未舗装路や悪路を走るオフロードバイク乗りのためのヘルメットが「オフロードヘルメット」。日差しや泥から顔を守るバイザー、息苦しさを感じにくいよう顎部分の長く伸びた形状、シールドではなくゴーグルを着用するケースが多い…などが特徴。今回はそんなオフロードヘルメットの選び方のポイントや、おすすめの商品をご紹介します!

執筆者:岡本修(Webライター)
大学時代から大型バイクに乗っていて、日常使いはもちろん、ツーリングやサーキット走行まで楽しんでいる。ジャケットやグローブといったギアを集めるのも好きで、時間があれば最新商品をチェックしている。

本記事は編集部が独自に制作した記事ですが、記事内のリンクから商品を購入すると、Amazon、楽天等のアフィリエイトプログラムから売上の一部がWebオートバイに還元されます

オフロードヘルメットの特徴

オフロードヘルメットは、未舗装路などのオフロードにおけるライディングに特化して設計されたヘルメットです。オフロードヘルメットの最大の特徴は、過酷な環境下でもライダーをしっかりと守り、快適性と安全性を両立させている点にあります。

画像: オフロードヘルメットの特徴

オフロードヘルメットの特徴

まず目を引くのは、その独特なデザインです。一般的なフルフェイスヘルメットと比べて顎の部分が前方向に突き出ている設計となっています。このデザインにより、走行中に泥や砂ぼこりが舞っても顔に当たるのを抑えることができ、快適に走行することが可能です。さらに、フロントの開口部が広く設計されているため、ゴーグルの装着が前提となっており、広い視界の確保と目の保護を両立しているのも特徴といえるでしょう。

また、頭頂部には「バイザー」と呼ばれるひさしのようなパーツが取り付けられているのも特徴のひとつです。バイザーにより、直射日光を遮ったり、前方から飛んでくる泥や小石を防いだりすることができます。ただし、このバイザーは高速走行時には風の抵抗を受けやすいため、主に低速〜中速域での走行を想定したデザインといえます。

画像: オフロードヘルメットの特徴2

オフロードヘルメットの特徴2

耐久性の面でも優れており、軽量ながら衝撃吸収性能の高い素材が使われていることが一般的です。転倒や飛び石による衝撃から頭部を守るため、内装は厚めに作られていて、脱着して洗える仕様のものも多く、清潔さを保ちやすい点も魅力です。

オフロードヘルメットは、過酷な自然環境での使用を前提に、通気性、視界、衝撃耐性といった要素をバランスよく備えた専門的な装備であり、オンロード用のフルフェイスヘルメットとはまったく異なる目的でデザインされているといえるでしょう。

オフロードヘルメットの主要メーカー

ここでは、オフロードヘルメットを扱う主要メーカーとして、以下の5社の特徴を詳しく見ていきましょう。

  • Arai
  • SHOEI
  • OGK KABUTO
  • Bell
  • FOX Racing

Arai

アライは日本を代表するヘルメットメーカーです。アライが展開しているオフロードヘルメットは、「安全性」と「フィット感」において非常に高い評価を受けており、日本のみならず世界中から人気を集めています。

アライのヘルメットはすべて、ライダーの命を守るために設計されており、とくにオフロード用モデルであるCROSS 4やTOUR CROSSシリーズでは、そのこだわりが随所に現れています。

アライのオフロードヘルメットの形は、万が一の転倒時に衝撃を一箇所に集中させず、滑るように衝撃を受け流すために設計されており、これは同社の安全性に対する想いの表れともいえるでしょう。

製造工程にもアライの哲学が色濃く反映されています。熟練職人の手作業によって成形され、強度や品質に関する厳しい基準を一つひとつクリアした製品だけが出荷されます。これにより、量産品でありながらも個体差がほとんどなく、どのヘルメットでも均一に高い性能を発揮できるのです。

被り心地の良さも大きな魅力のひとつです。特に日本人の頭の形に合った内装設計に優れており、長時間の使用でも頭が痛くなりにくく、フィット感の高さが安心感につながっています。内装は取り外して洗えるだけでなく、パーツごとに細かなサイズ調整が可能で、ライダーひとりひとりに合ったカスタマイズがおこなえるのも魅力といえるでしょう。

