BMC(ブルー・モンスター・クロージング)の夏向け製品“空冷式”アイテムがすべて出そろった! その実力を確かめるべく、BMC代表・ローリー青野さんと真夏のツーリングを敢行してみたぞ。気温30~36℃の環境下を一日走って体感できた各製品の魅力をお伝えしよう。
文:西野鉄兵/写真:井上 演

集合場所は日本一暑い街・埼玉県熊谷市

関越道の「東松山 熊谷」の看板が表れると、蒸し暑さが一段増した。朝9時、すでに気温は30℃を超えているだろう。ただ、流れている高速道路を走っている分には、空冷式シャツ・空冷式ジーンズ・空冷式グローブのいずれも風が吹き抜けているのがよく分かる。汗はかいているが、ほどよく気化され涼しく感じる。

関越道を下りて、一般道の信号待ちをしているとさすがに暑い。熊谷の市街地へつながる荒川大橋を渡ると、もう一段階、熱気が増した。太陽はぐんぐん高くなり、日差しも厳しくなってきた。

画像1: 集合場所は日本一暑い街・埼玉県熊谷市

荒川の河川敷でBMC代表のローリー青野さんと合流した。

黒いレブル1100Tに、白の空冷式シャツが眩しい。パンツはもちろん空冷式ジーンズ。空冷式シャツと空冷式ジーンズは、それぞれを組み合わせるだけで夏のコーディネートが完成する。

画像: ▲BMC代表・ローリー青野さんは「空冷式シャツ」(カラー:ホワイト・Mサイズ)と「空冷式ジーンズ」(カラー:濃色USED・Mサイズ)の組み合わせ。身長:172cm・体重:65kg。 profile|1978年愛媛県西条市生まれ。筑波大学を卒業後、株式会社エドウインに入社。パタンナー部門で洋服づくりの基礎を学んだ後、企画生産部へ移って数々のヒット製品を手掛ける。2015年に独立し、株式会社ブリッツワークスを創業。ほどなく自社ブランドBMC(ブルー・モンスター・クロージング)を立ち上げた。バイク用ジーンズの展開は2020年に開始。現在ではデニム製品に限らず、アウター、シューズ、バッグ類など多種多様なアイテムを展開中。愛車はホンダ「レブル1100T DCT」とヤマハ「YZF-R25」。

▲BMC代表・ローリー青野さんは「空冷式シャツ」(カラー:ホワイト・Mサイズ)と「空冷式ジーンズ」(カラー:濃色USED・Mサイズ)の組み合わせ。身長:172cm・体重:65kg。

profile|1978年愛媛県西条市生まれ。筑波大学を卒業後、株式会社エドウインに入社。パタンナー部門で洋服づくりの基礎を学んだ後、企画生産部へ移って数々のヒット製品を手掛ける。2015年に独立し、株式会社ブリッツワークスを創業。ほどなく自社ブランドBMC(ブルー・モンスター・クロージング)を立ち上げた。バイク用ジーンズの展開は2020年に開始。現在ではデニム製品に限らず、アウター、シューズ、バッグ類など多種多様なアイテムを展開中。愛車はホンダ「レブル1100T DCT」とヤマハ「YZF-R25」。

画像: ▲筆者は「空冷式シャツ」(カラー:ブラック・XLサイズ)と「空冷式ジーンズ」(カラー:ブルーリンス・Lサイズ)の組み合わせ。身長:175cm・体重75kg。シャツはぴったりのサイズだとLだが、涼しさが高まることを期待してオーバーサイズ気味のXLを選んだ。相棒は空冷式のボンネビルT100。

▲筆者は「空冷式シャツ」(カラー:ブラック・XLサイズ)と「空冷式ジーンズ」(カラー:ブルーリンス・Lサイズ)の組み合わせ。身長:175cm・体重75kg。シャツはぴったりのサイズだとLだが、涼しさが高まることを期待してオーバーサイズ気味のXLを選んだ。相棒は空冷式のボンネビルT100。

500mlのスポーツドリンクを一気に飲みほして、「いやー暑いっすね」と木陰で休む。すでにお互いここまで2時間ほど走っているが、今回の“空冷式ツーリング”はここから始まる。

画像: ▲空冷式グローブは2025年7月7日に発売したばかりの新製品。職人向けのグローブMTECHとBMCがコラボレーションし、ローリー青野さんが考える理想の仕様を追求した。

