オールラウンドに楽しめるスポーツツアラーとして大人気のニンジャ1000がさらに進化して、世界共通の名前である「SX」として登場した。最新テクノロジーでアップデートされ、充実の進化を果たした新型を、ニンジャ1000のオーナーでもあるテスター太田安治氏が詳しく解説する!

カワサキ「ニンジャ 1000SX」解説&試乗インプレ〈太田安治〉

理想的なパッケージで走りもコスパも最高!

画像: KAWASAKI Ninja 1000SX 総排気量:1043cc 発売日:2020年4月4日 メーカー希望小売価格:148万5000円(税込)

KAWASAKI Ninja 1000SX

総排気量:1043cc
発売日:2020年4月4日
メーカー希望小売価格:148万5000円(税込)

ニンジャ1000に初試乗したときの驚きは鮮明に覚えている。ツーリングを含めた普段使いでの快適性と、大排気量車らしいダイナミックなスポーツ性能のバランスが自分の用途と好みに完璧にマッチしていたからだ。初代を新車で購入してから8年間で3万7000km乗ったが、いまだに飽きることも不満を感じることもない。

その後ニンジャ1000は2014年に2代目、2017年に3代目へとモデルチェンジしたが、個人的には乗り換えたいと思うほどではなかった。ただ、今回の4代目は大いに気になっている。僕が勝手に想像していた「ニンジャ1000の理想の進化形」が、そのまま現実になって登場したからだ。

画像1: カワサキ「ニンジャ 1000SX」解説&試乗インプレ〈太田安治〉

乗ってまず感じるのがFI制御の緻密さ。スロットルの開け始めと閉じた瞬間に僅かに感じた唐突さが消え、公道で常用する低中回転域で少々ラフに操作してもギクシャクせず滑らかに反応する。4000回転近辺でのトルク感が高まり、中間加速の力強さを増したこもあり、さらに疲れない特性になった。

高回転域まで回し込んだときの従来型との違いはさほど感じなかったが、もともとスポーツツーリングモデルとして充分過ぎるパワーを持っているエンジンだけに、不満などあるはずがない。フル加速時に響く豪快な吸気音もニンジャらしい魅力だ。

画像2: カワサキ「ニンジャ 1000SX」解説&試乗インプレ〈太田安治〉

トラクションコントロールと出力特性を設定できるライディングモードは刻々と変化する路面状況でも安心でき、アンチロックブレーキシステムもコーナリング中のブレーキングまで制御する高機能タイプ。

今回は自分のニンジャでも走り慣れた峠道で試乗したが、荒っぽいブレーキングやコーナー立ち上がりのフル加速でも各種の制御が介入する不自然さはまったくなく、前後タイヤのグリップをしっかり感じ取れるから、自分自身のセンサー能力とコントロール技術が上がったように感じるほど。

それでいてツーリングやクルージングペースでの快適さが底上げされているのも見事。これまでとは比較にならないほど大幅な進化を遂げている。

画像3: カワサキ「ニンジャ 1000SX」解説&試乗インプレ〈太田安治〉

灯火類のフルLED化やグリップヒーター、DC電源ソケット、ETC2.0、ヘルメットホルダー、座り心地のいいシートなど、僕が自分のニンジャに後付けしているアイテムがすべて標準装備され、スマホとのブルートゥース接続もできるTFTメーターやクルーズコントロール、クイックシフターまで装備。

税抜き車両価格は初代より11万円ほど上がったが、内容を考えれば「超」が付くほどお買い得。ニンジャ人気が再燃しそうだ。

カワサキ「ニンジャ 1000SX」主なスペックと価格

全長×全幅×全高2100×830×1190mm(ハイポジション時1225mm)
ホイールベース1440mm
最低地上高135mm
シート高820mm
車両重量236kg
エンジン形式水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
総排気量1043cc
ボア×ストローク77.0×56.0mm
圧縮比11.8
最高出力104kW(141PS)/10000rpm
最大トルク111N・m(11.3kgf・m)/8000rpm
燃料タンク容量19L
変速機形式6速リターン
キャスター角24.0゜
トレール量98mm
タイヤサイズ(前・後)120/70ZR17M/C (58W)・190/50ZR17M/C (73W)
ブレーキ形式(前・後)Φ300mmダブルディスク・Φ250mmシングルディスク
メーカー希望小売価格148万5000円(税込)

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