文:石神邦比古/写真:Kawasaki Good Times 編集部
※この記事はウェブサイト「Kawasaki Good Times」で2025年11月13日に公開されたものを一部編集し転載しています。

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所有欲を満たすレーシーなスタイリング!

Kawasaki
Ninja ZX-6R
総排気量:636cc
エンジン形式:水冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒
シート高:830mm
車両重量:199kg
2026年モデル発売日:2025年8月26日
2026年モデル税込価格:159万5000円
撮影車両は2025年モデルです。
Ninja ZX-10Rをモチーフにした、スーパースポーツらしいレーシーなスタイリングを採用。複雑なレイヤリング構造と、テールにかけて流れるデザインが特徴的です。
2024年モデルからコンパクトな新型ヘッドライトを採用しています。スマートかつアグレッシブなフェイスデザインにリニューアル。フェアリングのレイヤーデザインはエアロダイナミクスを意識しながら、Ninja ZX-6Rの個性的で新鮮なイメージを強調しています。
乗っている間も、降りて眺めている時間も、堂々としたスタイリングに惚れ惚れしました。
軽量・コンパクトで取りまわしに優れる

Ninja ZX-6Rは、装備重量199kgの大型モーターサイクルですが、車体自体は非常にコンパクト。
数値で受ける印象よりもさらに軽く感じ、重心バランスが絶妙で取りまわしもラクでした。
シート高は830mmですが、スリムな車体設計のおかげで脚が下ろしやすく、支えやすい車体バランスも相まって足つきに不安が少ない点も、親しみやすく感じます。
懐の深いエンジンによる物足りなさを与えないツーリング性能

やはり一番の魅力はストリートを広い範囲でカバーする懐の深い並列4気筒エンジン。数々のライバルモデルが599ccに揃えている中で、Ninja ZX-6Rは636ccという個性的な排気量となっています。
この+37ccの排気量により全回転域のトルクアップを図り、スーパースポーツモデルのストリートにおける扱いにくさを払拭しています。
常用回転域で粘ってくれるエンジンは、ワインディング走行だけでなく、市街地でのライディングにおいてもストレスを軽減。発進やターンでのエンストの可能性を低減してくれる点も、慣れないユーザーにとってはメリットとなるでしょう。
とはいえ、その本性は最高出力122PS/13000rpmを発揮する高性能エンジン。ひとたびサーキットに解き放たれれば、公道ではまず体感できないであろうパワフルなフィーリングをを楽しめるはずです。
スタビリティの高い車体構成

レースシーンで培ったノウハウを集約したアルミニウム製ペリメターフレームを採用。
車体全体の一体感が強く、ライダーの操作入力に対しリニアに反応する、軽快なハンドリングを実現しています。
走行ラインの自由度も高く、コーナリング中の安定感もバツグン。タイヤや足まわりを通じた路面情報も得やすく、人機一体のライディングを体感できます。
様々な路面に対応する柔軟なサスペンション


フロントサスペンションにはSHOWA製のSFF-BP(セパレートファンクションフォーク・ビッグピストン)を採用。リアはモノショックサスペンションを装備。
前後ともプリロードとダンピングの独立調整機構を搭載し、街乗り、ツーリング、サーキットと、異なる環境を想定した細かなセッティングが可能です。
スタンダード状態でもしなやかに路面に追従する前後サスペンションはスポーツ性能と日常での使いやすさを両立し、ストリートでスーパースポーツモデルを楽しむために適したセッティングとなっています。

また、タイヤには幅広いライディングシーンで良好なグリップを発揮するピレリの最新スポーツタイヤ「Diablo Rosso IV」を装着。ラウンド形状による入力に対するリニアなハンドリングが軽快なライディングを実現していて、Ninja ZX-6Rとの相性も良好です。
スポーツ性能の高さはもちろんですが、ロードノイズの少ないスムーズな乗り心地も魅力だと感じました。
扱いやすく安定したブレーキ性能

超高速域からのフルブレーキングを想定したNinja ZX-6Rのブレーキは、高い制動力はもちろん、コントロール性にも優れています。気疲れしない程度の利き具合で、街乗りやツーリングでもブレーキワークに神経質にならずに済む点も魅力です。
フロントはラジアルマウントのモノブロックキャリパーとΦ310mmのダブルディスク。リアはΦ220mmのシングルディスクブレーキを採用。KIBS(カワサキインテリジェントアンチロックブレーキシステム)を搭載し、高精度ブレーキ制御システムがブレーキング操作をアシストします。
姿勢移動しやすいライディングポジション

スーパースポーツモデル特有の高いシート、バックステップ、低くセットされたハンドルが、スポーツライディングに最適なポジションを実現。
腕の内側を当てやすいタンク形状と前後長の短いシートで、コーナリング中のフォームがピタッと決まり、バンク状態でも高い安定感を発揮します。
妥協のない前傾ポジションはスポーツシーンでのパフォーマンスを高める、スーパースポーツモデルらしいメリットと言えるでしょう。
シーンに合わせて簡単変更!「インテグレーテッドライディングモード」

2024年モデルから追加された「インテグレーテッドライディングモード」は、スーパースポーツを公道で楽しむうえで、とても頼りになる電子制御機能です。
KTRC(カワサキトラクションコントロール)とパワーモードの組み合わせを簡単にセレクトできるシステムで、ライディング条件に合わせて「SPORT」「ROAD」「RAIN」の3種類から設定できます。また、好みの設定を記憶可能な「RIDER(マニュアル)」モードも装備。自分にあった最適な設定を保存できます。
雨天や悪路などにおいて、ハイパワーマシンの操縦を手助けしてくれる頼もしい機能です。
モーターサイクルライフを楽しくするスマートフォン接続機能

Ninja ZX-6RはBluetoothによるスマートフォン連携機能を搭載。専用アプリ「RIDEOLOGY THE APP」を使用することで、燃料計やオドメーターといった基本的な車両情報やライディングログの記録や閲覧が可能。
車両のコンディションを保ったり、メンテナンスの管理をするのに便利な機能です。
また、電話やメールのメーターパネルへの着信通知の設定などが可能となっていて、ツーリング中の快適性向上にも貢献します。
ETC2.0車載器を標準装備

スーパースポーツモデルとしてだけみれば、なくても困らないETC2.0車載器ですが、ツーリングの相棒として使用するなら搭載されているに越したことはありません!
高速道路の料金所で発生するグローブの着脱、財布の取り出しといった細かなストレスは、ツーリングにおいて馬鹿にはできないものです。
特にスポーツモデルにおいて、まだまだETC車載器はオプション設定が多いのが現状。Ninja ZX-6Rが標準でETC2.0車載器を備えている点は、ツーリングユーザーにとって大きなメリットと言えるでしょう。
また、車載器を搭載するスペースが車体内部に用意されている点も、外観の美しさを損なわないための嬉しい配慮です。

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