webオートバイの会員限定記事として、数十年前の復刻記事(車両インプレッション)を公開しているのですが、その一部、楽し気な雰囲気が漂うトレール記事を公開。1969年当時の雰囲気に触れてみてくださいね。

そこに砂丘があった。
はるかに広がる砂丘があった。
砂に深いワダチの跡をしるして、海への道を妬く90トレールは頼もしい。

画像1: 特別企画『ブラボー!90トレール』砂をかみ、草原に乱舞する90トレールの世界(1969年/11月号)

砂丘のオアシスは青く静かだ。

水面をふるわすエンジンノイズをぬって、波の音が寄せてくる。

画像2: 特別企画『ブラボー!90トレール』砂をかみ、草原に乱舞する90トレールの世界(1969年/11月号)

ヤングマンの眼がいっせいにそそぐモデル、それは90トレールだ。

まさしくヤングガイのハートをとらえた90トレール、その流麗なスタイリング、ビートを呼ぶマシンの魅力は計り知れない。

だから、ひと呼んでの90トレールは、小粒ながらニクイ奴だ──無限の可能性を求めたくなる車といわしめるわけだ。

いわばトレールは若者の夢と憧れを結集したモデルだ。

さあ、草原が砂地が、秋が待っている。

乗ろう、行こう、エキゾーストノイズの尾を引いて、大地のあるかぎり、われらの世界を切りひらこう。

やわらかな秋の陽ざしを浴びて、砂とたわむれるわれ一人、どんなライディングも意のままに、思いっきり砂と遊んでみた。(浜松市外の中田島砂丘にて)

空高い秋の空、激浪さか巻く海の音──人っ子一人いない遠州灘の砂の上、思う存分走りまわった航跡は、90トレールだけが知る力強い証しの跡だ。

画像4: 特別企画『ブラボー!90トレール』砂をかみ、草原に乱舞する90トレールの世界(1969年/11月号)

大地はひろい──果てしない草原は90トレールにとって絶好の相手だ。

レッゴー!!の声、若者の意志に応える90トレールは、一斉に道なき道をつくって突っ走る。

からみついた草は、誇り高きトレール走行の戦果だ。

画像5: 特別企画『ブラボー!90トレール』砂をかみ、草原に乱舞する90トレールの世界(1969年/11月号)

石をける、車輪は踊る‥‥‥‥一気にアクセル開けて駆け上がろう、それ行け、90トレールの本領発揮だ。

うってかわった良い道‥‥‥‥ここはスズキ自動車の竜洋テストコース(静岡県磐田郡竜洋町)。

すべるような直線の高速フィーリングの味はまた格別だ。

画像6: 特別企画『ブラボー!90トレール』砂をかみ、草原に乱舞する90トレールの世界(1969年/11月号)

急な野を超え山を越え、行く手に新しい道があるような、そんな期待がいつもあるものだ。

画像7: 特別企画『ブラボー!90トレール』砂をかみ、草原に乱舞する90トレールの世界(1969年/11月号)

逆光きらめく川の中、砂利の続く原、ハンドリングも軽活に、どこまでも行こう。

画像8: 特別企画『ブラボー!90トレール』砂をかみ、草原に乱舞する90トレールの世界(1969年/11月号)

急げトレール、日が暮れる。それいけ、水への挑戦だ。やったぜ、ベイビー!!白いしぶきの花が散る。

流木のオブジェを舞台に、聞こえるは海鳴りの海、天をふるわすエキゾーストノイズ、男のさけび──それは自然と人間がおりなす厳しゅくなドラマだ。(竜洋町駒場にて)

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