SHOEI

SHOEIは、日本が世界に誇るヘルメットメーカーであり、「高性能」と「精密なものづくり」の代名詞として、世界中のライダーに知られています。SHOEIと聞くと、オンロードヘルメットの印象が強いかもしれませんが、オフロード用のモデルも人気があります。

代表的なモデルとしては「VFX-WR」があり、モトクロスやエンデューロといった本格的なオフロード走行を想定して開発されたオフロードヘルメットです。

SHOEIのオフロードヘルメットにおける最大の特徴は、最新の衝撃吸収技術とフィット感にあります。SHOEIの独自システムである「M.E.D.S.(Modular Emergency Directional System)」という衝撃吸収システムは、内部に配置された特殊構造が衝撃を効率的に吸収し、転倒時に脳へのダメージを最小限に抑えることを目的としています。「硬さ」ではなく「柔軟な保護」という次元で安全性を高めているのが大きな特徴です。

デザイン面でも非常に洗練されており、エッジの効いたシェル形状や空力性能を考慮したラインは見た目の美しさだけでなく、走行中にヘルメットが安定しやすく、風の抵抗を軽減するよう工夫されています。

また、換気性能にも優れ、走行中にしっかりと空気が流れ込む構造が採用されているため、ヘルメット内部が蒸れにくく、快適さを維持しやすいのも魅力といえるでしょう。吸汗速乾性に優れた素材を使用した内装パッドは取り外して洗濯可能なだけでなく、厚みの調整や交換によって自分の頭にぴったりと合わせることができます。

OGK KABUTO

OGK KABUTOは、高い技術とスタイリッシュなデザインを誇る日本のヘルメットブランドで、モーターサイクル用だけでなく、自転車用のヘルメットメーカーとしても有名。当然、オフロードヘルメットもラインアップしています。

KABUTOが特に強みを持つのが「空力設計と通気性能」です。風洞実験をもとにした「ウェイクスタビライザー」と呼ばれる特許構造の取り入れにより、走行中の風切り抵抗や首への負荷を軽減するとともに、空気の乱れを抑えます。

素材に関しても、高強度複合素材を用いた軽量なA.C.T.(Advanced Composite Technology)やその改良版を採用し、衝撃吸収性能と軽さを両立しているのも特徴といえるでしょう。ヘルメット自体の重量を抑えることで首や肩への負担を軽減しつつ、万が一の落下時にも優れた保護力を保持できる構成となっています。

リーズナブルな価格設定も大きな魅力のひとつでしょう。OGKは厳しい検査をおこない、さまざまな安全基準を取得していることはもちろん、ほかのメーカーと比べて価格が手頃なモデルが多いのもポイント。「安全性と実用性を損なわずに、幅広いライダーに届くように」というブランドコンセプトの現れであり、幅広い人気を得ている理由のひとつでもあります。

Bell

Bellは、1954年創業の、アメリカを代表する老舗のヘルメットメーカーであり、モータースポーツの黎明期から現在に至るまで、世界中のライダーやレーサーたちに支持され続けてきたブランドです。オフロード分野においては、モトクロス、エンデューロ、スーパークロスといった競技で豊富な実績を持ち、その信頼性と革新性で他メーカーと一線を画しています。

特徴的なテクノロジーのひとつが「MIPS(Multi-Directional Impact Protection System)」です。ヘルメット内部に配置された、頭の動きに応じて動く1枚のシートが衝撃から伝達されるエネルギーのスピードを緩め、衝撃を減少させてくれる機構で「回転衝撃(ローテーショナル・インパクト)」に対する保護性能が非常に高いとされています。

転倒時に発生しやすいこの回転衝撃は、脳へのダメージを大きくする要因のひとつですが、Bellはそのリスクにいち早く注目し、実用的な技術として具現化したパイオニアなのです。また、アメリカらしい大胆でエッジの効いたデザインが多く、見た目のインパクトも強いのが特徴です。カラーバリエーションやグラフィックも豊富で、ファッション性と個性を重視するライダーからも高く評価されています。

