文:西野鉄兵/写真:井上 演
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BMC「空冷式シャツ」が一般的なメッシュジャケットと決定的に異なるポイント

BLUE MONSTER CLOTHING
空冷式シャツ
2025年モデル
カラー:ブラック、ホワイト、ライトカーキ、ライトブルー
サイズ:S、M、L、XL、3L、4L
販売店:2りんかん全店で6月16日に発売予定
先行予約受付中:BMC STORES
おしゃれ、かつ気軽に! チョイ乗りからツーリングまでカバー
2020年にバイクウエアの展開を始めて以来、センセーショナルなアイテムを次々と打ち出しているBMC。その特徴は、考え抜かれた利便性の高さと、普段着感覚で着られるファッション性の高さだ。
今回紹介する「空冷式シャツ」は、BMC製品のなかでもその“らしさ”が色濃く表れた一着となっている。
ライダーの夏用定番ウエアといえばいまも昔もメッシュジャケットだろう。ただその主流はスポーティさと安全性に重きをおき、普段着にはならないデザインが採用されている。

BMC「空冷式シャツ」は、そんな市場に異を唱えるかのように、2024年にデビューし、大ヒットを記録した。遠目からはまるで一般アパレルのしゃれたシャツにしか見えない。しかし素材はフルメッシュ、プロテクターも完備、何より気軽に着やすいことが評価された。
2025年モデルは、前年モデルからさまざまな箇所が改良され、完成度を大幅に高めている。今季メッシュジャケットを新調する、もしくは初めてメッシュジャケットを買おうか考えている、そんな人に手放しでおすすめしたい仕上がりだ。
魅力その1 独自のメッシュ機構

BMCの夏向け製品は“空冷式”シリーズと銘打たれ、走行風を取り込むことがカギとなっている。このシャツ以外に、2025年は空冷式ジーンズと空冷式グローブも展開している。
それぞれ使用している生地は異なるが、空冷式シャツはポリエステルメッシュをメイン素材に、ナイロンを部分的に採用している。

キモとなるメッシュは独自の構造を採用し、立体的に編み込まれているのが特徴。単に穴が開いた構造では、走行風により生地が押しつぶされると空気を取り込みにくくなるが、ジグザグ構造で筒のような空洞を作り上げ、風が吹き抜ける効率を高めている。

▲通気性試験の結果。同社の空冷式デニムは一般的なデニムの2倍以上の通気性を発揮するのだが、それと比べても圧倒的。バイクで走り出した瞬間に風がビュンビュン吹き抜けるのが体感できる。
BMCは気温20℃以下での着用はおすすめしていない。それほどまでに夏場に特化しているのだ。
涼しさを生む秘密はメッシュ生地だけではない。2025年モデルは、日差し対策が施された。前年モデルから襟を1.5cm高くすることで、肌の露出部分を限りなく少なくしている。

▲首が日に焼けてシャワーでヒリヒリした経験は誰しもあるはず。2025年モデルなら安心。
魅力その2 乗りやすさを追及

「空冷式シャツ」はバイクに乗ることをしっかりと考慮した立体構造を採用している。そのため前傾姿勢をとって腕を伸ばしても、肩や背中が突っ張らない。

背中にダーツを設けているのがミソ。これにより肩周辺にゆとりが生まれる。デザインを損なうことなく運動性を上げているのがBMCらしい仕様といえるだろう。

また2025年モデルは、着丈が1cm長くなった。これにより前かがみになったときに裾がよりめくれにくくなっている。裾の始末にはメッシュよりも比重の大きい布帛生地を重ね合わせている。丈夫さを高めながら、めくれにくさにも貢献。

▲襟はじつはボタンダウン仕様。走行中のバタつきを防止している。

▲前合わせは、ドットボタンとファスナーで留められる。炎天下ではファスナーを使わずにドットボタンだけで留めることで、風の流入量を大幅に高めることもできる。

▲袖口にもドットボタンを備え、バタつきを防止。2025年モデルは袖口を広げ、ボタンの受けが3カ所に増えた。これにより腕時計をしていても留めやすくなった。

▲胸ポケットだけでなく、両脇にファスナー付きの隠しポケットを搭載。すっきりとしたデザインながら、平均的なメッシュジャケットと変わらない収納力を確保している。
魅力その3 プロテクターが標準装備

