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ホンダ「CB500 Super Four」の概要
スーパーフォアらしい優美なフォルムは継承

HONDA
CB500 Super Four
2026年モデル
かねてから噂のあった次世代スーパーフォア。その噂が現実味を帯びたのは、2024年の重慶モーターショー。そこでホンダがミドルクラスの4気筒スポーツモデルを開発中であることを公表、それがフルカウルスポーツのCBRとネイキッド版のCBの2モデルになる、という情報も漏れ伝わってきた。そして今回、それが現実のものとなったわけである。

これまでのスーパーフォアが受け継いできた、抑揚の効いたダイナミックなボディラインは継承。グラマラスなタンクから一旦シート前端で絞り込み、再びテールカウルで広がりを見せる構成のフォルムとなっている。
ボディパーツの多くは専用で、同時に公開された「CBR500R FOUR」とタンクは共有するが、テールカウルやヘッドライトまわりなどは独自のパーツとなっている模様。テールランプは丸目2灯のLEDだ。
VTECは省略、ライディングモードと電制スロットルを採用

エンジンは新開発の502cc・水冷DOHC4バルブ4気筒。これまでのCB400スーパーフォアに採用されてきた油圧バルブ数制御システム「ハイパーVTEC」は搭載されないが、代わり、というわけではないが、スロットルバイワイヤを採用し、ライディングモードを搭載。走行状況や好みに応じたパワー特性を選ぶことができるようになっている。

マフラーは右1本出しの集合タイプ。エキパイレイアウトはかつての名車・CB400FOURを思わせる優美な造りで、集合部もコンパクト。サイレンサーは排気量の割には大き目の丸型で、メッキ仕上げが高級感と上質さを演出している。

ヘッドライトはケースを新作した丸目1眼デザイン。ライトユニットは上下2分割のLEDで、先に登場したCB1000Fコンセプトとは異なるデザイン。ウインカーは従来のホンダ車にも採用されている小型LED、メーターは5インチカラーTFTとなっている。ちなみにライディングモードはアーバン、スポーツ、レイン、ユーザー1、ユーザー2の5種類が設定されている。

シートは前端部をしっかり絞り込んでいるが、座面自体はフラットで肉厚。ロングツーリングも快適にこなしてくれそうだ。サイドカバーはブラックで、車名ロゴの「Super Four」のレタリングがレッドとなる。かつてのハイパーVTEC Revoを思わせるデザインだ。
ボディカラーはいわゆる「スペンサーカラー」。全体的な雰囲気はまさしく慣れ親しんだCB400スーパーフォアの延長線上にあるものだ。
Eクラッチシステム導入、リアサスはモノショック!

そして今回のハイライトが「ホンダEクラッチシステム」の導入。見たところ、エンジン左側にレイアウトされるアクチュエーターはコンパクトで、CB650Rやレブル250などに搭載されているユニットより小さく、スリムに見える。
聞けばこのCB500 Super Fourに関しては、設計当初からEクラッチシステムの採用を前提としていたようで、アクチュエーターなどのユニットを搭載しても余計な張り出しを極力抑えられるよう、エンジンケース自体の形状を工夫しているのだそうだ。

サスペンションも大きく進化した。CBR500R FOURと兄弟モデルということもあって、フロントフォークは倒立となり、ブレーキキャリパーもニッシン製のラジアルマウント4ポットを装着。ちなみにCBRの方はKYB製フォークであることが判明しており、CBも同じKYB製の可能性が高そうだ。

また、これまで2本ショックだったリアサスペンションが、リンク付きのモノショックに変更されていることも見逃せない。スイングアームはテーパー状のアルミ製で、ホイールは細身の10本スポークを採用。どんな走るを見せてくれるのか楽しみな構成だ。

2026年の発売であることは間違いなさそうだが、気になるのは400ccと言われる国内仕様の発表と導入時期。もしかしたら、今度のジャパンモビリティショーで追加情報があるのだろうか…? 楽しみにしながら待ちたいところだ。