談：Ruriko／写真：Ruriko／まとめ：大冨 涼
オートバイ女子部・Ruriko
バイク系YouTuberとして活躍しつつ、webオートバイスタッフとして裏方や動画制作も担当。愛車はスズキ・ハヤブサとトライアンフ・デイトナ675。
日本全国を巡る中でも石川県の旅は、美しい景色と温かい人との出会いに恵まれたことで、かなり印象に残っている地域だそうです。
能登地域は、2024年元日に発生した大地震と、9月21日の大雨による水害の影響を受けており、現在でも被災の痕跡が残っています。
バイクでの通行は可能な場所もありますが、路面状況には注意が必要です。能登を訪問する際には安全を第一に走行してください。地域の宿やお店を利用し、能登の魅力を感じながら復興のために協力できることを考えましょう。
Ruriko
▶▶▶石川県の道路情報に関してはこちらをご覧ください｜「石川みち情報ネット」
※この写真は、2024年7月22日に撮影したものです。
千里浜なぎさドライブウェイ／石川県宝達志水町今浜～羽咋市千里浜
千里浜なぎさドライブウェイ（ちりはまなぎさドライブウェイ）
石川県宝達志水町今浜海岸～羽咋市千里浜
www.city.hakui.lg.jpSSTR（サンライズ・サンセット・ツーリング・ラリー）のゴールにも設定されている石川県の「千里浜なぎさドライブウェイ」は、日本で唯一、バイクや車で砂浜を走ることができる特別な道です。
道のりは、全長約8km。波うち際すれすれを走ることができる夢のような場所で、走行時の感動は深く胸に刻み込まれること間違いありません。
「砂浜なのに走れるの？」と疑問に思う方もいらっしゃるかと思いますが、この場所の砂粒は約0.2mmととても細かく、水分を含む硬く引き締まり、オンロードバイクでも苦労せず走行できます。
人気のスポットとなっていますから、混雑を避けたいなら平日の朝か夕方がおすすめ。広い砂浜に自分とバイクだけがぽつりといて、ただただ水平線にきらめく太陽の姿を眺める時間は忘れられない思い出になることでしょう。
波が高い日や満潮時は通行止めになることもあるので、事前に羽咋市のウェブサイトにて、通行の可否をチェックしておくと安心ですよ。
〈Ruriコメ〉ここに行きたくて石川県に向かいました。波打ち際のすぐ近くを走れるのが、気持ち良すぎますし、写真はどこで撮っても映えます！
ここで少し注意点を紹介しますね。
砂浜の入り口付近は柔らかいので転ばないように注意してください。オフロードバイクであれば気にすることはありませんが、オンロードバイクの方は、轍のある場所や路面が固まっている場所を選んで走行しましょう。
途中で停車する時は、スタンドプレートが必須！ これがないと、スタンドが埋もれて倒れちゃいます。バイクは潮風を浴びているので、走行後はなるべく早く洗車・チェーンのメンテナンスをしてあげてくださいね。
のとじま水族館／石川県七尾市
©石川県観光連盟
のとじま水族館（のとじますいぞくかん）
石川県七尾市能登島曲町15-40
営業時間：9時～17時
駐車場：あり
能登島の公園内にある「のとじま水族館」は、能登半島を訪れたらぜひ立ち寄ってほしい、“癒しスポット”のひとつ。こちらも震災の被害を大きく受けた施設でしたが、2025年3月22日には晴れて全面的に営業が再開。イルカショーを含めたすべての展示が復活しました。
館内にある日本最大級のトンネル水槽では、頭上を優雅に泳ぐイルカたちを観察でき、7×12ｍの巨大水槽では、マイワシの魚群が渦を巻く神秘的な光景をビッグスケールで楽しめます。
また、日本海側で唯一「ジンベエザメ」が見られるのはこの水族館だけ。その堂々と泳ぐ姿を、能登近海に生息する温水系の大型魚とともに見ることができるので、チェックを忘れずに。
ほかにも、ライトアップされた水槽にぷかぷかとクラゲが遊泳する「クラゲの光アート」展示や、海中をお散歩しているような気分になれる「のと海遊回廊」など、幻想的な雰囲気を楽しめるコンテンツが満載。
バイクの旅路でちょっと身体が疲れてきたときや、途中で雨に見舞われたときなどに、この場所でのんびり過ごすのもおすすめです。
〈Ruriコメ〉地震の影響を大きく受けた水族館ですが、今は復興されていて綺麗な状態となっています！ 当時、水族館の生き物たちは、ほかの様々な水族館へと避難していたそうですが、復興が進むとともに、少しずつ戻ってきているのだそう。スタッフさんの頑張りや、震災を乗り越えた生き物たちの姿に感動する水族館なので、ぜひ訪れて欲しいですね。
