2023年10月末日に鈴鹿ツインサーキットで開催された「ENJOY 4MINI2023」。そこで見つけた4ミニカスタムを紹介しよう。

真っ赤なタンクにセパレートハンドル、シングルシートでホンダのクラシックレーサーRC162、181を彷彿させる見た目となったマシンは、れっきとしたモンキーベースのカスタムマシン。

外装はオーナーの自作品で、フロントフォークをインナー部分をカットし、リアショックも純正よりも短いモノに交換することで、ただでさえ小さなモンキーをよりコンパクトでキュートに仕上げた。外装に合わせ小型化されたヘッドライトやフロントのサイクルフェンダーなど、各部もクラシカルな装いとなっている。

最も注目して欲しい部分が左右にブレーキシューを装備するWドラムブレーキ化されたフロントと、2つのキャブレターが取り付けられWキャブ仕様となっている部分。

通常、モンキーの左側にはメーターギアが装着されているので、純正のドラムブレーキを2つ使ってWドラム化しようとすると、メーターギアを取り付けるスペースがなくなってしまいスピードメーターが使えなくなってしまう。このマシンの場合はDAXのブレーキパネルを流用することで(DAXはメーターギアが左にある)、メーターが正常に作動しスピードメーターが使用可能となっている。左右を見比べてみるとブレーキパネル形状が違うので、再度注目して見てほしい。

キャブに関しては、通常ボアアップしたエンジンに合わせるのはPCφ20などの純正よりも口径の大きなビッグキャブを合わせるのが定番なのだが、このマシンではマニホールドとキャブの間に入るインシュレーター部分を作ることで、純正のキャブを2つ装着しWキャブ化。

画像3: ホンダ「モンキー」をベースに、往年のレーサーを彷彿させるクラシックスタイルにカスタム!!

ホンダのレーサー「RC」シリーズを彷彿させる真っ赤なタンクはオーナーがFRPで自作したもの。既製品のようにピシッと角がある作りとはなっていないが、このゆる〜いフォルムがモンキーならではの可愛さを引き立て、いい味となっている。純正よりも細く長いタンクに合わせたシングルシートも自作品となっている。

画像4: ホンダ「モンキー」をベースに、往年のレーサーを彷彿させるクラシックスタイルにカスタム!!

ハンドルは折りたたみ式を採用するモンキーならではの純正改仕様。ハンドル自体は短くカットし、セパレートハンドルのような位置で固定。モンキーオーナーであれば一度はやったことがあるのではないだろうか? ヘッドライトはメーター埋め込み式の純正から小ぶりなライトに変更され、新たにステーを製作しスピードメーター&メインキーをスマートに移設。

画像5: ホンダ「モンキー」をベースに、往年のレーサーを彷彿させるクラシックスタイルにカスタム!!

純正ではエンジン下でマウントされるステップだが、スイングアームのシャフトを純正よりも長いものに変更し、リアフェンダーを留めるフレーム部にステーを用意しバックステップ化。無垢棒やロングナットなど、無骨な仕上がりがクラシックスタイルのこのマシンにピッタリではないだろうか。

文・写真:山ノ井敦司

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