レポート:西野鉄兵
※この記事はウェブサイト「Kawasaki Good Times」で2026年1月16日に公開されたものを一部編集し転載しています。
歴代の名車がずらり。「70 Years of Good Times」でバイクブームの熱狂に浸る
シアターを抜けると、お待ちかねの「モーターサイクルギャラリー」です。ここには、世界中のライダーを熱狂させた歴代の名車たちが実車で展示されています。



まず目に飛び込んでくるのは、やはり伝説の名車「900 Super 4」、通称・Z1です。1972年に発売され、世界最速を目指したその流麗なスタイリングと高性能は、いまなお色あせることがありません。隣には現代の革新的モデルである「Ninja H2」も鎮座しており、新旧の王者が並び立つ姿は圧巻の一言。エンジンのカットモデルなども展示されており、メカニズムの美しさもじっくりと堪能できます。

▲「900 Super 4(Z1)」。ここに展示されているのは製造1号機! エンジンのカットモデルも並んでいます。

▲「900 Super 4(Z1)」。ここに展示されているのは製造1号機! エンジンのカットモデルも並んでいます。

▲2015年に発売された「Ninja H2」。完全自社製のスーパーチャージドエンジンを搭載しています。そのエンジンのカットモデルは緻密で美しい!

▲2015年に発売された「Ninja H2」。完全自社製のスーパーチャージドエンジンを搭載しています。そのエンジンのカットモデルは緻密で美しい!

▲「カワサキ 125 B8」川崎明発工業から二輪車の製造権を得た川崎航空機工業が初めて設計・開発・製造まで担い完成させたモーターサイクル。展示車両は1964年式。

▲「カワサキ 125 B8」をチューンナップし、日本モーターサイクル協会兵庫支部主催の第1回モトクロス大会で大活躍した「カワサキ125 B8M」。

▲「カワサキ 125 B8」をチューンナップし、日本モーターサイクル協会兵庫支部主催の第1回モトクロス大会で大活躍した「カワサキ125 B8M」。

▲「カワサキ 125 B8」をチューンナップし、日本モーターサイクル協会兵庫支部主催の第1回モトクロス大会で大活躍した「カワサキ125 B8M」。

▲いまも中古車市場で大人気の「KZ1000R」(1982年)。エディ・ローソン選手が「KZ1000Jレーサー」を駆ってAMAスーパーバイク選手権を制したことを記念して発売されました。

▲1989年にカワサキが初めて手掛けたレーサーレプリカモデル「ZXR750」。この展示車両は1993年式で、カウルの前面に設けられた吸入口からエアを吸い込む「K-RAS」を採用しています。

▲この「Ninja ZX-10R」は、2015年にスーパーバイク世界選手権を制したチャンピオンマシン。ジョナサン・レイ選手はこの年、全26レース中14回の優勝を含む23回の表彰台登壇という圧倒的な強さを見せました。
そして現在、このエリアではモーターサイクル事業70周年を記念した特別展示「70 Years of Good Times」の第4弾が開催されています。大好評につき期間が延長され、2026年3月29日まで開催中です。

今回のテーマはずばり、1970年代後半から80年代にかけての「バイクブーム」を彩ったマシンたちです。展示車両を見て、思わず「懐かしい!」と声を上げてしまう方も多いのではないでしょうか。
直列3気筒エンジンを搭載した個性派「KH400」(実際の展示は1978年モデル)、角ばったタンクとテールカウルが男らしい硬派なスタイルで大ヒットした「Z400FX」、そしてレーサーレプリカブームを牽引した「GPZ400R」や「ZXR400R」。さらにはネイキッドブームを巻き起こした「ZEPHYR(ゼファー)」まで。

▲KH400(展示車両は1976年モデル)

▲Z400FX(1979年)

▲GPZ400R(1985年)

▲ZEPHYR(1989年)

▲マニアの方にはたまらない、当時のカタログ(複製)も手に取って見られます。
いずれも、当時の若者たちが「中免(現在の普通自動二輪免許)」を取って、憧れ、熱中したモデルばかりです。それぞれの車両の状態も極上で、カワサキがいかに自社のレガシーを大切にしているかが伝わってきます。