白米千枚田／石川県輪島市
©石川県観光連盟｜撮影日：2021年8月1日
白米千枚田（しろよねせんまいだ）
石川県輪島市白米町99-5
駐車場：あり
輪島市にある「白米千枚田」は、1004枚もの小さな田んぼが段々状に重なる棚田で、日本海に向かうようにして広がっています。日本の棚田百選にも選出されているこの場所、能登の有名なシーサイドルート「奥能登絶景街道（国道249号）」沿いにあることから立ち寄りやすく、奥能登を代表する人気の観光スポットとなっています。
田んぼ一枚一枚のサイズが小さく、最小の田んぼで大きさは約50センチ四方ほど。農業機械が入っていけないほど狭いため、田植えや稲刈りなどはすべて手作業で行われるそうです。
農業における利便性を重視せず、地元住民やボランティアの協力のもと保たれている景観は見ごたえが抜群。夕方、西日が水面に反射する時間帯は、写真では伝えきれない圧巻の美しさを誇ります。
この場所も、地震の影響によって田んぼにひび割れが起き、2024年に田植えができたのは120枚と全体の約1割ほどでした。9月の豪雨の影響によって地すべりが起きるなど、再び大きな被害を受けましたが、ボランティアや愛耕会の協力により一部が復旧。2025年5月には前年の倍である、250枚の田植えができたそうです。
また、「白米千枚田」を一望できることで有名なドライブイン「道の駅千枚米田ポケットパーク」は休業となっていましたが、2025年4月26日より試験的に営業を再開。現在は金～日曜日、祝日の営業が続けられています。
現在の「白米千枚田」の様子は「ライブカメラ」でもご覧いただけますよ。
〈Ruriコメ〉千枚田は山の中にあるイメージですが、こちらは海と一緒に棚田を眺めることができるスポット。時期によっていろんな表情が見られます。すぐ近くの道の駅でおにぎりを買って、棚田を眺めながら頂くのが幸せでした。
禄剛埼灯台／石川県珠洲市
禄剛埼灯台（ろっこうさきとうだい）
石川県珠洲市狼煙町イ-51
※道の駅狼煙の駐車場利用可
能登半島の最先端にある白亜の灯台で、いまから140年以上前に日本海に面した外浦と富山湾に面した内浦との接点に建てられました。この場所は、“海から昇る朝日と、海に沈む夕陽”の双方を見ることができるスポットとして有名で、フォトジェニックな写真も狙えます。
灯台までは長い坂を登る必要がありますが、到着すればそこは360度の大パノラマ。広々とした海を眺めつつ、能登最先端に到着したという達成感に浸るのも悪くはないでしょう。
平日の早朝や夕暮れ時は人が少なく、静けさの中に立つ灯台からは神秘的な雰囲気も感じられるので、ちょっとした秘境感を味わいたい方にはおすすめです。灯台は無人なので内部の見学は不可となっていますが、年に数日、一般公開日も設定されているようです。
なお、灯台を訪れる観光客がこぞって訪れる「道の駅 狼煙（のろし）」は、災害の影響で長期間の休業を余儀なくされていましたが、2025年5月23日にプレオープンしリスタートしました。看板メニューとなっている大浜大豆や、地豆腐などの販売も再開されています。
〈Ruriコメ〉道の駅狼煙にバイクを停めて、ひたすら坂道を上っていく灯台。坂道をひたすら昇ってゆくので、体力は使いますが、能登半島の一番端っこにある灯台なので“端っこ好き”なライダーならぜひ！
恋路海岸・弁天島／石川県能登町
恋路海岸・弁天島（こいじかいがん・べんてんじま）
石川県鳳珠郡能登町恋路8
ロマンチックな名前が印象的な「恋路海岸」。恋に関する悲哀の物語が伝わる場所で、物語の登場人物であり、恋敵の罠にはまって命を落とした鍋乃と助三郎のふたりを偲ぶモニュメントや銅像などが設置されています。
小さな森に赤い鳥居が特徴的な弁天島は、先に紹介したふたりが夜な夜な会っていたとされる場所。干潮時には道ができ、海岸から島へと渡ることができるそうです。
そんな悲哀の物語が受け継がれる場所も現在では能登生粋のデートスポットに。弁天島の向かいの海岸に位置する「恋路ロマンティックパーク」には、駐車場のほか、ハート型を模した鐘が設置されており、カップルが願いを込めて鳴らすと幸せが訪れると言い伝えられています。
さらに、この場所から見附島までの3.5kmに渡る海岸線は「えんむすビーチ」とも呼ばれており、穏やかな波と風景とが、どこか懐かしい、温かな雰囲気を感じさせてくれる場所です。