▲空冷式グローブは2025年7月7日に発売したばかりの新製品。職人向けのグローブMTECHとBMCがコラボレーションし、ローリー青野さんが考える理想の仕様を追求した。

熊谷の街中へ向かう。

河原の木陰が天国だったと思えるほどに、アスファルトの照り返しがきつい。一刻も早く街を出たいのだが、ひとつ立ち寄りたい場所があった。

画像2: 集合場所は日本一暑い街・埼玉県熊谷市

有名なこの看板が見たかったのだ。

画像3: 集合場所は日本一暑い街・埼玉県熊谷市

街中にある八木橋百貨店が掲げているこの温度計看板は、ニュース番組などでもよく取りあげられている。実物を初めて目にすると「暑い街、熊谷に来たんだな」と実感がわいてきた。

熊谷は2018年7月に日本の観測史上最高気温41.1℃を記録した。この数値は2020年8月に浜松でも記録されるが、同率一位であることはいまも変わらない。

八木橋百貨店の温度計看板は、毎日11時と14時に観測された気温を表示するシステムとなっている。33.6℃と表示されているが、すぐそばにあった電光掲示板の温度計は35℃を超えていた。猛暑日のツーリングだ。

信号待ちをしていると、顔面から噴き出した汗がポタポタとタンクに落ちる。すぐに乾き、円形のシミが次々とできる。

画像4: 集合場所は日本一暑い街・埼玉県熊谷市

「35℃超えの街中はバイクで走るもんじゃないですね」と青野さんから本音が漏れる。まったくもって、おっしゃるとおり。すでに3本のスポーツドリンクを飲みほし、コンビニで休憩もしている。このツーリングは“絶対に無理はしない”という条件のもと、こまめに涼みながら行なっている。

秩父の高原を目指す

画像1: 秩父の高原を目指す

街を離れると信号の間隔が少しずつ広がり、走行風を受ける時間が長くなる。信号が青に変わり、走り出した瞬間が心地いい。交差点を抜ける頃には、身体にまとわりついた湿気や熱気が各所から逃げていく。

涼しさをより強く感じられるのは、「空冷式シャツ」→「空冷式グローブ」→「空冷式ジーンズ」の順だ。

空冷式シャツは、気心地の軽いフルメッシュジャケットだといっていい。抜群の通気性で、走行風でなくても自然の風を受ければ、「あ、涼しい」とすぐに思える。ここからは少し、各製品の特長を紹介をしよう。

画像: 空冷式シャツのココがいい!② 各所にプロテクターを標準装備 肩・肘・背中はもちろん胸部プロテクターもはじめから備わっている。いずれも着脱可能で、シャツは気軽に洗濯できる。

空冷式シャツのココがいい!②

各所にプロテクターを標準装備

肩・肘・背中はもちろん胸部プロテクターもはじめから備わっている。いずれも着脱可能で、シャツは気軽に洗濯できる。

画像: 空冷式シャツのココがいい!③ 前合わせはボタンとファスナーで留められる 空冷式シャツに使われているボタンはすべてドットタイプ。グローブをした状態でもつけ外しがしやすい。前合わせはファスナーを使わず、ボタンだけ留めることで、より走行風の流入量をアップできる。

空冷式シャツのココがいい!③

前合わせはボタンとファスナーで留められる

空冷式シャツに使われているボタンはすべてドットタイプ。グローブをした状態でもつけ外しがしやすい。前合わせはファスナーを使わず、ボタンだけ留めることで、より走行風の流入量をアップできる。

画像: 空冷式シャツのココがいい!④ 腕時計の装着を想定した袖口 2025年モデルで袖口が進化し、腕時計をしている状態でも留めやすくなった。袖口には3つボタンが備わり、好みの幅で留められる。

空冷式シャツのココがいい!④

腕時計の装着を想定した袖口

2025年モデルで袖口が進化し、腕時計をしている状態でも留めやすくなった。袖口には3つボタンが備わり、好みの幅で留められる。

画像: 空冷式シャツのココがいい!⑤ 首まわりの日焼け対策はばっちり 2025年モデルでは襟の高さも調整された。バイクに乗っていて首のうしろを日焼けした経験は誰しもあるはず。写真のように覆われるため、ほとんど隙間はできない。

