監修者:岡本修(Webライター)
大学時代から大型バイクに乗っていて、日常使いはもちろん、ツーリングやサーキット走行まで楽しんでいる。ジャケットやグローブといったギアを集めるのも好きで、時間があれば最新商品をチェックしている。
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アメリカンヘルメットの種類と特徴
アメリカンヘルメットを選ぶ際、まず知っておきたいのがその多様な種類とそれぞれの特徴です。見た目のスタイルだけでなく、機能性や安全性も種類によって大きく異なります。

アメリカンヘルメットの種別
ジェットヘルメット
頭部全体を覆い、顔の部分はシールドで保護されるタイプです。開放感を保ちつつ、顔への風当たりや小石の跳ね上げを防ぐため、ハーフヘルメットよりも高い安全性を持ちます。シールドの種類も豊富で、クリア、スモーク、ミラーなど、用途や好みに合わせて選べます。街乗りからツーリングまで幅広く対応できる汎用性の高さが魅力ですが、顎部分は露出するため、フルフェイスほどの保護性能はありません。レトロなデザインのものが多く、アメリカンバイクとの相性が良いとされています。
フルフェイスヘルメット
頭部全体を完全に覆い、顎部分まで保護する最も安全性の高いタイプです。万が一の事故の際も、顔面への衝撃からライダーを最大限に守ります。走行風の巻き込みや騒音も抑えられるため、高速走行や長距離ツーリングに適しています。アメリカンバイクに似合うクラシックなデザインのフルフェイスも増えており、安全性を最優先する方におすすめです。ジェットヘルメットに比べて重く、視界が狭く感じることもありますが、それを補って余りある安全性が最大のメリットです。
【監修者の一言】
フルフェイスヘルメットは頭部全体を覆うタイプのヘルメットです。安全性を重視するのであれば、「PSC」マークや「SG」マークがついた商品を選びましょう。
「PSC」マークは国が定めた安全基準を満たした製品にのみ表示される制度です。日本国内では、「PSC」マークの表示がないフルフェイスヘルメットはバイクに乗車するヘルメットとして認められていないので注意しましょう。
そのほか、世界基準の「SNELL規格」を満たしたヘルメットもあり、そういったヘルメットであれば安心してツーリング、ライディングを楽しめるでしょう。
オフロードヘルメット(モトクロスヘルメット)
特徴的なバイザー(ひさし)と、顔面を保護する長めのチンガード(顎部分)が一体となったヘルメットです。ゴーグルと合わせて着用することが前提で作られています。本来はオフロード走行用ですが、独特の武骨なスタイルがアメリカンカスタムバイクとマッチすることから、一部のライダーに支持されています。通気性が良く、デザイン性も高いですが、オンロード走行では風切り音が大きくなる傾向があります。
ハーフヘルメット(半キャップ)
最も開放的なスタイルで、頭部の上半分を覆うタイプです。軽量で着脱が容易なため、街乗りや短距離移動で手軽に着用したい方に人気があります。しかし、顔や耳、後頭部が露出するため、保護範囲は限定的です。万が一の事故の際には安全性に不安が残るため、高速走行や長距離ツーリングには不向きと言えます。PSCマークは付与されるものの、SGマークの取得が難しい製品も多いため、本記事では推奨していません。
アメリカンヘルメットの選び方1:安全性をチェック!
デザインだけで選ぶと、後で後悔することもあります。アメリカンヘルメットを選ぶ上で最も重要なのは安全性です。見た目だけで選ばず、以下の様な公的な安全基準を満たしているかを確認しましょう。

さまざまな規格について知っておこう
PSCマーク
消費生活用製品安全法の基準を満たした製品に表示されるマークです。日本国内で販売されるヘルメットには、SGマークの有無にかかわらず、PSCマークの表示が義務付けられています。PSCマークがないヘルメットは公道での使用ができません。
SGマーク
製品安全協会の定める安全基準を満たした製品に表示されるマークです。PSCマークに加え、SGマークが付与されているヘルメットは、万が一の事故の際に人身損害が起きた場合、製品安全協会から賠償措置が受けられます。特に排気量が125ccを超えるバイクの場合、SGマーク付きのヘルメットが推奨されます。
JIS規格(日本工業規格)
ヘルメットの構造や衝撃吸収性などについて定められた日本の国家規格です。JIS規格はPSCマーク、SGマークの認証基準にも含まれており、高い安全基準を満たしていることの証となります。
スネル規格(SNELL)
レース用ヘルメットに採用されることが多い、非常に厳しいアメリカの民間安全規格です。安全性を極限まで追求するライダーには最適な選択肢ですが、一般道での使用においてはSGマークでも十分な安全性が確保されています。
これらの安全規格をクリアしているかを確認し、自分のライディングスタイルやバイクの排気量に合った保護性能を持つヘルメットを選びましょう。
アメリカンヘルメットの選び方2:デザイン
個性を表現するアメリカンヘルメットは、その独特のスタイルが大きな魅力です。自分のバイクのタイプや、目指すライダースタイルに合わせて選びましょう。

