2050年カーボンニュートラルに対する各2輪メーカーの取り組みは、車両本体の環境性能向上のみにとどまりません。2024年7月30日、ヤマハ発動機株式は2輪車製品出荷に用いる梱包枠の原材料も、環境負荷を軽減させることを公表しています。
文:宮﨑健太郎(ロレンス編集部)
※この記事はウェブサイト「ロレンス」で2024年7月30日に公開されたものを一部編集し転載しています。
文:宮﨑健太郎(ロレンス編集部)
※この記事はウェブサイト「ロレンス」で2024年7月30日に公開されたものを一部編集し転載しています。
電炉鋼板というリサイクル材
国内初(※ヤマハ発動機調べ)の試みとして、ヤマハは2輪車製品の出荷に用いる梱包枠の原材料にリサイクル材を使うことを発表しました。そのリサイクル材とは、低炭素で循環型な鋼材である「電炉鋼板」です。電炉鋼板は鉄スクラップを電炉で溶解後、圧延する方法によって製造されるリサイクル材であり、鉄鉱石とコークスを用いて製造する従来型の高炉材との比較で、製造時のCO2発生量を大幅に低減することが特徴の材料です。
ヤマハは今年10月出荷分の2輪車用梱包枠より、東京製鐵製の電炉鋼板の採用を開始。そしてその後は適用範囲を段階的に拡大することで、梱包枠におけるリサイクル材の比率を高めていく計画を立てているとのことです。
「ヤマハ発動機グループ環境計画2050」に沿って、2050年までに事業活動を含むサプライチェーン全体のカーボンニュートラルを目指しているヤマハですが、その実現のため100%サステナブル材への切り替えという目標が掲げられています。グリーン材の採用やリサイクル材の拡大などを推進していくヤマハの取り組みに、今後も注目したいですね。
文:宮﨑健太郎(ロレンス編集部)