乗りこなす楽しみがいっそうあり、それぞれに個性が光るバイク達。ここに挙げたモデルはほんの一例。自分自身に合う“スゴ腕バイク”を見つけてくれたまえ!
文:ミスター・バイクBG編集部/写真:鈴木広一郎

第三世代ナナハンは名車の宝庫

70年代車から80年代のレーサーレプリカへと変化していく過程で生まれた、80年代初頭の第三世代ナナハン(ミスター・バイクBGではこう呼んでいる)。ハイパワー化やハイメカニズム化(特に足周り)していく中で生まれたモデル達で、姿に個性がありつつ走りもかなりスポーティなのだ。腕の立つライダーならリッターレプリカと一緒に「楽しく」走れるのも可能で、その多くがフロントに16 インチホイールを採用する(GPzは18 インチ)など、その特徴も堪能できる(今思えばネガティブさはない)。空冷エンジンモデルはある意味空冷時代の集大成で、水冷モデルはレプリカへの布石といえる。

画像: 1986 GPX750

1986 GPX750

画像: 1984 GSX750SⅢ

1984 GSX750SⅢ

画像: 1982 VF750F

1982 VF750F

画像: 1983 CBX750F

1983 CBX750F

画像: 1983 GPz750

1983 GPz750

じつはかなり奥深いスポーツ

画像: 1982 Z1000R

1982 Z1000R

エンジンは高出力化&コンパクトとなり、走りも一変したZ1000J/R系。タイヤは現代のネイキッドと比較すると細いが路面の状況は分かりやすく、タイヤに乗って走るのではなく車体全体でアプローチする楽しみが堪能できる。現代でもノーマルで充分と思わせるほどなのだ。そして非常に乗りやすい。このためイージーに乗ってしまう事も多いが、もちろんスポーティさにおいてはかなり奥深く、このZ1000Rを激速で走らせているライダーは実は数少ない。(安全に配慮しつつ)「もっと走りたい」と思わせるモデルだ。

現在もラインナップしてほしい

画像: 1986 GSF750

1986 GSF750

最高速ではなく、実用域でのトルクが太いエンジンと、ショートホイールベースのコンパクトな車体としたGSF。兄貴分の1200も人気だったが、この750も実力者なのだ。エンジンはGSX-R750系の油冷でパワフル。リアにはモノショックを採用し足周りも充実。程よい低重心さと太過ぎない150幅のリアタイヤのお陰で、接地感充分のままコーナーリングが存分に楽しめる。車体が軽快なので「振り回せる」のだ。現在個体数は少ないが、ぜひ一度体験してみてもらいたい。

90年代に生まれた先進モデル

画像: 1992 XANTHUS

1992 XANTHUS

思い切ったモデルで驚かせてくれるカワサキ。その代表格の1台がザンザスだ。エンジンはレプリカモデルZXR400がベースで低中回転寄りの特性としつつ最高出力は53PSを発揮。前後ホイールは17 インチでタイヤは太すぎず走りは軽快。かつ車体構成はZXR400と同等といえるもので、その気になればかなり速く走る事が出来る。デビュー当時はネイキッド400のレースが盛んだったが、ザンザスは「レギュレーション上出場できない」とされたレースもあったほど、強者だった。

スマート&スポーティエンスーが大好き

画像: 1991 SRX600

1991 SRX600

数々のバイクを乗り継いできたベテランライダーが「これ欲しいんだよね」と言うケースが多いSRX600。最高速重視ではないスポーツバイクの楽しさを味あわせてくれる単気筒モデルの空冷版最右翼といえるだろう。600ccという排気量が程よく、トルクフル。ノーマルは排気音が静かでありつつ、力強く走り出す。そしてアクセルを大きめにあければ、驚くほどのダッシュを見せる。4気筒モデルにもひけを取らないのだ。車体はもちろんスリムで、振り回しやすくバンク角もとても深い。シート高が高すぎないのもまたイイ。そしてカスタムも楽しめる。85年登場の、ツインショックの初期型も数は少ないが候補の一つとなる。

明快なつくりの、回して攻めるシングル

画像: 1992 Goose350

1992 Goose350

エンジンはオフロードモデルDR350がベースの、空冷OHC。こう聞くとトルク重視とイメージしてしまいがちだが、このグース350は高回転仕様なのだ。低回転域も程よく力がありつつ、上がしっかり伸びる。車体はショートホイールベースで、フロントには倒立フォークを採用。その構成からして「攻める」バイクで、実際最高速では大排気量モデルにはかなわないが、ワインディングでは水を得た魚のように軽快に走り回る。特にタイトコーナーがパワー感共々実にバランスが良く、楽しい。こちらも現代もラインナップしてほしい1台。

文:ミスター・バイクBG編集部/写真:鈴木広一郎

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