通常のHondaとは違うアプローチで生まれたというHAWK 11。その誕生は、ひとりの社員の控えめな提案からはじまった。
 
※この記事はウェブサイト「HondaGO バイクラボ」で2022年9月2日に公開されたものを一部抜粋し転載しています。
文:北岡博樹

HAWK 11(ホーク 11)を語る上で外せないキーマン

HAWK 11というバイクは、開発のリーダーを務める厳格な人物だったこともあり、その開発に携わったエンジニアやデザイナーたちは生え抜きの人材ばかり。僭越ながら、各担当者にインタビューするたびに、その優秀さにはハッとさせられている。

そして、それら開発に携わった人物たちからは、たびたび『発案者の』とか『HAWK 11を考えた人の』といった言葉が出るのだが……今回はついに、『HAWK 11の生みの親』とも言える人物にコンタクトをとることができた。

ちなみにそのキーマンはHondaのデザイナーだと事前に聞いていたこともあり、そうは言ってもキラキラした人物を想像していた……のだけれど、やはり先入観というのは良くない。実際に目の前に現れたのは、私(北岡)にとって意外と言っていい人物だった。

画像: モーターサイクルデザイン開発室所属、内田 弘幸さん。 その人となりをひと言にまとめるならば『温厚』そのもの。先陣を切って活躍するような英雄的なタイプではなく、こういう言い方が許されるのであれば『バイクが大好きな50代の優しいおじさん』といった印象。ただ、ひとしおならぬ深さで『Hondaへの愛』を感じる人物だったことは付け加えておきたい。

モーターサイクルデザイン開発室所属、内田 弘幸さん。

その人となりをひと言にまとめるならば『温厚』そのもの。先陣を切って活躍するような英雄的なタイプではなく、こういう言い方が許されるのであれば『バイクが大好きな50代の優しいおじさん』といった印象。ただ、ひとしおならぬ深さで『Hondaへの愛』を感じる人物だったことは付け加えておきたい。

純粋な『想い』とHondaへの『愛』

内田さん『私にとって、バイクの一番の魅力は“音”です。どれだけ高い馬力が出ていても“良い音”がするバイクの魅力には敵いません。そんな時に、ある1台のバイクに出会いました。アフリカツイン(CRF1000L Africa Twin)の試作車がはじめてデザイン室に運び込まれた時、その“音”に心を動かされたんです』

不等間隔爆発のパルス感と、その豊かな音。それを聞いた時に内田さんは、学生の頃、思わず振り返ってしまったCB250RSの音を思い出したそうです。

内田さん『その時に確信したんです。このエンジンでワインディングを走ったら、絶対に楽しいよねぇ! って』

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