1980年代半ば、日本のロードレースは空前の熱狂期にあった。世界GPでは若き天才が伝説を刻み、国内ではスターライダーが誕生し、市販車はレーサーレプリカという新たな潮流を生み出す——そんな歴史的転換点となった1985年を、当時の誌面と写真で再現したアーカイブムックが『俺たちのロードレース1985』である。本書は単なる回顧録にとどまらない「あの時代の空気」を丸ごと保存した、極めて価値の高い一冊だ。
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俺たちのロードレース1985
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俺たちのロードレース1985 (Motor Magazine Mook)
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F・スペンサー、平忠彦、K・ロバーツ——1985年という奇跡の交差点

本書の核となるのは、1985年シーズンにおける世界GPと日本ロードレースの激動。とりわけフレディ・スペンサーのGP500/250同時制覇という史上唯一の偉業が、ロードレース史の頂点として丁寧に再構成されている。また鈴鹿8時間耐久ロードレースでは、ケニー・ロバーツ&平忠彦という夢のコンビが挑んだ伝説的レースを当時の記事で追体験することができる。

画像1: F・スペンサー、平忠彦、K・ロバーツ——1985年という奇跡の交差点

また、国内では平忠彦と水谷勝のGP500タイトル争いが全日本ロードレース黄金期の象徴として描かれている。単なる勝敗の記録だけではなく、当時の熱量そのままの誌面で提示している点も読む者の心を惹きつける。

画像2: F・スペンサー、平忠彦、K・ロバーツ——1985年という奇跡の交差点

当時の熱量、空気感をそのまま楽しめるアーカイブ

折しも、1985年という年は、市販車がレース技術を直接反映する「レーサーレプリカ時代」が本格的に花開いた時期でもあった。スズキのGSX-Rが登場、サーキットを席捲したほか、翌年以降もヤマハTZR250、ホンダNSR250Rといった名車が続々誕生。レース競技と市販車文化が密接に結びついていた当時の熱狂ぶりを楽しめる構成となっている。

画像1: 当時の熱量、空気感をそのまま楽しめるアーカイブ

本書は「サイクルサウンズ」誌の当時記事の再録を中心に構成されている。現代の回顧解説ではなく、1985年当時の言葉・写真・レイアウトをそのまま提示することで、読者は当時の視点でレースを体験できる。「当時、人が何を見て何に興奮したか」をそのまま保存している、いわばロードレース文化のアーカイブそのものなのだ。

画像2: 当時の熱量、空気感をそのまま楽しめるアーカイブ

フレディ・スペンサーの奇跡、平忠彦の輝き、ケニー・ロバーツの存在感。そしてレプリカ文化の胎動——それらが同時に存在した“奇跡の一年”を、当時の熱量のまま閉じ込めたことで、1980年代ロードレースやレーサーレプリカ史に関心を持つ読者はもちろん、現代スポーツバイクのルーツを知りたいライダーにとっても必読のアーカイブムックである。特別付録として、A2サイズの大判ポスターも付いて、価格は2200円。オンライン書店で好評発売中だ。

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