現行のCT125・ハンターカブ、つまりJA65ではオイルフィルターが採用されているので、定期的にオイルフィルター交換をすることでエンジンのコンディションをより良く保つことができるよ。作業自体は非常に簡単なので、オイル交換のついでにさっと交換可能。今回は、JA65のオイル交換&オイルフィルター交換を解説していくよ。

教えてくれるのはダートバイクプラス瀬戸店の寺尾店長

JA65のエンジンオイル&オイルフィルター交換をするにあたって、プロに手順を教えてもらうよ。
協力してくれたのは、ダートバイクプラス瀬戸店。

画像: 教えてくれるのはダートバイクプラス瀬戸店の寺尾店長

ダートバイクプラスは、愛知県瀬戸市にあるオフロードパーツメーカー「ダートフリーク」が運営する、日本有数のオフロードパーツショップ。
パーツ用品店というと、オンロード向けパーツが多いけど、ここはオフロード専門。なので、他の用品店では見かけることの少ないアイテムも多数あって実に面白いのよね。

ピットも併設されていて、整備や各種カスタムにも対応してくれるよ。

で、今回教えてくれるのは店長の寺尾さん。
本日はよろしくお願いします。

画像1: ダートバイクプラス瀬戸店 寺尾店長

ダートバイクプラス瀬戸店
寺尾店長

よろしくお願いします。

ハンターカブ(JA65)のオイル交換とオイルフィルター交換に必要な消耗品

必要なものは色々あるけど、その中でも交換用の消耗品から。

エンジンオイル

まずはエンジンオイル。

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寺尾店長

JA65の場合、必要なオイル量は通常のオイル交換で800mlオイルフィルター交換時で850mlになります。
ですので、1リットル入りを用意していただければ問題ないと思います。

今回は、MaximaProPlusというオイルを入れようと思います。
オフロードシーンで鍛えられたオイルで、熱タレしにくいのが特長です。100%化学合成のいわゆる高性能オイルですが、比較的求めやすい価格設定ですし、常用オイルとしてオススメしています。

ドレンワッシャー

ドレンボルトに使用するドレンワッシャーは再利用せずに新品交換を。

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寺尾店長

ハンターカブのドレンボルトはM12サイズなので、こちらで。

ディーアールシー(DRC) アルミガスケットワッシャー M12×20mm 5枚入り ダートフリーク DIRTFREAK F7813(旧品番:D59-52-560)

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オイルフィルター

オイルフィルターはオイルの汚れをろ過してくれる大事なパーツ。

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寺尾店長

ハンターカブ(JA65)にはこちらが適合します。

JA55の場合はこうしたオイルフィルターがなく、作業としてはオイルストレーナ清掃もしくは交換になるので注意してください。

ディーアールシー(DRC) CT125(JA65),CC50/110, SUPERCUB, MONKEY125, GROM125, DAX125, GB350/S オイルフィルター オイル交換 オイルエレメント バイクメンテナンス ダートフリーク Dirtfreak D8285

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オイルフィルターカバーOリング

オイルフィルターカバーからのオイル漏れを防いでくれるOリング。オイル漏れを避けるためにも、新品交換をお忘れなく。

デイトナ(Daytona) バイク Oリング フィルターカバーパッキン ホンダ用(91302-PA9-003) CRF1000など 17616 通しNo:O-05

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オイルレベルゲージOリング

オイルフィラーキャップ兼オイルレベルゲージ(以下オイルレベルゲージ)部分のOリングも交換しておきたい。

画像5: ダートバイクプラス瀬戸店 寺尾店長

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オイルレベルゲージのOリングが劣化していると、オイル漏れの原因につながります。高いものではないので、こちらもオイル交換時に新品にしておきましょう。

