年に一度、三重県にあるツインサーキットで開催されるミニバイク系カスタムが大集合するイベント「ENJOY 4MINI」。このマシンはまるでモンキーとは思えぬ姿にフルカスタムされており、2023年、2024年と注目の車両となっていた。2025年は11月8日(土)に開催が予定されており、会場にはさらにパワーアップした姿で登場となるのか!? はたまたニューマシンでの登場か!?
文・写真:山ノ井敦司

純正パーツはほぼゼロ!? フレームから足まわりまで超フルカスタム仕様

純正では8インチで小さく可愛らしいモンキーなのに、コチラのマシンは、そんじょそこらのビッグバイクにも引けを取らない迫力の車体にフルカスタム。

今回紹介する姿は2024年度のイベントで撮影されたものだが、2023年時よりもさらにパワーアップ。自作したパーツは機能はもちろん、そのデザインも秀逸。各部に使用されるカスタムパーツのチョイスもとことんこだわったということで抜かりない仕上がりとなっている。

本カスタムマシンは、イベント内で用意されたカスタムコンテストで「オートバイ賞」を受賞。

選考理由としては、数あるカスタムマシンがエントリーされていた中でも他を圧倒する輝きを放ち、イジって楽しめる、理想を具現化することができるモンキーというベースを最大限に活用している、という点だった。

4ミニカスタム界では不可能とされたスポーク化を実現

2023年時から大きく変化した点といえば、この前後のスポークホイール化。そもそもミニバイク系ではスポークホイールの車体がほぼなく、目立ち度は抜群(海外でもチラホラぐらい)。

ベースとなったホイールは海外製で、前後ともに同じ太さだったものを、より迫力のある車体に見せるため、リアはワイドに加工。ハブは専用品など存在するわけがないので、車体、ホイールに合わせ自作で製作(それもアルミ削り出し)。

フロントフォークはHRCから発売されていたRS125をベースとし、Wディスク、ゲイルスピード製ラジアルマウントキャリパーに合わせてボトム部分をアルミから削り出して製作。こちらも自作品。

オートバイらしさを出したかったとのことで、スイングアームは無骨な角パイプ仕上げに(こだわりのヘアライン仕上げ)。あえて太くしたリアホイールで迫力のある見た目に仕上がっている。タイヤはVee Rubberの120/55-12サイズを合わせた。

外装も追加塗装することでバージョンアップ

ペイントは、埼玉県にあるハゼファクトリーによる追加塗装が施され(1枚目が2024年、2枚目が2023年仕様)、よりカスタムライクな見た目に。

タンク自体はGクラフト製Z2アルミタンクだが、あえてタンクキャップにモンキーの純正部品を使うところがニクい!!

画像: 外装も追加塗装することでバージョンアップ

新たに入れられた差し色はナイトロン製リアショックにも採用されているターコイズブルーで、シートのステッチも合わせることで車体のまとまり感をアップさせている。

ワンオフフレームに搭載されるエンジンはフルチューン仕様

フレームもオーナーの自作品でオートバイらしいフレーム形状を意識し製作。メインは鉄で、ダウンチューブ部分はアルミで作られている。

ダウンチューブ部分は簡単に取り外しが可能でメンテナンス性も考慮しており、チューニング好きのオーナーならではの作りとなっている。

エンジン自体はデイトナ製フィンガーフォロアーDOHCボアアップキットで124.8cc化。クラッチはSP武川製の乾式クラッチで、2トンカラーとなったカバー部分を自作している。自身の名前、ブランド名である「FULLBRIGHT」のロゴも入れられる。

見た目も性能も両立したワンオフフルチタンマフラー

チタンのリング溶接が美しいマフラーも自作品。エキパイの角度や曲がりなどフレームのラインと合わせるなど、言われなければ気づけないこだわりもさすが。

ビレットのエンドやちょっとしたステーの作りなど、細部まで抜かりない仕上がりもポイント。

ハンドルまわりやステップなど、車体の各部も抜かりない仕上り

前側から見るとモンキーとは思えぬ仕上がりのマシン。メーター、ハンドルまわりに関しても社外品だらけとは思えぬほど見事にまとめられる。これだけ綺麗にまとめあげるのは相当悩んだのではないだろうか。ガルウイング形状のアルミ削り出しのトップブリッジももちろん自作品。

フロントに用意されたステダンのステーもチタンだったり(もちろん自作)、まるで既製品のようなバックステップも自作だったりと、これまで数百台のモンキーカスタムを見てきた著者も驚かされた。

コチラも既製品のようなまとまりを見せるテールまわり。ちなみにテールランプはZ900RSの純正品を流用。

フェンダー裏もしっかりカバーすることで、とってつけた感がないのもポイント。ステー類もビレット仕上げとオーナーの才能が見た目、仕上がり共に爆発している。

まとめ:山ノ井敦司

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