「AZ」は岡田商事の自社ブランド。リチウムイオンバッテリーの開発歴も長く、信頼性の高い製品を展開している。そのメリットや特徴について紹介しよう。
文:太田安治/写真:松川 忍/モデル:平嶋夏海

AZ「二輪車用リチウムイオンバッテリー」テスト&レポート

画像: AZ 二輪車用リチウムイオンバッテリー 参考価格:1万5980円(ITZ5S-FP)〜8万7800円(ITL9-FP) 問い合わせ:岡田商事株式会社 okadabattery.jp

AZ
二輪車用リチウムイオンバッテリー

参考価格:1万5980円(ITZ5S-FP)〜8万7800円(ITL9-FP)
問い合わせ:岡田商事株式会社

okadabattery.jp

圧倒的な軽さと強力な始動性能を兼ね備えた新世代バッテリー

オートバイ用バッテリーはケースの中に鉛合金の電極板と希硫酸の電解液がギッシリ詰まっている構造上、見た目以上に重い。だが、鉛を使わないリチウムイオンバッテリーは同容量の鉛バッテリーよりも圧倒的に軽量。

しかもエネルギー密度が鉛バッテリーの約3倍もあり、電圧も高いためセルが元気に回って始動性にも優れている。高価格帯の大型車にリチウムバッテリーを純正採用する車種が増えているのはこれが理由だ。

テスト車の純正バッテリーはATX-14BSサイズのAGMタイプで、実測重量は4950g。これに対応するAZリチウムイオンバッテリーは重量が820g。交換するだけで4kg以上の軽量化になる。

無負荷(何も接続していない状態)での端子電圧は純正が12.6V、リチウムは14.0V。1.4Vも違うだけにセル(スターターモーター)の回りは明らかに力強い。大排気量車、特に単気筒、2気筒のエンジンでも、鉛バッテリーが苦手とする低温下でもセルの回りが頼りなく感じることはない。僕が以前乗っていたニンジャ1000はAZのITL9-FPに交換していたが、氷点下でもセル一発だったし、6年間使い続けても性能低下はまったく感じなかった。

ただし注意点もある。最新の高度な電子制御システム搭載車はバッテリー電圧を常時監視していて、一部車種では電圧が規定範囲を超えるとエラー表示が出る。制御プログラムの変更で対応できる場合もあるので、正規ディーラーに問い合わせるか、web上の情報を参考にしよう。

画像: 最大の特徴は指2本でも持ち上げられる軽さ。オートバイの運動性向上に大きく寄与するだけに、1000ccクラスのSS系モデルでは標準搭載車が増えている。

最大の特徴は指2本でも持ち上げられる軽さ。オートバイの運動性向上に大きく寄与するだけに、1000ccクラスのSS系モデルでは標準搭載車が増えている。

画像: テストに使用したAZリチウムイオンバッテリーは1000cc以上の大型車に採用されることが多い『X14』の互換タイプで、重量は僅か820gしかない。

テストに使用したAZリチウムイオンバッテリーは1000cc以上の大型車に採用されることが多い『X14』の互換タイプで、重量は僅か820gしかない。

画像: テスト車の純正バッテリー(左)はATX14-BSタイプで、テストしたサンプルとは高さが異なるため、付属のスペーサーをはめ込んで高さを合わせる。

テスト車の純正バッテリー(左)はATX14-BSタイプで、テストしたサンプルとは高さが異なるため、付属のスペーサーをはめ込んで高さを合わせる。

画像: リチウムバッテリーは電圧の関係で対応充電器が限られる。写真は繋ぎっ放しにしておける過充電防止機能や診断機能などを備えたリチウムバッテリー対応チャージャーだ。

リチウムバッテリーは電圧の関係で対応充電器が限られる。写真は繋ぎっ放しにしておける過充電防止機能や診断機能などを備えたリチウムバッテリー対応チャージャーだ。

画像: 上面のボタンを押すとLEDインジケーターによってバッテリーの状態を3段階に表示する機能も備えている。

上面のボタンを押すとLEDインジケーターによってバッテリーの状態を3段階に表示する機能も備えている。

画像1: AZ「二輪車用リチウムイオンバッテリー」使用レビュー|圧倒的な軽さが魅力! 強力な始動性能や低温時の強さなども特長

テスター太田安治の欲張りリクエスト

既存の鉛バッテリーより軽量コンパクトでパワフル。メリットが多数あるものの、割高感があることは否めない。現状はマニアックな存在だが、徐々に普及して価格も下がっていくはず。現在の半額ぐらいになれば手を出しやすくなる。

文:太田安治/写真:松川 忍/モデル:平嶋夏海

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