FOX Racing

FOX Racingは、アメリカ発祥のモトクロスブランドで、オフロードやモトクロスの世界で圧倒的な存在感を放つメーカーです。ウェアやプロテクターで知られる一方、ヘルメットの分野でも非常に高い評価を受けており、プロのレースの世界でもトップライダーたちが愛用しています。

FOXのオフロードヘルメットの大きな特徴は、「最新技術による安全性能」と「攻めたデザイン性の高さ」の両立にあります。フラッグシップモデルである「V3 RSシリーズ」は、技術を惜しみなく投入した本格レース仕様で、こちらも「MIPS(ミップス)」と呼ばれる衝撃緩和システムを採用しています。MIPSは、転倒時に発生する斜め方向からの衝撃を軽減するもので、脳へのダメージリスクを大幅に下げる効果があります。

近年では多くのブランドがこの技術を取り入れていますが、FOXはその導入にも積極的で、ヘルメットの内部構造に丁寧に融合させることで、フィット感と安全性を両立しています。

オフロードヘルメットを選ぶときに押さえておきたい3つのポイント

ここではオフロードヘルメットを選ぶときに押さえておきたい3つのポイントを見ていきましょう。

画像: オフロードヘルメットの選び方

オフロードヘルメットの選び方

機能性

オフロードヘルメットは、未舗装道路などの過酷な環境下で使われるため、まず第一に「安全性」と「実用性」が求められます。安全性については、国内の公道を走行するのであれば、国が定めた安全基準に適合した製品に表示される「PSCマーク」、製品安全協会が定めた認定基準に適合した製品を示す「SGマーク」のついた製品であることが前提といえるでしょう。

最近は多方向衝撃保護システムなどの回転衝撃を軽減する機構を搭載したモデルも多く、転倒時の脳へのダメージを抑える先進技術が導入されています。オフロードヘルメットを選ぶときは、まず安全性や機能性を重視することが大切です。

フィット感

オフロード走行は激しい動きが多く、ヘルメットがずれると視界がブレて危険です。そのため、フィット感を意識してヘルメットを選ぶことが大切です。ヘルメットを被ったときに頭全体が均等に包まれている感覚があり、前後左右にグラつかないことが重要です。

開口部の広さ

オフロード走行ではゴーグルを使用するのが一般的です。オフロードヘルメットは顔部分の開口部が広く設計されており、ゴーグルを装着できるようになっています。ただ、商品によってサイズや開口部の広さに違いがあることから、実際に試着して選ぶのがおすすめです。また、バイザーも日差しや飛び石を防ぐ役割もあるので、調整できるものを選ぶといいでしょう。

【メーカー別】おすすめオフロードヘルメット5選

ここでは、おすすめのオフロードヘルメットをメーカー別に見ていきましょう。

Arai TOUR-CROSS V

世界的に有名なヘルメットメーカーであるアライの中から、TOUR CROSS Vを見ていきましょう。

TOUR-CROSS Vは、オンロードとオフロードの境界を超えた万能型のオフロードヘルメットです。アライらしい丸みを帯びた帽体形状には、衝撃を受け止めるのではなく、かわすという独自のコンセプトが重視されており、軽量かつ高剛性を誇るPB-cLc²構造が採用されています。

このモデルは、シチュエーションに応じてバイザーとシールドを着脱できる設計になっており、フルフェイス・ジェット・オフロードと3通りのスタイルを使い分けることができます。

画像: ▶▶▶Amazonはこちら|価格をチェック Arai TOUR-CROSS V amzn.to

▶▶▶Amazonはこちら|価格をチェック

Arai TOUR-CROSS V
amzn.to

楽天はこちら↓

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

Arai アライ ヘルメット オフロード TOUR-CROSS VツアークロスV
価格:69,300円(税込、送料別) (2025/7/1時点)


SHOEI VFX-WR

次にSHOEIのVFX-WRの魅力について紹介します。VFXシリーズの伝統的なアグレッシブデザインを進化させ、最新の安全技術と快適性を融合したオフロードヘルメットです。流れるようなフォルムはバイザーや、ノーズカバー、シェルの一体成型により、力強さと機能性を兼備しています。

