レポート:福田 稔
気温6℃から始まる1日、スズキGSX-R125で参戦!
バイクショップでもあるオートボーイが開催するレースイベントが「オートボーイ杯」。歴史あるシリーズであると同時に、参加のしやすさでも定評がある大会なんです。今回は1月13日に開催された大会「極寒耐久」の模様をお届けします!
「極寒耐久」は初開催となる「おひとり様耐久RACE」と題した25分×2本のレースと、今回オートバイ女子部の平嶋夏海さんがエントリーしたミニ3時間耐久で構成されるのですが、3時間耐久に関しては賞典外の2チームを含めて合計40チームがエントリーする盛況ぶり。真冬でもレースを走りたいライダーの多さに驚きです!
そんな中、webオートバイは全日本ロードレースや世界耐久ロードレース(EWC)でお馴染みの渡辺一樹選手と、YouTubeの「ぶんぶん!みかちゃんねる」が人気のみかさんと組む形で参戦。ライダーはオートバイ女子部のクラッシュキング、いやエースライダーの平嶋夏海さんです!

左から「ぶんぶん!みかちゃんねる」のみかさん、渡辺一樹選手、そしてオートバイ女子部の平嶋夏海さん。

レース参戦車両はスズキのGSX-R125。とは言ってもフルカスタムのレーサーで、おまけに逆シフトだったため平嶋さんも苦戦していたようです。

ピット内には参加車両がズラリ。レギュレーションの幅の広さもあって、2ストの50ccから4ストの150ccモデルまで、様々な車両がエントリーしていました。
最高のコンディションでスタート……が、波乱の展開に!
寒空ではあるものの、万全のドライコンディションでスタートとなった3時間耐久。終わってみれば赤旗が出ることも無く、でも要所要所で熱いバトルが繰り広げられるという、参加者としても大満足な展開となっていました。
参加の要綱にも、「レース経験の無い方も参加されておりますので『いたわりの心』を持って走行して下さい(レース中にビブス装着者を転倒させるとペナルティ)」との一文があるのですが、結果的にはこれが順守されていたようです。これなら、初めてのレース参加でも安心ですよね。
が、しかし、それでも転倒アクシデントは起きるわけでして……。レース後半に起きた平嶋さんの転倒から「転倒後の対応」について、ちょっとだけ学びたいと思います!

3時間耐久、スタート前のグリッド。スタートはルマン式です。

逆シフトにも慣れ、快調に周回をこなしていた平嶋さん#71 。レース前は「タイムはさておき、耐久レースは転ばないのが一番ですよね」と繰り返し口にしていたのですが。
転倒の流れは紙芝居風にご覧ください
大会規則書によると【走行中における2次災害防止について】内の「転倒・故障したら」の項目に、2次災害防止の観点から「まず逃げる」→「後続車への合図」。そして「障害物のかたづけ」においては「安全上走ってくるレーサーに背中を向けないよう心がけてください」と記されています。
写真以外の場面で対応していた部分もあるのですが、転倒後の対応については改めて反省会しときます。
そして、後続車両の皆様、関係各位、ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。
賞典外なのに(?)OP125クラスで3位表彰台獲得!
転倒アクシデントはあったものの、他のメンバーはプロライダーの渡辺一樹選手と、本格的にレース参戦を始めたみかさんですから、レース展開は順調そのもの。楽しく完走することができました!

渡辺一樹選手

みかさん

平嶋夏海さん

ライダー交代もトラブル無く、順調に進みました。

OP125クラスの3位表彰台を獲得!
お昼休みにはコース解説、走行見学イベントも実施!
「極寒耐久」内のイベントとして用意されていたのが、渡辺一樹選手と新庄雅浩選手によるコース解説&攻略法と、コース内から2人のデモラン見学。実際に攻略法を聞いて走ったらタイムが大幅に向上した、なんて方もいて、その効果は絶大だったようです。
また、手を伸ばしたら届くのでは?と思えるほど近くで見られるデモランは大迫力! 参加者の皆さんはカメラやスマホを取り出して撮影も盛り上がっていました! このイベントは有料でしたが、かなり満足度は高かったようです。
また、1日の最後には豪華賞品多数のじゃんけん大会と表彰式!
参加者全員が「なにか貰える」って、ちょっと満足度が高いですよね。表彰式も多くのチームが表彰されていましたし。

左/新庄雅浩選手、右/渡辺一樹選手

平嶋夏海さんも撮影に夢中。新庄選手はスズキのGSX-R125でデモラン。

こちらはアプリリアのRS660に乗る渡辺一樹選手。近すぎでしょ!

ツナギのメンテナンス券や、走行会の参加権、各種グッズから、駄菓子、カップラーメンなど幅広い景品が用意されていました。

じゃんけん大会にも参加させていただきました!

次々とチーム名が呼ばれ、表彰式も大賑わい。参加者にとっては良い思い出です!
平嶋夏海 参戦コメント

オートボーイ杯は初の参加でした。バイク屋さん主催の歴史あるレースってなかなか聞かないですよね。根強いファンも多いのだろうなと思いました。実際に現場はとっても温かい雰囲気で、初参加の私もイベント全体を楽しませていただきました!
ただ、朝のフリー走行は気温が6℃くらいしかなくて、10分走っただけでも指先がかじかんで大変でした。でも、これが「極寒耐久」なんですね。レース自体は、いつも同じチームの人たちに迷惑かけないようにと思ってるのに、今日は久しぶりに迷惑をかける形になってしまって……交代のサインが出たところで集中力切れてしまったみたいです。

オートボーイ杯はいろんな人に楽しんで欲しいって思ってるルールやイベントが多くて、速くなくても楽しめる工夫とか、余すことなく楽しんで欲しいっていう主催者の気持ちが感じられるレースだったなと思いました。MCの新庄雅浩選手は走行時間以外、1日中ずっと場内放送してたし。あのサービス精神には圧倒されました。
最後に個人的な部分では、今回乗らせていただいたスズキのGSX-R125はとても乗りやすかったんですけど、初めての逆シフトだったのでレース前はシフトのことばっかり考えていました。やっぱり気を抜くと間違えちゃうんですよね。でも、次回はもっとスムーズに対応できると思います!

2025年度オートボーイ杯 開催予定
第1回 5月5日(月祭)
第2回 7月5日(土)
第3回 9月27日(土)
第4回 1月12日(月祭)