KTM自慢のスポーツネイキッド・DUKEシリーズの中でもトータルバランスに優れるのが990 DUKE。高いライディングスキルを持つエキスパートライダーも満足させるハイパフォーマンスを備える一方で、その素性の良さはクラス随一の扱いやすさを生み、大型スポーツバイクに慣れていないライダーでもすんなり乗れてしまう懐の深さも魅力だ。今回はベテランテスター・太田安治と一般ライダー代表として編集部員の大冨 涼にこの990 DUKEに試乗してもらい、それぞれの視点からその楽しさと魅力を語ってもらった。
写真:南 孝幸/文:太田安治、大冨 涼、編集部
画像: KTM 990 DUKE 総排気量:947cc エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒 シート高:825mm 車両重量:約179kg(燃料除く) 税込価格:185万3000円 ※アクラポビッチサイレンサーはオプションです。

KTM
990 DUKE

総排気量:947cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒
シート高:825mm
車両重量:約179kg(燃料除く)

税込価格:185万3000円
※アクラポビッチサイレンサーはオプションです。

KTM 990 DUKE 試乗レビュー① エキスパート編(太田安治)
多彩なシチュエーションで気持ち良く「開けていける」素直さが嬉しい

画像1: KTM 990 DUKE 試乗レビュー① エキスパート編(太田安治) 多彩なシチュエーションで気持ち良く「開けていける」素直さが嬉しい

990 DUKEに試乗するのは2回目になる。初めて乗ったのは、オートバイにとってのベストシーズンである初夏だったので、市街地→首都高速→東名高速→峠道の往復ルートで990 DUKEの楽しさを存分に堪能することができた。一方で、今回の試乗ステージは12月の箱根。路面には凍結防止剤が残っているうえ、メーターパネルに「凍結注意」のコーションランプが点灯するほどの寒さで、正直言って走り始めは少々緊張を強いられた。

だが、この大きく異なる2つのシチュエーションで試乗したことで確信できたのは、DUKEシリーズの中でも、街乗りからツーリング、スポーツ走行まで、あらゆるシーンで幅広く、しかも快適に楽しめるのはこの「990」であるということだ。

その理由は車格、パワー、ハンドリングの絶妙な好バランスにある。市街地ではアップライトなポジションと軽量な車体、3000回転台から充分なトルクを発生してくれるエンジン、しなやかに動くWP製の前後サスペンションで、ストリートファイター的なルックスから想像するよりもはるかに快適で扱いやすい。

高速道路クルージング時の6速・100km/hは3900回転ほどなので、不快な振動もなく軽やかに回っているから長時間の走行も快適。意外、と言っては失礼かもしれないが、990 DUKEの高いツーリング適性に感心させられた。

画像2: KTM 990 DUKE 試乗レビュー① エキスパート編(太田安治) 多彩なシチュエーションで気持ち良く「開けていける」素直さが嬉しい

とはいえ、この990 DUKEが本領を発揮するのはやはりワインディングロード。1000cc近い排気量の2気筒エンジンとは思えないほど軽い回転フィーリングだが、5000回転から8000回転あたりまでの加速は強烈のひと言。4000回転台あたりまでの穏やかな表情は一変し、まるで後ろから蹴り飛ばされたような猛ダッシュを見せる。

画像3: KTM 990 DUKE 試乗レビュー① エキスパート編(太田安治) 多彩なシチュエーションで気持ち良く「開けていける」素直さが嬉しい

初夏に試乗した際は、ライディングモードを主にオプション装備の「パフォーマンス」に設定して楽しんだ。ウイリー制御を抑えると、コーナーを立ち上がるたびにフロントホイールが浮き上がるほどで、非常にエキサイティング。ひとつ上にはシリーズのフラッグシップである1390 SUPER DUKE R EVOがあるが、攻め込む楽しさ、味わえる興奮と充実感はこの1390にも通じるものがあった。

一方、今回の試乗では路面温度の関係もあり、タイヤのグリップは高くなかったため、主に「スポーツ」モードで走ったが、ECUのセッティングが巧みで、スロットルの開け始めの反応とワイドオープンでの加速度に唐突さがないから、こうしたコンディションでも気持ちよく開けていける。

トラクションコントロールの介入、復帰も素晴らしく洗練されていて、リアタイヤがスライドしても恐怖を覚えることはない。8000回転を超えると加速の勢いは落ち着くが、1万回転オーバーまでスムーズに伸びてくれるから、ほとんどの峠道は2~3速だけで走り切れてしまうほど。

画像4: KTM 990 DUKE 試乗レビュー① エキスパート編(太田安治) 多彩なシチュエーションで気持ち良く「開けていける」素直さが嬉しい

さらに峠道で光るのがハンドリングの素直さだ。ブレーキングからフルバンク状態まで軽く自然な手応えで持ち込めるうえ、深いバンク角での接地感、安定性ともに高い。旋回中に荒れた路面に出くわしても弾かれにくい特性は、WP製サスペンションの上質な動きに加え、高荷重を受けると絶妙に捻れてくれるスイングアームが効いている。

この車体の優れた剛性バランスのおかげで、タイヤの滑り出しも、グリップが回復したときの挙動も穏やかなのだ。この感覚は車体全体を高剛性にまとめているスーパースポーツとはまるで違う。

画像5: KTM 990 DUKE 試乗レビュー① エキスパート編(太田安治) 多彩なシチュエーションで気持ち良く「開けていける」素直さが嬉しい

ライダー主導でマシンをコントロールするエキサイティングな楽しさに、素晴らしい洗練度の電子制御による安全性をプラスしているのが990 DUKE。初めて大型スポーツモデルに乗るというライダーにも、大型車のパワーや重量を持て余し気味なエキスパートライダーにもお薦めできる一台だ。

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