インターモト2018 最大の目玉は
40年近い時を経て、再びケルンに現れた
公開と同時に、世界中がこのニュースに沸き立っています。
スズキがついに公開した、新型カタナ。
1980年のケルンショーでセンセーショナルなデビューを果たし、
「ケルンの衝撃」と呼ばれた初代カタナから40年近い時を経て、
新世代のカタナが、再びケルンの地で産声を上げたのです。
さまざまな写真、情報が駆け巡っているところですが、
まずは現地ショー会場で撮影してきた写真を見ながら、
会場の雰囲気、そして新しいカタナの魅力を
じっくりご覧ください!
きっかけは昨年のEICMAに登場した
コンセプトモデル「カタナ3.0」
本誌でも昨年特集しましたが、新型カタナのベースとなったのは
昨年のEICMA(ミラノショー)に登場したコンセプトモデル、
カタナ3.0。イタリアを代表するバイク雑誌「モトチクリスモ」が
プロデュースしたプロジェクトで、ベースマシンはGSX-S1000。
製作はメーカーのプロトタイプ製作などを行うスペシャリスト、
エンジンズ・エンジニアリングが、デザインはフラスコーリ・デザインの
ロドルフォ・フラスコーリ氏が担当。世界にセンセーションを巻き起こしたモデルです。
コンセプトが現実に!
スズキが呼応して急ピッチで開発スタート
この衝撃的なコンセプトは、世界中のライダーだけでなく、
スズキにも大きな衝撃を与えたのです。急遽社内での検討が始まり、
ぜひともカタチにしたい、ということになったのだそうです。
それがEICMAが終了したちょっと後、今年の1月ごろのこと。
モデルにもよりますが、通常であればバイクの開発には年単位での
期間を必要とするもの。急ピッチで開発スタートした新型カタナとはいえ、
実車の完成には時間がかかるところですが、スズキには
「何としてもケルンのインターモト2018に間に合わせる!」
という強い想いがありました。
そう、なぜなら、ケルンという場所は
かつて初代カタナ、GSX1100Sが衝撃のデビューを飾った場所だから。
短期間での開発には並大抵ではない苦労があったはずですが、
スズキはカタナに対する熱い想いで、その困難を突破してみせたのです。
新しさの中に散りばめられた
「伝統」と初代へのリスペクト
全体のフォルムはショートテールを採用する、最新の
スポーツネイキッドのものですが、なだらかな曲線美を描くタンクから
低く構えた、鋭いフロントカウルに至るまでのラインは、
初代カタナへのオマージュ。フロントカウル下に備わる黒いフラップには
DRL(デイタイム・ランニング・ライト。通常、日本国内で販売されるモデルには
装備されないことが多い)が追加され機能をプラスしたほか、
タンク上の「SUZUKI」ロゴやタンクのエッジ、サイドカウルのスリット、
そして何より「刀」ロゴのデカールに、開発陣の初代カタナに対する
リスペクトと想い入れを感じます。最新のバイクではありますが、
新型カタナは初代から続く「歴史」を大切にして創られたのです。
デザイナーの独占取材も敢行!
本誌12月号では新型カタナを総力特集!
ショー会場のスズキブースには新型カタナのデザイナー、
ロドルフォ・フラスコーリさんも登場しました。
「少年の頃に初代カタナを見て衝撃を受け、デザイナーを目指しました。
それから40年近くが過ぎた今、まさかこうして自分がカタナのデザイナーとして
ステージに立っているなんて想像すらできませんでした。
本当に夢のよう。興奮と感動でいっぱいです」
次号、本誌12月号では、フラスコーリさんの独占インタビューを掲載します。
さらに、初代カタナを手がけた「あの人」にも独占取材を敢行。
総力を挙げた大特集を予定しています。
加えて、こちらのWEBでも、後ほど新型カタナの各部やメカニズムを
じっくりご紹介していきますので、お楽しみに!
主要諸元
* 全長2,125mm×全幅830mm×全高1,110mm
* ホイールベース 1,460mm
* 装備重量 215kg
* エンジン型式 999cm3
水冷4サイクル直列4気筒エンジン
* 最高出力 110kW/10,000rpm
* 最大トルク 108N・m/9,500rpm