画像: ↓2ページ目は表紙と、開封までのエピソード!

イバトーオ!? 右書き時代のものが美品状態で保管されていました!

現地で見つかったのは、昭和2年~4年に発行された計6冊でした。

今回はその中でもっとも古かった昭和2年(1927)の9月号の内容をご紹介します。

画像1: イバトーオ!? 右書き時代のものが美品状態で保管されていました!

まず表紙から驚きました。「イバトーオ」、まるでRPGの魔法名のような響きです。

しかし、表紙を飾るイラストにはおなじみのHARLEY-DAVIDSONのロゴ。欧文は当然ながら左書きなので読みやすい。これは、表紙からまるっと広告なのでしょうかね。

画像2: イバトーオ!? 右書き時代のものが美品状態で保管されていました!

ロゴの上の文字も気になります。
左書きに直すと、「工學博士淺川權八監修」とあります。

後で調べたのですが、淺川權八(あさかわごんぱち)先生は、東京工業大学の名誉教授を務めていらっしゃった内燃機関の研究者だそうです。さまざまなエンジンの開発や、木炭自動車に使用される湿式のガス発生器を発明された偉人で、現在でも著書『機械の素』がアマゾンでKindle版として販売されています。

ロゴ下には「自動自轉車之研究雑誌」というのも書かれています。
自動自転車の研究雑誌ということでしょうね。いまよりもお堅めな雑誌のようですね。

さて、それでは中面に突入です! と言いたいところですが、じつはここまでたどり着くのにも時間がかかっておりました。

ここまで厳重かつ丁寧に保管をしてくれていたとは!

画像1: ここまで厳重かつ丁寧に保管をしてくれていたとは!

この6冊は横浜県立歴史博物館で、展示されていたわけではございません。普段は資料室に保管されていました。学芸員の方に箱から開封していただきます。

画像2: ここまで厳重かつ丁寧に保管をしてくれていたとは!

箱から出てきてもまだ紙に包まれていました。成作者という部分には「オートバイ雑誌社」と書かれております。それは現モーターマガジン社の前身であり、創刊当時の社名です。

画像3: ここまで厳重かつ丁寧に保管をしてくれていたとは!

まだまだしっかり封がされています。こんなに大切に扱ってもらえて嬉しい限り。先ほどの箱も、この包み紙も「中性紙」という紙なんだそうです。保管しているうちに酸性やアルカリ性に転んで劣化してしまうのを防いでくれています。

画像4: ここまで厳重かつ丁寧に保管をしてくれていたとは!

そしてついに! ようやく姿を見ることができました! ちなみに我々は博物館の決まりで雑誌に触ることができません。そのため、この取材には終始、学芸員の武田周一郎さんがご協力くださいました。

武田さん、そして博物館の皆様、日ごろから大切に保管いただき、また、今回の面倒な取材にも親切にご協力くださりありがとうございます!

中面へ突入! 昭和2年9月号では、いったい何の企画が行われているのか!?

さて、みなさまお待たせしました。ようやく表紙の先へと参ります。

一緒にページをめくりましょう! えいっ!

↓3ページ目へ続きます。

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