▶▶▶パレードランの模様(動画)はこちら
▶▶▶パレードランの写真はこちら

ウェイン・レイニー
1960年生まれの、アメリカを代表するレジェンドライダーのひとり。1983年と1987年にAMAスーパーバイク選手権でチャンピオンを獲得。1988年からチームロバーツでYZR500を駆り世界GP500ccクラスに参戦、AMA時代からのライバルだったケビン・シュワンツと激闘を繰り広げながら、1990年から1992年まで500ccクラス3連覇を果たす。1993年、シーズン中の事故により引退、1994年からは自らのチームを率いて原田哲也、阿部典史らを走らせた。
伝説のライダーのための特別仕様・XSR900GPで走行!

「MotoAmerica」選手権第5戦が行われた2025年7月11日〜13日の週末、ラグナ・セカ・レースウェイで開催された特別イベントになんとウェイン・レイニーが登場。特別仕様の「XSR900GP」でパレードランの先導を務めました。
レイニーがラグナ・セカを走るのは1991年のアメリカGP以来、実に34年ぶり。ちなみにこの時は予選でポールポジションを獲得、決勝は2位に6.9秒もの差をつけて堂々の勝利を飾り、母国GPでの圧倒的な勝利にファンを熱狂させました。

この日はケニー・ロバーツ、エディ・ローソン、フレディ・スペンサーといったアメリカン・レジェンドライダーが揃い踏み。これ以上ない豪華な顔ぶれの中、レイニーがXSR900GPで先導を務め、34年ぶりのラグナ・セカ復帰を果たしたわけです。ちなみにレイニーのお隣で「MT-09SP」を駆るのは“キング”ケニー・ロバーツ。ファン感激のひとコマであります。
レジェンドに敬意をこめて贈呈されたヤマハ「XSR900GP」

今回レイニーが乗った「XSR900GP」はヤマハモーターEUとヤマハモーターUSとのコラボで誕生した特別仕様。彼が世界GP500ccクラスで初タイトルを獲得した1990年シーズンにちなんでゼッケンは「2」とされ、フレームやスイングアーム、足まわりをブラックアウト。マールボロカラーの車体とあいまって、往年のYZR500を彷彿させる仕様となっています。

左のステップ、シフトペダルがないことや、エンジン後部のアクチュエーターカバーで分かるように、この車両は「Y-AMT」を搭載。クラッチ操作が不要で、左手でシフトチェンジも可能なこの機構を搭載することで、レイニーのライディングを実現できたわけです。


純正アクセサリーのシートカウルやアンダーカウルを装備し、エキゾーストはアクラポビッチ製。タンク後端に装着された大きなパッドは、ライディング中に身体をホールドできるよう、シート・サイドバッグの専門メーカーであるアメリカのサドルマン社に特注したもの。
ちなみにレイニーはXSR900GPのプロモーションビデオにもチラッと登場しています。ヤマハは敬意をこめてこのスペシャルなXSR900GPを彼に贈呈したそうです。

2022年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでYZR500に乗って以来、3年ぶりにパレードランを披露したレイニー。このときのYZRはハンドルスイッチでギアチェンジができるよう改造されていましたが、今回はY-AMTというヤマハが誇る最先端テクノロジーが、再びレジェンドの走りを実現してくれたわけです。
市販車のXSR900GPにはY-AMTは装備されていませんが、これを機にMT-09やトレーサー9GT+に続いて、XSR900GPにもY-AMT仕様が導入されたらいいですね!
まとめ:松本正雅
ウェイン・レイニー パレードランの動画・写真
Wayne Rainey Yamaha: history is back on track
www.youtube.com