再び日本グランプリからこんにちは!
ライターの齋藤ハルコです。
日本グランプリを裏側から支える、たくさんのメーカーさん、スタッフさんたち。そんな裏方さんの活躍を、ちょこっと紹介するコーナーの2回目は、アライヘルメットさんのテクニカルサービスブースに伺いました。
今年の日本グランプリでは、MotoGPクラス6人、Moto2クラス7人、Moto3クラス8人のライダーをサポートしているアライヘルメットさん。
セッションが終わるごとに、選手たちが使用したヘルメットがサービスブースに届きます。
ライダーの安全走行とヘルメットの快適な着用感を守るために、全機能がきちんと機能しているかをチェックし、シールドの管理をする、ルーティンワークをセッションごとに行なうのだそうです。
まずは汚れを落とし、磨いて清掃。ライダーに合わせた汗対策をして、乾燥させるのが大まかな流れ。一人ひとり汗のかき方や体質も違うので、例えばおでこ部分のパッドを微調整したりなど、個々の対策をするのだとか。
シールドは、300km/h以上で走るライダーたちの視界をクリアに保つ重要なパーツ。1セッションごとにティアオフシールド(捨てバイザー)を2枚ほど使うので、そうした整備も欠かせません。
サポートするライダーたちの全てのヘルメットに対して、セッションの合間の限られた時間にこうした作業を完了させなくていけないため、サービススタッフもレースウィーク中は大忙し。特に初日と決勝レース前は忙しくなるのだとか。
ヨーロッパに比べて湿気が多い日本の気候では、ヘルメット内のムレ対策が必要になったり、作業も増えてしまうそうです。開催国ごとに異なる環境にフレキシブルに対応できるサービスが必要なんですね。
「あらゆる天候で、ライダーが希望する外装、内装、バイザーを揃えています」というから、なんとも頼もしいです。
ちなみに、ライダーによってヘルメットへのリクエストの大小は結構異なる様子。「なんでもOKと言ってくれるライダーも助かるけど、細かく注文のあるライダーの方が、こちらとしても『やったるぞ!』って気分になることも多いですよ(笑)」とのこと。
ちなみに、MotoGPライダーの中でリクエストの多いライダーは、カル・クラッチロー選手(サーキットによって細かくリクエストが変わるタイプ)や、ダニ・ペドロサ選手(基本はOKだけど、こだわる部分はとことんこだわるタイプ)なのだそうです。
「ヘルメットがレース結果を左右することは少ないけど、サイズやフィット感がきちんと合ってれば、レースのジャマになりませんから」とクールに作業を進める姿が大変カッコよかった、アライヘルメットのスタッフさんでした。
(text &素人写真:齋藤ハルコ)