デイトナさんのO-08が適合します。

デイトナ(Daytona) バイク Oリング レベルゲージパッキン ホンダ用(91307-KRM-840) モンキーなど 17619 通しNo:O-08

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まとめるとこんな感じ。

・オイル
・ドレンワッシャー
・オイルフィルター
・オイルフィルターカバーOリング
・オイルレベルゲージOリング

オイル&オイルフィルター交換時にオススメなカスタム

メンテナンス時にカスタムパーツを取り付けるのって、非常に効率が良くてオススメ。オイル&オイルフィルター交換作業時にカスタムしやすいのは、ドレンボルトとオイルフィルターカバー。

マグネット付ドレンボルト

画像6: ダートバイクプラス瀬戸店 寺尾店長

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寺尾店長

せっかくオイル交換をするのであれば、ドレンボルトを純正からマグネット付きのものに交換するのをオススメします。

軽量なアルミ製で、中心部にマグネットが埋め込まれているので、エンジン内の金属粉などを集めてくれます。
アルマイト仕上げで視認性も高いので、作業効率も良くなりますよ。

ジータレーシング(ZETA RACING) CT125,MONKEY125,CC110,CRF250L,CRF125F,YZ250/X,SEROW250,WR250R/X,KLX…etc マグネティックドレンボルト (M12x15-P1.5) レッド 強力磁石 鉄粉採取 ワイヤリング穴 ハンターカブ クロスカブ トリッカー セロー ダートフリーク F7935

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ZETA オイルフィルターカバー

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オイルフィルターカバーを純正からこちらのものにすることで、見た目も引き締まりますし、冷却フィンにより多少の冷却効果も期待できます。

ジータレーシング(ZETA RACING) オイルフィルターカバー アルミ ブラック CT125/MONKEY125/DAX125/GROM/CC110 G6126

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必要な工具と、あると便利な工具

以上が消耗品やカスタムパーツ。
お次はオイル&オイルフィルター交換に必要な工具や、あると便利な工具。

必要な工具

画像8: ダートバイクプラス瀬戸店 寺尾店長

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寺尾店長

必要な工具は以下の通りです。

トルクレンチは10.0Nm、24.0Nmで使用します。
オイルジョッキについては、ハンターカブはオイル注ぎ口が狭いので、細めの注ぎ口のものを選ぶと良いかもしれません。

8mmTレンチ
17mmソケット
ラチェットハンドル
トルクレンチ
5mm六角棒レンチ
コインドライバー
オイルジョッキ
オイルパン
廃油処理アイテム

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寺尾店長

コインドライバーについてですが、こちらの商品が非常にオススメです。

4種のサイズと形状を使うことができますので、工具箱に入れておけばさまざまなメンテナンスで活躍してくれます。
残念ながら現状は廃盤になってしまっているので、流通在庫があるうちに入手しておくのをオススメしたい工具です。

ディーアールシー(DRC) タイミングプラグレンチ エンジンプラグ用 4サイズ対応 ダートフリーク DIRTFREAK F8182(旧品番:D59-45-101)

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あると便利なもの

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必要な工具には含めていませんが、オイルフィルターが取り外しにくい場合もあるので、ピックツールもあると便利ですよ。

SIGNET(シグネット) ピックツールセット4本組 46992 黒

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オイルフィルターカバー及びドレンボルトをカスタムする場合に必要なもの

画像11: ダートバイクプラス瀬戸店 寺尾店長

ダートバイクプラス瀬戸店
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また、上記のドレンボルト、ZETAオイルフィルターカバーに交換していただく場合は、以下の工具も必要になります。

14mmソケット
4mmヘキサゴンソケット
4mm六角棒レンチ

実際にオイル&オイルフィルター交換作業をしていくよ

まずは古いオイルを抜こう

オイルを抜く時ですが、まずは暖気ですよね。

画像1: まずは古いオイルを抜こう
画像12: ダートバイクプラス瀬戸店 寺尾店長

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寺尾店長

オイル交換前の暖気については、やってもやらなくてもどちらでもアリですよ。

暖気をしておくことで、オイルが柔らかくなり、抜けやすくなるというメリットはあります。だた、エンジンが熱くなるので、作業に気を遣う必要はあります。オイルが循環することで下にたまっていたオイルがエンジン各部に回ることで抜けにくくなるという可能性もあります。