〈Ruriコメ〉駐車場からすぐ砂浜に出て行ける海岸で、海に浮かんでいる（ようにみえる）鳥居はとても神聖な雰囲気です。潮の満ち引きによって違った表情を楽しめる場所となっていて、海を背景にバイクとの写真撮るには、うってつけ！ ツーリングデートにも良いのでは？
PEACE ライダーズマリンベース／石川県能登町
PEACE ライダーズマリンベース（ピースライダーズマリンベース）
石川県鳳珠郡能登町越坂1-15
カフェ営業日：11時～18時（カフェの利用は宿泊者は何時まででも可）
カフェ定休日：月曜日・火曜日・第四日曜日
駐車場：あり
PEACE ライダーズマリンベース（ピースライダーズマリンベース）
石川県鳳珠郡能登町越坂1-15
営業日：11時～18時（カフェの利用は宿泊者は何時まででも可）
定休日：月曜日・火曜日・第四日曜日
駐車場：あり
2016年8月にオープンした能登半島のライダーズハウス＆カフェで、ロケーションは海沿いと抜群。「ライダー・ウェルカム！」な場所なので、バイク用の駐車スペースが十分に設けられており、バイク乗りの交流の場としても人気の宿です。
客室での宿泊はもちろん、キャンプ場での本格バイクキャンプや、テントハウスの利用も可能です。うち、宿舎とテントハウスを利用する場合は、寝具や入浴、タオルやシャンプー等のアメニティが宿泊料金に含まれているので、すべて貸し出してもらえるのがありがたいポイント。サウナやドラム缶風呂など、ライダーズハウスでは珍しいアクティビティも楽しめます。
食事は自分で用意することもできますし、事前に予約しておけば、アクアパッツァや鍋などディナーをいただくことも可能です。BBQのコースもあるので、複数人で行く場合はそちらを選んでアウトドア気分を満喫するのも良いでしょう。
併設するカフェでは、コーヒーやソフトドリンク、アルコール類のほか、能登の食材を使ったオーナー手づくりの食事もいただけます。ライダー向けの情報誌やマップも置いてあるので、お腹を満たしつ、能登の情報収集もできる、一石二鳥のカフェとなっています。
〈Ruriコメ〉能登半島に泊まる際は必ず訪れるライダーハウスで、パワフル元気な女性のオーナーさんが出迎えてくださいます！ カフェと宿泊施設が一緒になっているので、ランチに訪れるもよし、泊まりに行くのもよし。個室でゆっくり過ごすことができるのでおすすめです。
深江八幡神社／石川県羽咋市
深江八幡神社（ふかえはちまんじんじゃ）
石川県羽咋市深江町ト148
営業時間：7時～20時
駐車場：あり
奥能登の静かな集落にひっそりと佇む「深江八幡神社」。SSTRの開催期間はとくにライダーで賑わいをみせる“バイク神社”で、緑に囲まれた境内へはバイクを押し入れ、社殿の前にて写真撮影をすることもできます。
本殿は休憩所としての利用ができ、旅の合間に気軽にほっと一息、バイク好きの宮司との談話も楽しめます。
もうひとつの楽しみは「御刻印」。バイクのシルエットと「コウツウアンゼン」の文字が入った深江八幡神社オリジナルの刻印を専用の革製ベルトに刻むことができます。愛車で能登を訪れたという記念になること間違いありません。
例年4月から6月上旬までは100匹以上のこいのぼりが境内を飾り、GW中は境内に縁日が並ぶ「こいのぼり祭」も開催されています。ライダーにも、地域の人々にも寄り添った温かい神社なので、旅の安全と良い出会いを願って参拝に訪れるのも良いでしょう。
神社からバイクで数分の場所には、「宇宙科学博物館 コスモアイル羽咋」や「道の駅 のと千里浜」など人気の観光スポットもあり、どちらも現在は通常通り営業が行われています。神社を訪れる際にはぜひこちらにもお立ち寄りください。
〈Ruriコメ〉御刻印が刻める神社さん。オーナーさんはベスパ乗り！ 地元の方が集まる、どこかホッとする神社です。私はホッとしすぎて2時間ぐらいお邪魔していました（笑）。
おまけ：石川県・能登半島を巡る旅動画はこちら
ツーリングで感じる能登半島の魅力、暖かい人々と震災後のリアル｜suzuki hayabusa gsx1300r【motovlog】
www.youtube.com
【能登半島】アフターSSTRも女子ツーで楽しむ！#2｜suzuki hayabusa gsx1300r【モトブログ】
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