空冷式シャツのココがいい!⑤

首まわりの日焼け対策はばっちり

2025年モデルでは襟の高さも調整された。バイクに乗っていて首のうしろを日焼けした経験は誰しもあるはず。写真のように覆われるため、ほとんど隙間はできない。

空冷式グローブは甲側から風をビュンビュン取り込む。手のひら側は一見すると通気性が乏しそうに見えるのだが、パーミア素材という特殊な化繊で湿気を閉じ込めずに着実に逃がしてくれる。

画像: 空冷式グローブのココがいい!① 指先が動かしやすい 作業用手袋をベースに開発された空冷式グローブは、指の動かしやすさが魅力。装着したままヘルメットのあごひもを楽に留められる。

空冷式グローブのココがいい!①

指先が動かしやすい

作業用手袋をベースに開発された空冷式グローブは、指の動かしやすさが魅力。装着したままヘルメットのあごひもを楽に留められる。

画像: 空冷式グローブのココがいい!② スマホの操作が可能 手のひら側は通電性を持っていて、どの指でもスマホを操作できる。指の動かしやすさと相まって、文字入力も可能。

空冷式グローブのココがいい!②

スマホの操作が可能

手のひら側は通電性を持っていて、どの指でもスマホを操作できる。指の動かしやすさと相まって、文字入力も可能。

空冷式ジーンズは、化繊メッシュの空冷式シャツやグローブのアッパー素材と比べると通気性は落ちるものの、一般的なデニム生地の2倍以上の通気性を持つ。普通のジーンズだったらとっくにお尻や膝裏が汗で濡れてしまっていたであろうが、生地がベタつかずさらっとしているのは嬉しい。真夏に穿いても不快にならないジーンズは、そうそうないだろう。

画像: 空冷式ジーンズのココがいい!① メッシュ構造のデニム 涼しさの秘密は生地そのものにある。広島県の老舗デニムメーカーのカイハラとBMCが共同開発した細かいメッシュ構造のデニムを採用。一般的なデニムの2倍の通気性を発揮する。

空冷式ジーンズのココがいい!①

メッシュ構造のデニム

涼しさの秘密は生地そのものにある。広島県の老舗デニムメーカーのカイハラとBMCが共同開発した細かいメッシュ構造のデニムを採用。一般的なデニムの2倍の通気性を発揮する。

画像: 空冷式ジーンズのココがいい!③ ライダー専用の立体構造 跨りやすく、長時間のライディング姿勢を取っていても快適なように、立体構造の特殊なカッティングを採用している。

空冷式ジーンズのココがいい!③

ライダー専用の立体構造

跨りやすく、長時間のライディング姿勢を取っていても快適なように、立体構造の特殊なカッティングを採用している。

画像: 空冷式ジーンズのココがいい!④ ベルトが浮かない BMC製ジーンズは乗車姿勢でベルトが浮かないつくりになっている。ウエストがビタッとした状態は、見た目も穿き心地もいい。

空冷式ジーンズのココがいい!④

ベルトが浮かない

BMC製ジーンズは乗車姿勢でベルトが浮かないつくりになっている。ウエストがビタッとした状態は、見た目も穿き心地もいい。

私は空冷式シャツのブラックを選んだが、青野さんの着ているホワイトがうらやましく感じられた。日差しを反射する白い空冷式シャツは、世の中のフルメッシュジャケットの中でも最強の涼しさかもしれない。

水分補給を挟みながら街道を小一時間走ると、秩父の峠エリアに入った。

林間を縫っていくワインディングはときおり冷たい風が吹く。青野さんも水を得た魚のように気持ちよさそうに走っている。

標高600mほどの高原の木陰で再び休憩する。

携行した温度計の気温は32℃だが、熊谷市街の強烈な暑さを体感した直後であるため、すこぶる過ごしやすい。空冷式セットアップで走るのに最適な気温ともいえそうだ。

画像2: 秩父の高原を目指す

もう何年も真夏のツーリングは、標高1500mを超えるような場所や北海道しか走っていなかった。

ここ秩父は、信州が寒くなりすぎたあと晩秋や春先などに訪れる場所という認識で、夏場に走ったのは初めてだ。

画像3: 秩父の高原を目指す

「けっこういけるでしょ? 空冷式セットアップは」と、ドリンク片手に青野さんがいう。

正直私は今回のツーリングが予定を立てたときから不安で、当日を迎えるのが何なら憂鬱だった。しかし、青野さんのいうとおり、意外なほどいけてしまう。峠に入ると、体力が回復し、何往復でも走行風を浴びながら走りたくなった。

