率直に言えば『ちょっと残念』な気持ちはある
![画像1: 率直に言えば『ちょっと残念』な気持ちはある](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783548/rc/2022/04/11/0a35d800987bf33e5b3d043f44836003bb078a97_xlarge.jpg)
厳しい排ガス規制をどういう方向性でクリアするか……SV650Xのような中間排気量のバイクにとっては、それが特に難しい問題です。
そして、スズキが選んだ道は『パワーダウンしてでもSV650Xらしさを守る』というものだと、私(北岡)としては理解しています。
従来型よりも最高出力にして4.1馬力ダウンしてしまった2022モデルのSV650X。
正直に言ってしまいますが、最高出力には何となくロマンがあるので、ちょっと残念に思えてしまうのも事実です。
でもスズキのことだから、転んでもタダでは起きないはず! そう信じて2022モデルのSV650Xのクラッチをつないでみました。
![画像2: 率直に言えば『ちょっと残念』な気持ちはある](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783548/rc/2022/04/11/f0bcddae9ddcbdae8524ea73fb8698df353d0f51_xlarge.jpg)
今回に限った話じゃありませんが、排ガス規制が厳しくなるたびに懸念されるのは低~中速域がスカスカになること。個人的には発進を含む極低速域を特に気にします。
もともとSV650Xは、650ccとは思えない低速から力強さが魅力のバイクだし、個人的な趣味として2気筒エンジンが好きな私は、路面を蹴り飛ばすような独特の加速感が大好物。もしそれが損なわれていようものなら、魅力は半減だと感じるでしょう。
![画像3: 率直に言えば『ちょっと残念』な気持ちはある](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783548/rc/2022/04/11/ae85e5c13803911e344f3dc121f2a75c51f7b3bc_xlarge.jpg)
そこでの2022モデルのSV650Xですが……
率直に言ってネガティブは何も感じませんでした。発進から街中でよく使う4000回転くらいまで。この範囲で『従来型に劣る』という部分は皆無だと思います。
乱暴ですが、言いかたを変えれば『前とぜんぜん変わらん』と言えます。
アクセルを1mm開ければ、1mmぶん加速するようなダイレクト感。街中をちょっと走るだけでも『ワクワクするエンジン』なのは相変わらず。ひとまずは安心です。
![画像4: 率直に言えば『ちょっと残念』な気持ちはある](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783548/rc/2022/04/11/a7b6165b4d638a67a6e75517be0c94f095c07e6e_xlarge.jpg)
まぁ実際、街中においては72馬力のパワーをフルに解放するシーンなんて基本的にはありませんしね。ていうか、そんなことしたらとっても危ない(笑)
72馬力って、基本的にはメーター読みで時速180kmを超えちゃうような動力性能ですので。
最高出力4.1馬力のパワーダウンは、街乗りにおいては影響ゼロ! ……なんて言うのは簡単ですが、実際はこれ、最高出力ダウンを受け入れたからこそキープできた『変わらないフィーリング』なんだと思います。
![画像5: 率直に言えば『ちょっと残念』な気持ちはある](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783548/rc/2022/04/11/a0eae83cf5a040288c9e464c8af759894c12c9d0_xlarge.jpg)
最高出力キープを優先したら、きっとこうはなってない。SV650Xらしさ、Vツインエンジンらしさが損なわれていた可能性は大いにあります。
SV650Xの魅力は街乗りシーンにおいて、きちんと保たれていました。
だけど、ここで『街乗りシーンにおいて』と限定したのには理由があります。
SV650Xの変わらない走りに安心して、高速道路に飛び乗ってみたら『アレ?』と感じたことがあったんです……
高速クルージングで感じた従来型『SV650X』との違い
![画像1: 高速クルージングで感じた従来型『SV650X』との違い](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783548/rc/2022/04/11/965bf705e046c0980967fec9bf57bae1b558543c_xlarge.jpg)
先ほども言いましたけど、私は2気筒エンジンが大好きです。人生初めてのバイクが、SV650Xと同じ90度V型2気筒エンジンだったこともあり、Vツインにはちょっとこだわりがあります。
特に好きなのが『加速の気持ち良さ』なんですが……
あれ?
エンジン回転数にして5000~6000回転あたり。高速道路をスロットル一定でクルージングしていたり、そこからアクセルを開け足した時の中間加速。
そこにおいて『ちょっと2気筒っぽさが薄れた?』と感じたんです。
![画像2: 高速クルージングで感じた従来型『SV650X』との違い](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783548/rc/2022/04/11/b409b837360e71da62524f74090105ffef09faeb_xlarge.jpg)
その感覚は、私の趣味としては若干、残念に思えるものでした。
従来型のほうがアクセルを開けた時に荒っぽいというか、ワイルド感があった気がする。2気筒らしい鼓動感とパワーが連動しているような走りです。
それが2022年モデルでは、ちょっとスムーズ方向になってるかも?
![画像3: 高速クルージングで感じた従来型『SV650X』との違い](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783548/rc/2022/04/15/a922be54e909ea8ce7d79a2fd2d5d57d9b7d30d6_xlarge.jpg)
この変化によって、一定速度で走る高速道路クルージングは従来型よりも快適さが増しています。ペースを維持しやすいし、ギクシャク感もない。
うん。ツーリングには確実に良いフィーリングになってると思う、けど。
(下に続きます)
だけど……そうじゃなくて!
2気筒スポーツ独特の昂揚感。それが減ってたらダメでしょ!?
なので、このままワインディングに行って、SV650Xに『喝ッ!』を入れてやろうと思います!
まさかですけどスズキさん……
このまま終わり、じゃないですよね?