また、後頭部からサイドへ広がるリブは、走行時にゴーグルをしっかり固定し、装着位置を迷いにくくする効果も期待できます。さらに、シェル構造には、強靭なガラス繊維と高性能有機繊維を組み合わせたAIM+(Advanced Integrated Matrix Plus)を採用することで、軽量でありながら高い剛性と弾性を実現。首や頭への負担を軽減し、集中力を維持しやすくしてくれます。

安全性とデザイン性が両立されたオフロードヘルメットをお探しの方にぴったりでしょう。

楽天はこちら↓

OGK KABUTO GEOSYS

OGK KABUTOのGEOSYSは、オンロードとオフロードの両方で使えるように工夫、設計されたデュアルパーパスヘルメットです。バイザーを装着したままでもシールドの脱着やゴーグル装着が可能なシールドシステムに加え、シールドを全開にすればオフロード用ゴーグルをしっかり装備できるという高い実用性が特徴です。

ヘルメット上部にはシーソー式の大型ベンチレーションを装備し、チンガード部分には曇り除去用と口元送風用の独立した吸気口を二段構成で搭載されているのも特徴のひとつです。これにより、熱気や湿気がこもりやすい長時間や激しい走行でも快適な内部環境を保つ設計になっています 。コストパフォーマンスを重視したい方にぴったりのオフロードヘルメットです。

画像: ▶▶▶Amazonはこちら|価格をチェック OGK KABUTO GEOSYS amzn.to

▶▶▶Amazonはこちら|価格をチェック

OGK KABUTO GEOSYS
amzn.to

楽天はこちら↓

Bell MX-9 MIPS

BellのMX‑9 MIPSは、モトクロスからアドベンチャーライディングまで広くカバーするオフロードヘルメットです。コストパフォーマンスに優れながら最新の安全・快適性能を備えています。

安全面では、耐久性に優れたポリカーボネート&ABS複合シェルを採用し、さらにMIPS(多方向衝撃吸収システム)を搭載して頭部に伝わる回転方向の衝撃を緩和してくれる効果があります。さらに、ベンチレーションにはVelocity Flow Ventilationシステムを採用し、顎部や前頭部に吸気口を設置、そして内部のエアルートを確保して後方の排気口へと効率的に空気が循環することから、快適さを維持しやすいのも魅力といえるでしょう。

コストパフォーマンスの高いオフロードヘルメットを検討している方にぴったりのヘルメットです。

画像: ▶▶▶Amazonはこちら|価格をチェック Bell MX-9 MIPS amzn.to

▶▶▶Amazonはこちら|価格をチェック

Bell MX-9 MIPS
amzn.to

楽天はこちら↓

FOX MX V1 ソリッド

オフロードヘルメットの人気ブランドFOXのエントリーモデル「V1」は、上位モデル譲りの先進安全技術を搭載し、価格を超えた性能でライダーをサポートします。

その最大の特徴は、脳への回転衝撃を緩和する安全システム「MIPS®(多方向衝撃保護システム)」の採用です。さらに、転倒時にバイザーが意図的に外れることで衝撃を軽減するなど、ライダーの安全を最優先に考えています。

軽量なポリカーボネート&ABSシェルは、複数の吸気・排気ポートにより高い通気性を確保し、激しいライディングでも頭部をクールに保ちます。内装はもちろん取り外して洗濯可能で、常に清潔な状態を維持できます。

スタイルと機能性、そしてクラス最高レベルの安全性能を求める、すべてのオフロードライダーにおすすめのヘルメットです。

画像: ▶▶▶Amazonはこちら|価格をチェック FOX MX V1 amzn.to

▶▶▶Amazonはこちら|価格をチェック

FOX MX V1
amzn.to

楽天はこちら↓

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

FOX MX V1ヘルメット ソリッド M(頭囲57-58cm) マットホワイト 31369-067-M
価格:30,800円(税込、送料無料) (2025/7/6時点)


まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は「オフロードヘルメット」をテーマに、オフロードヘルメットの特徴や選ぶときに押さえておきたいポイントを紹介しました。さらに、記事の後半では、数多くあるオフロードヘルメットの中から、おすすめのオフロードヘルメット5選をメーカー別に紹介しました。オフロードヘルメットを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

オフロード以外のヘルメット全般の選び方はこちらの記事をチェック!↓

This article is a sponsored article by
''.