青野さんが手掛けるBMCの製品は面白い。2020年からバイク用アイテムを発売し始めたBMCは、独自の視点で世にないものを送り続けている。2024年には、バイク用品販売店チェーンの2りんかんでジーンズ製品をもっとも売ったブランドに輝いた。

画像: ▶▶▶BMCのブランドヒストリーはこちら

▶▶▶BMCのブランドヒストリーはこちら

空冷式シャツをはじめアウター類もさまざま開発し、ヒットを連発している。レギュラー製品は少なく、いつでも手に入るものではないというのも特徴で、じつは今回紹介している空冷式シリーズの2025年モデルも夏本番を前にして、早くも完売が見えてきているという。公式オンラインストアで在庫がないものは、2りんかんで探してみてほしい。

画像4: 秩父の高原を目指す

“無いから作る”が青野さんのものづくりにおけるモットーなのだと、新製品がリリースされるたびに思う。

メッシュ構造を持つデニムを採用した空冷式ジーンズ、あえてジャケットではなくシャツタイプで涼しさと軽さを追求した空冷式シャツ、職人向けグローブの指の動かしやすさに着目し共同開発した空冷式グローブ。どれもオリジナリティに富んでいて、青野さんのロジカルな考えと熱量を感じさせるこだわりが詰まっている。

画像5: 秩父の高原を目指す

高原の〆は、若草が輝く牧場地帯。こういった景色は信州くらいまで足を延ばさないとなかなか見られないが、今回は気軽に埼玉県で爽快感を満喫できている。

長瀞でかき氷を食べる

画像: ▲初めて岩畳に訪れて興奮する青野さん。

▲初めて岩畳に訪れて興奮する青野さん。

真夏のツーリングは、ご褒美が欲しい。今回の最終目的地は景勝地・岩畳が有名な長瀞だ。秋の紅葉やライン下りが昔から人気だが、近年はかき氷の美味しい地として夏場も行楽客が多いと聞いていた。

岩畳通り沿いには、阿左美冷蔵製の氷を使ったかき氷を出す店が軒を連ねている。

画像1: 長瀞でかき氷を食べる

秩父高原は涼しかったが、山を下りるともう夕方になろうというのに、全身から汗が噴き出してきた。日陰のない岩畳はさくっと見て、冷房の効いた食堂に入った。

画像2: 長瀞でかき氷を食べる

そして、かき氷をいただく。削った氷にシロップをかけただけのシンプルな仕様ながら、すこぶる美味く、火照った身体に沁みわたる。まわりのお客さんもほぼ全員、かき氷を頼んでいる様子だ。「美味いっすねえ」と青野さんも満足そうでよかった。

画像3: 長瀞でかき氷を食べる

店を出るとすっかり陽は傾いていて、暑さのピークは過ぎ去り、涼しい風が吹いていた。これまでは発想すら浮かばなかった夏の秩父・長瀞旅。BMCの空冷式アイテムを活用すれば、ツーリング計画の幅を広げられることが分かった(熊谷市街は余計だったかもしれないが)。

まだまだ続く今年の夏、いままでバイクでは諦めていたこともアクティブに挑戦できる気がする。

旅を終えて。翌日に気が付いたこと

画像: 旅を終えて。翌日に気が付いたこと

夕暮れ時となった帰りの高速道路は、肌寒く感じられるほどだった。とはいえ気温は30℃をやや下回ったくらい。あらためて空冷式アイテムの効果を体感できた。

芦ノ湖スカイラインや信州ビーナスライン、志賀草津道路、磐梯吾妻スカイラインなど、もっと標高の高い場所を目的地としたツーリングでは、防寒着を用意しないと凍えてしまうかもしれない。

驚いたのは翌日のこと。どこも日焼けしていない。日差しを受け続けたことによる身体の火照りも一晩経ったらすっかり解消されていた。

空冷式シャツとジーンズは気心地の軽さも特長だ。ライディングウエアで一日中走り続けると、それだけでヘトヘトになるという人も多いだろう。涼しさとともに疲れにくさも大きな魅力なのだと体感できた。

普段着感覚で着られて、ちょっとした街乗りから、今回のようにしっかり走るツーリングまでカバーするBMCの空冷式シリーズ。夏場にもっとも着用頻度が高くなるアイテム群だといえるだろう。

画像: ▲BMCの空冷式シリーズを活用すれば、夏休みの過ごし方はガラッと変わるはず!

▲BMCの空冷式シリーズを活用すれば、夏休みの過ごし方はガラッと変わるはず!

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