アメリカンヘルメットのデザイン
クラシック/レトロスタイル
ヴィンテージ感のあるデザインは、オールドスクールなアメリカンバイクやチョッパーとの相性が抜群です。ジェットヘルメットや、クラシックなフルフェイスヘルメットに多く見られます。 シンプル/ミニマルスタイル:余計な装飾を排したシンプルなデザインは、どんなバイクにも合わせやすく、飽きがこないのが特徴です。
ミリタリー/ワイルドスタイル
マットな質感や、ミリタリー調のカラーリングは、タフな印象を与えたいライダーにおすすめです。
カラーとグラフィック
バイクの色とのコーディネートはもちろん、あえてヘルメットで差し色を入れたり、個性的なグラフィックを選んだりすることで、自分だけのスタイルを表現できます。
デザインを選ぶ際は、安全性やフィット感をクリアした上で、最終的な決定を行いましょう。
アメリカンヘルメットの選び方3:機能性
快適性を高める要素 長時間のライディングや、様々な天候下での使用を考えると、ヘルメットの機能性も重要な選択基準となります。

アメリカンヘルメットの機能について
ベンチレーション(通気口)
ヘルメット内部の熱や湿気を排出し、快適な状態を保つための通気口の有無と数を確認しましょう。特に夏場のライディングでは、通気性の良いヘルメットが蒸れを軽減し、集中力を維持するのに役立ちます。 シールドの機能:ジェットヘルメットやフルフェイスヘルメットの場合、シールドの機能性も重要です。
【監修者の一言】
ヘルメットを長時間着用していると、頭部が蒸れることがあります。昨今は各ヘルメットメーカーからベンチレーションに工夫が施された商品が多数展開されています。
前側だけでなく、後頭部にもベンチレーションが設置されているものであれば、通気性が非常によく、快適なツーリングを楽しめるでしょう。
UVカット機能
紫外線から目や皮膚を守ります。紫外線の強い季節に長く乗る方にとっては、あるとありがたい機能です。
防曇(曇り止め)加工
シールドの曇りを防ぎ、クリアな視界を確保します。ピンロックシート対応のモデルもあります。
開閉のスムーズさ
グローブをしたままでもスムーズに開閉できるか確認しましょう。
インナーサンバイザー
日差しの強い時に瞬時にON/OFFできるインナーサンバイザー付きのモデルは、眩しさ対策に非常に便利です。
内装の着脱・洗濯可否
汗をかいたり、長期間使用したりするとヘルメット内部は汚れてきます。内装が取り外して洗濯できるタイプであれば、清潔さを保ちやすく、快適に長く使用できます。
【監修者の一言】
内装を着脱できるタイプを選び、定期的に洗濯することでヘルメットの内装を長持ちさせることができます。ただし、洗濯するときはネットに入れて内装を保護することをおすすめします。ネットを使用せずに洗濯すると、内装が傷ついて使えなくなってしまう可能性もゼロではありません。
また、洗濯したあとは、完全に乾燥させましょう。生乾きのままでヘルメットに戻すと、カビやニオイの原因となります。
おすすめのアメリカンヘルメット11選
ここからは、おすすめのアメリカンヘルメットを具体的に紹介していきましょう。デザイン、機能、安全規格、そしてもちろん価格など、さまざまなチェックポイントがありますので、自分に合うものを選んでくださいね。
アライ クラシック・エアー
ネオクラシックなスタイルを追求した、コンパクトなフォルムが魅力のアライのジェットヘルメットです。帽体にはアライ独自のスーパーファイバーを使用し、JIS規格を超える高い安全性能を確保しています。
ヘルメット内部の熱気を効率的に排出するベンチレーションシステムや、抗菌・消臭機能を持つ着脱可能な内装により、夏場でも快適。安全性とスタイル、そして快適性を妥協なく融合させた、クラシックバイクから現代のバイクまで幅広くマッチするモデルです。

