下を引き離してのバトルとなったトップ争いは、最終ラップのバックストレート前のターン15でラズガットリオグルが前に出るが、最終コーナー立ち上がりでブレガがラズガットリオグルをパス。0秒105差という僅差でブレガが第5戦チェコのレース2以来となる勝利を手にした。
惜しくも敗れたラズガットリオグルは2位となり、連勝がストップ。第6戦ミサノから続いていたハットトリックもここで止まった。3位にはアルバロ・バウティスタ(ARUBA.IT RACING - DUCATI)が入っている。
最終レース2は気温26度、路面温度31度のドライコンディションのなか、18周で争われた。ポールポジションからブレガがレースをリード。ラズガットリオグルが2番手で続き、早くもこの2台が抜け出し、レース1、スーパーポール・レース同様に一騎打ちとなる。
加速性能に優れているドゥカティを駆るブレガはバックストレートから最終コーナー、ラズガットリオグルは7コーナー、15コーナーのブレーキングが勝負ポイントであり、何度もポジションの入れ替えを繰り返しながら周回を重ねていく。
アラゴンラウンドでは常にこの2台の接近戦が演じられてきたが、12周目のターン7でラズガットリオグルがラインを外すミスを犯してしまい、ブレガとのギャップは1秒以上に開いてしまった。
このチャンスを活かしたいブレガはペースを上げ、その差を2秒にまで拡大。ラズガットリオグルも懸命に追ったが、その差は縮まることなく勝負はここまで。
得意の逃げ切り体制に持ち込んだブレガがラズガットリオグルとの差をキープしてトップチェッカー。今シーズン10勝目となった。2位にラズガットリオグル、3位にバウティスタが入った。

得意のトラックでラズガットリオグルの連勝を止めたブレガ。
この結果、ランキングトップのラズガットリオグルとランキング2位のブレガとの差は36ポイントに接近。残り2戦6レースが残っていることから予断を許さない点差と言える。
ついにラズガットリオグルの連勝を止めたブレガ。シーズン終盤になってタイトル争いの行方がわからなくなってきた。SBK最後のタイトル獲得か、それとも昨年のリベンジか。次戦は10月10日から12日に行われるエストリルラウンド。タイトル争いの天王山となる1戦はどちらに軍配が上がるのか、注目だ。
2025 スーパーバイク世界選手権 第10戦 レース1 結果

ラズガットリオグルとブレガに続いたのはサム・ロウズ。

2025 スーパーバイク世界選手権 第10戦 スーパーポール・レース 結果

ラズガットリオグルとの激闘を制したブレガが優勝。

2025 スーパーバイク世界選手権 第10戦 レース2 結果

ラズガットリオグルとブレガのポイント差は36。

レポート:河村大志