ダイゾーが手がけるEVトゥクトゥク「eNEO」シリーズにはハイパワーモデルの「NEO-ONE」と標準モデルの「NEO-Light」が存在する。本記事では、両モデルに試乗し、その使い勝手や走行感覚、実用性などを検証してみよう。
レポート:黒石研仁(スマートモビリティJP編集部)
※この記事はウェブサイト「スマートモビリティJP」で2025年5月17日に公開されたものを一部編集し転載しています。

ハイパワーモデル「NEO-ONE」の特徴

画像: シュッと引き締まったデザインで、若干固めの乗り心地が特徴の「NEO-ONE」。

シュッと引き締まったデザインで、若干固めの乗り心地が特徴の「NEO-ONE」。

「NEO-ONE」はeNEOシリーズの上位モデルにあたり、モーターの定格出力は後述する「NEO-Light」(2kW)の1.5倍、3kWの高出力バージョンだ。実際、動き出しの加速感はこちらのモデルの方が若干素早く、足回りもかためにセッティングされているような印象を受けた。

運転席右下にあるサイドブレーキの隣にはドリンクホルダーが設置されている。「NEO-Lite」にはドリンク専用の収納ホルダーはないので、運転中に缶コーヒーや缶ジュースなど蓋ができない飲み物をよく飲むひとはこちらの車種をおすすめする。

画像: 運転席右側にサイドブレーキを装備、その後方にはドリンクホルダーも設置されている。

運転席右側にサイドブレーキを装備、その後方にはドリンクホルダーも設置されている。

充電口は車体後部にあり、後部座席には充電状況のインジケーター(表示灯)を搭載する。

インジケーターは、80%以下が赤ランプ、80%~100%未満が黄色ランプ、満充電が緑ランプで点灯するため、車体の電源をつけなくとも現在の充電状況がわかるのも嬉しいポイントだ。

画像: 充電中は、後部座席部分にあるインジケーターに現在の充電状況が表示される。

充電中は、後部座席部分にあるインジケーターに現在の充電状況が表示される。

気になるボディカラーは「マットブラック」「シルバー」「ホワイト」の3種類をラインナップし、車体価格は97万9000円で販売される。

【主要諸元 NEO-ONE】

全長×全幅×全高2245mm×1150mm×1630mm
ホイールベース1610mm
車両重量310kg
最高速度50km/h
定格出力3kW
バッテリーリン酸鉄リチウムイオン(60V・80A)
航続距離100km
駆動方式RWD
タイヤサイズ前130/60R13、後135/70R12
車両価格97万9000円

通常モデル「NEO-Light」の特徴

「NEO-Light」は曲線を多く使ったデザインにより、丸っこい外観が特徴の標準モデルとなる。ポップで多彩なボディカラー、「パウダーアイボリー」「レモンイエロー」「ライトグリーン」「ミストブルー」「ホワイト」の5種類をラインナップしていることもあわせて、かわいらしさに溢れたモデルといえる。

画像: 丸みを帯びたかわいらしいデザインとふんわりした乗り心地が特徴。

丸みを帯びたかわいらしいデザインとふんわりした乗り心地が特徴。

また「NEO-ONE」と比べて足まわりが少し柔らかい印象で、加速・減速時や旋回する際に車体が沈み込む量が多いため、ふわりとした乗り心地を重視する方はこちらのモデルを選ぶと良いかもしれない。

充電口は運転席の下に設けられており、その右には充電状況のインジケーター(表示灯)がある。

画像: 充電口と充電状況のインジケーター

充電口と充電状況のインジケーター

充電状況を表示するインジケーターは「NEO-ONE」とは異なり、充電中が赤ランプ、充電完了が緑ランプというシンプルなものを採用。車体の電源を起動せずに充電状況をサクッと確認できるのはeNEOシリーズに共通するアドバンテージである。

モーター出力が低いと聞くと「登坂能力」が気になるかもしれないが、東京都内の急坂「行人坂(平均勾配15.6%)」にて、成人男性2名が乗車した状態で坂道発進しても問題なく上れるパワーを持っている。

よほどの急坂地域でなければ「NEO-ONE」との性能差は気にならない程度と言えるだろう。

ちなみに車体価格は88万円と「NEO-ONE」比で9万9000円安く設定されているため、見た目のかわいさや価格の安さに魅力を感じる方はこちらのモデルを選ぶと良いのではないだろうか。

【主要諸元 NEO-Light】

全長×全幅×全高2160mm×1050mm×1570mm
ホイールベース1610mm
車両重量299kg
最高速度50km/h
定格出力2kW
バッテリーリン酸鉄リチウムイオン(60V・80A)
航続距離100km
駆動方式RWD
車両価格88万円

誰がどのモデルを選ぶべきか。結論→見た目で選んでOK

eNEOシリーズは基本的な仕様がほぼ同じであるため、購入を検討する際の注目ポイントとしては、価格差、モーターパワー、乗り心地の違いが重要になってくるだろう。

価格は標準モデルの「NEO-Light」が88万円、ハイパワーモデルの「NEO-ONE」が97万9000円と約10万円の差がある。

モーター出力については、動き出しの加速感や登坂時の速度感に若干の違いがあるものの、両モデルともに最高速度が50km/hと横並びであるため、実用面で気になるほどの差はないと言える。

画像: ポップな色合いでかわいらしい「NEO-Lite」(左)と、シックでスポーティなデザインの「NEO-ONE」(右)。

ポップな色合いでかわいらしい「NEO-Lite」(左)と、シックでスポーティなデザインの「NEO-ONE」(右)。

乗り心地に関しては、「NEO-Light」が柔らかめで加減速時にサスペンションの沈み込みを感じられる一方、「NEO-ONE」は固めで路面の凹凸を感じるセッティングであった。

よって、乗り心地で決める場合、ふんわりした乗り心地を求める方は「NEO-Light」を、スポーティーでダイレクトな乗り心地を求める方は「NEO-ONE」を選ぶと良いだろう。

また、ボディカラーの種類や車体デザインにも違いがあるため、ポップでかわいいものがお好きな方は「NEO-Light」を、スマートでシックなものがお好きな方は「NEO-ONE」をチョイスするのも良いかもしれない。

なお、ダイゾーの渋谷松濤ガレージと大阪本社ガレージにて実際に試乗できるので、興味がある人は問い合わせて実際の乗り心地を体験してみてはどうだろうか。

【試乗拠点】
■名称:渋谷松濤ガレージ
所在地:東京都渋谷区松濤1丁目8番15号
TEL:050-3619-9539
 
■名称:大阪本社
所在地:大阪市港区福崎3丁目1番201号
TEL:050-3619-9543

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