暖気をせずそのままオイルを抜く場合は、オイルがエンジン下部にたまっているのでその圧力によりオイルが抜けやすいという効果が期待できます。また作業が非常に楽です。

なるほど、たしかに。

画像13: ダートバイクプラス瀬戸店 寺尾店長

ダートバイクプラス瀬戸店
寺尾店長

オイルを抜く前の準備としてアンダーガードを外しておくと良いですよ。

外さなくてもオイル&オイルフィルター交換は可能ですが、オイルフィルターから滴ったオイルが付着しがちなので、余裕があるなら外しておくことをオススメします。

作業もわかりやすいので記事的にも助かります。
というわけで5mmの六角棒レンチでアンダーガードを外して、オイルパンを車体下部に差し込もう。

画像2: まずは古いオイルを抜こう

ドレンボルトはこの位置。
位置をわかりやすくするため、写真はZETAドレンボルト。赤い。

画像: 純正ドレンボルトは二面幅17mm、ZETAドレンボルトは二面幅14mm。

純正ドレンボルトは二面幅17mm、ZETAドレンボルトは二面幅14mm。

純正ドレンボルトは17mmの工具で外そう。

画像3: まずは古いオイルを抜こう

ある程度緩めたら、手で押し込むようにしつつまわして外していこう。

画像4: まずは古いオイルを抜こう

押しながら回していけば、そんなにすぐにオイルが勢いよく出たりはしないので、ここぞというところでスッと抜こう。暖気してなければオイルがかかっても危険はないのでかなり作業が楽。

画像5: まずは古いオイルを抜こう

ドレンボルトを外したら、オイルが出切るまでオイルフィルター交換とかしておこう。
オイルレベルゲージをコインドライバーで外すことで、オイルの出をより良くすることができるよ。

画像6: まずは古いオイルを抜こう

この段階でオイルレベルゲージを外してしまおう。

画像7: まずは古いオイルを抜こう

古いオイルフィルターを外そう

オイルが抜けたらオイルフィルターの交換。8mmの工具でオイルフィルターカバーを固定している2カ所のボルトを外していくよ。

画像1: 古いオイルフィルターを外そう
画像14: ダートバイクプラス瀬戸店 寺尾店長

ダートバイクプラス瀬戸店
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ブレーキペダルが干渉しますので、Tレンチなどの長さのある工具を使うと作業しやすいですよ。

画像2: 古いオイルフィルターを外そう

ボルトを外したらカバーを引っ張って外そう。

画像15: ダートバイクプラス瀬戸店 寺尾店長

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カバーを外すと、スプリングが露出するので失くさないよう丁寧に外しましょう。