SHOEI J・O

カスタムバイクやビンテージバイクにも溶け込む、クラシカルでコンパクトなフォルムが魅力のジェットヘルメットです。SHOEI独自のAIM構造により、スモールジェットながら高い安全性を確保。JIS企画を満たしています。最大の特徴は、格納式の専用設計「CJ-3シールド」。バブルシールドのようなデザインとクリアな視界を両立し、巻き込み風を低減します。内装は全て着脱可能で清潔さを保てるのもポイント。安全性とファッション性を高次元で融合させた人気モデルです。
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アメリカンヘルメットを選ぶ際の注意点
複数の選択肢を比較検討する
ひとつのヘルメットに決めつけず、いくつかの候補を比較検討しましょう。異なるメーカーや種類のヘルメットの重量、視界、デザインなどを比較することで、本当に自分に合ったヘルメットを見つけることができます。
バイクとの相性を考える

バイクとの相性も考えて選ぶといい
ヘルメットは命を守るアイテムですから安全性が最も大切ですが、そのバイクに合ったタイプのヘルメットを選ぶことや、デザイン、バイクとの全体的なバランスを考えることも大事です。
実際にバイクに乗る姿勢を想像しながら、ヘルメットを着用した時のシルエットや、色、デザインがバイクのスタイルに合っているかも考慮しましょう。例えば、アメリカンで言うなら、ハーレーダビッドソンのような大型クルーザーには重厚感のあるデザインが似合いますし、ボバーやチョッパーには、よりシンプルでスリムなヘルメットが似合うこともあります。
アフターケアとメンテナンス
ヘルメットは消耗品であり、定期的なメンテナンスが必要です。内装の洗濯方法、シールドの交換、帽体のクリーニングなど、適切なお手入れをすることで、ヘルメットを長く快適に使用できます。購入前に、メーカーのアフターケアや部品供給についても確認しておくと良いでしょう。
ヘルメットの寿命について
ヘルメットの寿命は、使用頻度や保管状況にもよりますが、一般的に購入から3年、製造から5年が目安とされています。素材の経年劣化や、衝撃吸収材の性能低下が起こるため、見た目に問題がなくても定期的な買い替えが必要です。とくに一度でも衝撃を受けたヘルメットは、目に見えない損傷がある可能性があるため、速やかに交換しましょう。
サイズとフィット感
快適なライディングのために ヘルメットのサイズは、安全と快適性の両面において極めて重要です。小さすぎると頭が締め付けられて痛みが生じ、集中力を妨げます。大きすぎると走行中にヘルメットがずれ、視界が悪くなったり、万が一の際に頭部を保護できなかったりする危険性があります。適切なサイズのヘルメットは、頭全体に均等にフィットし、軽く揺らしてもずれない状態です。
顎紐を締めた際に、きつすぎず、指が一本入る程度のゆとりがあるか。可能であれば、実際にバイクに乗る姿勢でしばらく着用してみると、より正確なフィット感がわかります。内装が取り外して洗えるタイプであれば、清潔さを保ちやすく、快適性も向上します。
【監修者の一言】
ヘルメットメーカーによっては、ヘルメットの内装のフィッティングカスタマイズサービスを展開しています。頭部を計測したうえで、フィッティングを調整してくれることから、自分にぴったりのヘルメットを着用できるようになります。
また、メガネを仕様している人向けにカスタマイズしてくれるサービスもあるので、そういったサービスを利用することで、唯一無二のヘルメットを手に入れられるでしょう。
まとめ:安全とスタイルを両立する理想のヘルメットを見つける
アメリカンヘルメット選びは、ただカッコよさを追求するだけでなく、何よりもライダー自身の命を守るための重要な選択です。
この記事で解説した「選び方の注意点」を参考に、あなたのライディングスタイルに合った最適な一品を見つけてください。
安全基準を満たし、頭にしっかりフィットし、そして何よりもあなたが心から気に入るヘルメットは、きっとあなたのバイクライフをより豊かで快適なものにしてくれるでしょう。