モーターサイクルショーに登場して以来話題沸騰のCB1000Fコンセプト。鈴鹿8耐ではスタンダードとモリワキのレーシングコンセプトがデモランを行なったが、その2台が2025年9月13・14日にHSR九州で開催された「鉄馬2025 with ベータチタニウム」のアイアンスポーツ、アイアンエキスパートの2クラスに緊急参戦、なんと両車とも堂々のデビューウィンを飾ってみせた。早速その模様を速報でお届けしよう!
写真:HIRO

▶▶▶CB1000F Concept・レース当日の写真はこちら

ホンダ「CB1000Fコンセプト」2台が緊急参戦!

画像: ホンダ「CB1000Fコンセプト」2台が緊急参戦!

2025年9月14日。2台のCB1000Fコンセプトが決勝レースを迎えた当日は、朝から強い雨の降る荒れたスタートに。一時は開催自体が心配されたが、徐々に天候も回復し、無事に開催へとこぎつけた。丸山 浩選手がアイアンスポーツクラスで駆るマシンはゼッケン24番の「CB1000F Concept 改」。宇川 徹選手はゼッケン19番の「CB1000F Concept Moriwaki Engineering」でアイアンエキスパートクラスを戦った。

画像: HONDA CB1000F Concept改 ライダー:丸山 浩選手

HONDA
CB1000F Concept改
ライダー:丸山 浩選手

丸山選手のマシン「CB1000F Concept 改」は、スペンサーカラーをまとい、スタンダードのシルエットをほぼ残した仕様。参戦するアイアンスポーツクラスは鉄フレームであれば改造自由だが、あえてCB1000Fのイメージを残し、改造は最小限に留められている。

今回の24号車の主な改造点は、オイルキャッチタンクを兼ねたアンダーカウルの装着のほかはオーバルサイレンサーを備えたエキゾーストの採用と、それに伴うステーの変更。あとはステアリングダンパー、カーボン製サイドゼッケンプレートの追加と、タイヤの変更(BS製バトラックスレーシングR11)ぐらい。

ステップもノーマル(発売前だが…)のままだし、シートにいたっては「CB1000F」のタグまでついたノーマル仕様。Go Proのステーがハンドルに追加されているが、一見するとノーマルに見える仕上がりだ。ちなみにゼッケンの「24」は丸山選手いわく「24時間戦う」という意味らしい…。

画像: HONDA CB1000F Concept Moriwaki Engineering ライダー:宇川 徹選手

HONDA
CB1000F Concept Moriwaki Engineering
ライダー:宇川 徹選手

一方の宇川選手が駆るモリワキのレーシングカスタムはとことん手の入った仕様。モーターサイクルショーで公開されたときはゼッケン「30」だったが、今回はCB-F栄光の番号「19」を採用。モーターサイクルショーの時よりさらに熟成された仕様となっていた。

モリワキ製のBLADEエキゾーストを採用、ハンドルもオリジナルのセパレートで、前後サスペンションはナイトロン製。フロントのブレーキキャリパーは冷却フィンの付いたブレンボ製のGP4-MSで、ステップや補強の入ったスイングアームはモリワキオリジナル。前後タイヤもピレリのディアブロ・スーパーコルサSCに換装されており、装着パーツを見るだけでポテンシャルの高さが窺える。

CB1000F Concept 改はアイアンスポーツクラスを制覇!

画像: CB1000F Concept 改はアイアンスポーツクラスを制覇!

丸山 浩選手が駆る注目の「CB1000F Concept 改」。9月13日に行われた予選は1回目が1分8秒846、2回目が1分8秒408で総合2番手を獲得。ただ、予選トップのゼッケン565番・藤本選手のGSF1200とは若干のタイム差があり、どう戦うかに注目が集まった。

11時12分にスタートした5周のセミファイナル。雨も上がってはいたが、コースはところどころ乾き始めた状態のハーフウェット。非常に難しい路面状況だったが、ベテランならではのテクニックで丸山選手が健闘。追いすがるゼッケン1番・西木選手のFZS1000を振り切って、0.469秒差で見事逃げ切ってみせた。

一方、7周で行なわれる午後のファイナルは完全ドライ。こうなると苦戦が予想され、実際レースはゼッケン565番・藤本選手のGSF1200を追う展開となったが、ここでも丸山選手が奮闘。残り2周のところでチャンスをものにしてトップに立つとそのままチェッカー! 終わってみれば0.772秒差で藤本選手を引き離し、1分8秒214のベストラップも樹立。見事ダブルウィンを成し遂げたのだった。

CB1000F Concept モリワキ仕様もアイアンエキスパートクラスで圧勝!

画像: CB1000F Concept モリワキ仕様もアイアンエキスパートクラスで圧勝!

一方、アイアンエキスパートクラスで宇川選手が駆るモリワキ仕様のCB1000Fコンセプトは予選から圧倒的な力量差を見せつけ、終始「横綱相撲」を展開することとなった。

予選は1回目が1分4秒425、2回目が1分4秒367。2位以下に1回目で約2秒、2回目には約3秒の差をつけて堂々のポールポジションを獲得。決勝も危なげない展開で、5週のセミファイナルでは2位に8.760秒差、7周のファイナルでも2位に6.575秒差をつけ、圧倒的な強さを見せつけたままゴール。1分3秒748というコースレコードのおまけつきで、文字通りの圧勝劇だった。

ますます高まる市販車への期待! 登場まで秒読み段階か!?

画像: ますます高まる市販車への期待! 登場まで秒読み段階か!?

終わってみればCB1000Fコンセプトは2台ともダブルウィン。セミファイナル、ファイナルともに勝利を飾り、CB1000Fコンセプトのデビューレースで完勝。これ以上ない形で緒戦を飾ってみせたのだった。

ここまで見せつけられると、CB1000Fというバイクのスポーツポテンシャルの高さに驚くしかないが、CB1000F自体は本来オールラウンドに楽しめるロードスター。ライダーがその気になればキッチリ攻め込める実力を備えながら、気負わずに楽しむこともできるキャラクターに仕上がっていると言うから、市販版に早く乗ってみたいところだ。

今回のイベントのさらなる詳細レポートや、鉄馬出場バイクの詳細、ライダーのコメントなどは続報が入り次第お届けする。また「月刊オートバイ」12月号の誌面でも紹介するので、今後の展開にも注目だ。

ホンダ「CB1000F Concept」の写真

ホンダ「CB1000F Concept」のおすすめ関連記事

This article is a sponsored article by
''.