純正カバーをそのまま使う場合は、パーツクリーナーなどで清掃しておいてください。

画像3: 古いオイルフィルターを外そう

次は古いオイルフィルターを外すよ。

画像16: ダートバイクプラス瀬戸店 寺尾店長

ダートバイクプラス瀬戸店
寺尾店長

オイルフィルターがなかなか外れないときは、ピックツールなどで外してください。
その際はくれぐれも周辺を傷つけないよう、丁寧に作業をお願いします。

車両によっては、オイルフィルターカバーを外した時点で、オイルフィルターも簡単に外せる場合があります。

画像4: 古いオイルフィルターを外そう

ピックツールで引き寄せたら、あとは引っ張るだけ。

画像5: 古いオイルフィルターを外そう

新品オイルフィルターの取付

準備しておいた新品オイルフィルターを取り付けよう。向きに注意をしつつ、奥まで差し込むだけ。

画像1: 新品オイルフィルターの取付

次はオイルフィルターカバーを再び取り付ける、せっかくなのでZETAオイルフィルターカバーにカスタムしていくよ。

画像2: 新品オイルフィルターの取付
画像17: ダートバイクプラス瀬戸店 寺尾店長

ダートバイクプラス瀬戸店
寺尾店長

カスタムとはいっても、交換するだけなので簡単ですよ。
ZETAオイルフィルターカバーに新品のOリングを取り付け、六角棒レンチで締結していきましょう。

また、付属のキャップボルトは4mmの六角棒レンチでバランス良く締めましょう。

まずは新品Oリングを取り付け。

画像3: 新品オイルフィルターの取付

外しておいた純正スプリングを、オイルフィルターのくぼみに戻しておこう。

画像4: 新品オイルフィルターの取付

オイルフィルターカバーをぐっと押し込んだら、2カ所のボルトをバランスよく締めていくよ。

画像1: CT125・ハンターカブ(JA65)のオイル交換&オイルフィルター交換。せっかくなのでオイルフィルターカバーもカスタムしちゃうぞ。〈若林浩志のスーパー・カブカブ・ダイアリーズ Vol.343〉
画像2: CT125・ハンターカブ(JA65)のオイル交換&オイルフィルター交換。せっかくなのでオイルフィルターカバーもカスタムしちゃうぞ。〈若林浩志のスーパー・カブカブ・ダイアリーズ Vol.343〉

最後にトルクレンチを使って、10.0Nmで締結。

画像18: ダートバイクプラス瀬戸店 寺尾店長

ダートバイクプラス瀬戸店
寺尾店長

オイルフィルターカバーが斜めにならないよう、2カ所のボルトをバランス良く締めてください。
その後、オイル漏れのリスクを減らすためにも、トルクレンチでのトルク管理をしておきましょう。

純正のオイルフィルターカバーを使う場合も、ボルトの違いがあるだけで基本的には同じように取り付け出来ます。

画像5: 新品オイルフィルターの取付

新たなオイルを入れよう

オイルを入れる前に、ドレンボルトを戻しておこう。
今回は、ZETAのマグネティックドレンボルトに交換するよ。この中央部分がマグネット部で、エンジン内の鉄粉がここに付着することでエンジン内をよりクリーンに保ってくれる。

画像1: 新たなオイルを入れよう

取り付け前に新品のドレンワッシャーを取り付けておこう。
純正ドレンボルトを使う場合でも、古いドレンワッシャーを外して新品にしておこう。

画像2: 新たなオイルを入れよう

ドレンボルトの取付は、まずは指で丁寧に。エンジン下部で作業がしづらいので、斜めにボルトを入れてしまわないよう、ご注意を。

画像3: 新たなオイルを入れよう

指でいけるところまで締めたら、工具で本締め。純正は17mmの工具を使うけど、ZETAマグネッティックドレンボルトは14mmの工具になるので注意してね。

最後にトルクレンチを使って24.0Nmで締結しよう。

画像4: 新たなオイルを入れよう

新しく入れるオイルはマキシマのプロプラス。
今回はオイルフィルターを交換してるので、オイル量は850ml

画像5: 新たなオイルを入れよう

溢れないように、丁寧に入れよう。

画像6: 新たなオイルを入れよう

オイルを注ぎ終わったら、オイルレベルゲージのOリングを新品にしておこう。

画像7: 新たなオイルを入れよう

オイル量の確認

オイル量については、最終的にはオイルレベルゲージで確認しておこう。

画像19: ダートバイクプラス瀬戸店 寺尾店長

ダートバイクプラス瀬戸店
寺尾店長

オイルレベルゲージ先端を綺麗にぬぐったら、まっすぐに差し込んでください。
ねじ込まずに差し込むだけで大丈夫です。

画像1: オイル量の確認

オイルレベルゲージの先端部分にオイルが付着していればOK。

画像2: オイル量の確認

オイルレベルゲージをコインドライバーで締めて完成。

画像3: オイル量の確認

オイル&オイルフィルター交換の流れを動画でも

作業の流れを動画にしておいたよ。参考になれば幸い。

まとめ

エンジンオイルやオイルフィルターの交換は、愛車を長持ちさせるためにも非常に重要。また、オイルフィルターカバーやドレンボルトのカスタムを同時にやれば作業的にもらくちんだし、カスタムも進んでオススメよ。

画像: まとめ

レポート:若林浩志

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