▲モーターサイクルギャラリーには、またがり(乗り込み)OKの車両も用意されています。ここはファミリーのフォトスポットにもなっていました。

▲モーターサイクルギャラリーには、またがり(乗り込み)OKの車両も用意されています。ここはファミリーのフォトスポットにもなっていました。
新幹線から空へ、海へ。陸・海・空を制覇するカワサキの技術力
モーターサイクルエリアの興奮冷めやらぬまま奥へ進むと、今度は巨大な新幹線の車体が目に飛び込んできます。「陸のゾーン」の主役、初代新幹線「0系」です。

なんとここでは、実物の0系新幹線の客室や運転席に入ることができるのです。実際に座席に座ってみると、現在の新幹線とは違う、少しふかふかとした懐かしい感触が。そして運転席に座れば、計器類の多さとアナログなスイッチの数々に、当時の運転士たちのプロフェッショナルな仕事ぶりが想像できます。子どもたちも運転席でレバーを握り、得意げな表情で記念撮影をしていました。

▲0系新幹線の内部。

▲0系新幹線の内部。
続く「空のゾーン」では、川崎重工製の大型ヘリコプター「KV-107 II型」の実機が展示されています。「バートル」の愛称で親しまれたこのヘリコプター、近くで見ると想像以上に巨大です。機内に入ると、人員輸送だけでなく物資輸送や救助活動など、多用途に使われてきたタフな構造がよく分かります。

▲川崎バートルKV-107 II型ヘリコプター。
また、ここには小型機のフライトシミュレーターも設置されています。神戸空港を離陸し、ポートタワーや明石海峡大橋を空から眺めながら着陸するという本格的なもので、操縦桿の動きに合わせて景色が動く本格仕様。小学校4年生から体験できるとのことで、パイロット気分を味わいたい子どもたち(と、こっそりやりたい大人たち)で列ができていました。

▲神戸空港発着 フライト体験コーナー。
「海のゾーン」では、ジェットスキーの誕生秘話や実機展示に加え、水上ライディングをゲーム感覚で楽しめるシミュレーター「ジェットスキーゲーム」が大人気。画面に合わせてハンドルを切り、波を切って進む爽快感は、見ているだけでも楽しそうです。

▲スーパーチャージドエンジンを搭載したジェットスキー「ULTRA 310LX-S」の模擬体験試乗ができます。
ほかにも、鉄道模型ファンにはたまらない巨大なジオラマがあり、HOゲージの模型車両を自分で運転できるコーナーも。0系新幹線や特急列車などが精巧な街並みの中を走り抜ける様子は、いつまで見ていても飽きることがありません。さらに、産業用ロボットが軽快な動きでパフォーマンスを披露するコーナーもあり、川崎重工の技術の幅広さに改めて驚かされます。

▲ファミリーで楽しめるコンテンツがいろいろあります。

▲ファミリーで楽しめるコンテンツがいろいろあります。

▲ファミリーで楽しめるコンテンツがいろいろあります。
カワサキファンならずとも必見のミュージアムショップ
展示をすべて見終えたら、最後は出口付近にあるミュージアムショップへ。ここはカワサキファンにとっては、まさに「沼」への入り口かもしれません。

定番の「カワサキ瓦せんべい」は、お土産として配るのに最適ですが、自分用に欲しくなるアイテムも山ほどあります。Ninjaのロゴが入ったTシャツやキャップはもちろん、リバーマークをあしらった高級感のあるキーホルダーやマグカップ、さらには模型やダルマまで。



とくに物欲をくすぐられるのが、カワサキの歴代名車がデザインされたハンドタオルや、遊び心あふれるステッカー、エンブレム類です。旅の思い出に、そしてカワサキ愛の証に、グッズをぜひチェックしてみてください。販売グッズの中には、お近くのカワサキ正規取扱店でご購入いただるものもあります。

カワサキワールドは、単なる企業の広報施設という枠を超え、日本の「ものづくり」の魂に触れられる素晴らしいミュージアムでした。
じっくり見て、体験して、写真を撮っていると、あっという間に時間が過ぎてしまいます。急いでまわっても1時間、深く堪能するには3時間は見ておいた方がいいでしょう。このレポートで紹介できなかった展示もまだまだたくさんあります。

神戸観光のついでに立ち寄るのもいいですが、ここを目的地として旅の計画を立てる価値は充分にあります。2026年3月29日まで延長された「70 Years of Good Times」展も開催中のいまこそ、ぜひ神戸・メリケンパークへ足を運び、Good Timesなひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。

▶▶▶カワサキの公式メディアサイト「Kawasaki Good Times」