ファッション性に重きをおいているように見えて、安全面のことも配慮しているのがBMCの抜け目のないところ。スマートな空冷式シャツは、こう見えて、肩・肘・背中・胸部に専用EVAプロテクターを標準装備している。
2025年モデルはこのプロテクターの配置が見直され、脱ぎ着する際のストレスが緩和された。
各部のプロテクターは外すことも可能。バイクに乗らない日も着ることができる。ちなみに洗濯の際は、いちいちプロテクターを外さなくてもいいという。

一般的なメッシュジャケットは洗うのをためらってしまうことも多いが、空冷式シャツは洗濯ネットに入れて、自宅の洗濯機で気軽に洗える。通気性の高さは、乾く早さとも言い換えられる。夏場なら陰干し数時間で乾ききる。
魅力その4 豊富なカラーとサイズ

BMCの代表・ローリー青野氏は常々「バイクを乗る人にもっとファッションを楽しんでほしい」と話している。もともと一般アパレルを長年にわたって手掛けてきたこともあり、普段から着られるような“かっこよさ”へのこだわりは強い。
ファッションを楽しむには、カラー選びは欠かせない。好みに合わせて選べるようにと、空冷式シャツも着回ししやすい4色が用意されている。

バイクアパレルではあまり見かけないホワイトも、シャツでは定番。このデザインだからこそ違和感がなく、また夏にもっとも涼しく感じられるカラーでもある。いずれも同ブランドの「空冷式ジーンズ」との相性は抜群。2製品を合わせることで真夏のコーディネートは簡単に完成する。
サイズはSから4Lまでラインナップ。現在はBMC公式オンラインストアで先行販売を実施中。価格が一般的なメッシュジャケットよりもお手頃だということも大きな魅力だ。
店頭販売は6月16日に全国の2りんかんで開始される予定。昨年は発売後すぐに完売してしまったそうだ。希望のカラーとサイズを手に入れるには、ぜひいますぐ検討を。
BMC代表・ローリー青野氏からのメッセージ

ローリー青野氏
株式会社ブリッツワークス代表取締役
1978年愛媛県西条市生まれ。筑波大学を卒業後、株式会社エドウインに入社。パタンナー部門で洋服づくりの基礎を学んだ後、企画生産部へ移って数々のヒット製品を手掛ける。2015年に独立し、株式会社ブリッツワークスを創業。ほどなく自社ブランドBMC(ブルー・モンスター・クロージング)を立ち上げた。バイク用ジーンズの展開は2020年に開始。現在ではデニム製品に限らず、アウター、シューズ、バッグ類など多種多様なアイテムを展開中。愛車はホンダ「レブル1100T DCT」とヤマハ「YZF-R25」。
こんにちは。BMCやってるローリー青野です。
夏です! 日本の夏です! ライダーの夏には【空冷式】です!
25年BMC空冷式三部作の第二弾「空冷式シャツ」のシーズンがやってきました!
24年夏に大ヒットした空冷式シャツ。
「えっ! シャツ型? こんなの待ってたんだよ!」と思ってくださったライダーの方が日本中にたくさんいらっしゃいました。
これまで夏の上着といえば……メッシュジャケット。各メーカーからいろいろ出ています。
ただ個人的に、多くの製品はコンセプトが共通していて、選択肢の幅が狭いと思っていました。
一般的なメッシュジャケットはまず普段着ることがまったく想定されていません。しかも重くて、値段も高い。もっと気軽にかっこいいものを、と考えた結果、シャツジャケットのスタイルに行きつきました。
ただ、メッシュジャケットは理にかなっています。バイクで走っていると走行風を取り込みます。その走行風を利用して上半身を冷やす……空冷式です。
しかし、防護性を優先するあまりデザイン性をないがしろにしたつくり、ブランド名の過度なアピール、海外の工場へ丸投げ……自分自身が着たいと思えるものが市場になかったのは事実です。
そこで、BMCが夏のライダーへ「涼しさ」と「ファッション」を提案するために24年に開発したのが空冷式シャツでした。
シャツ型。ホワイト。この見慣れぬスタイルへの拒否反応ともいうべき批判をSNSではけっこう受けました。
バイクに乗る時にシャツは着ない。白は排ガスで汚れる。デビュー前にさまざまな声がありましたが……結果、大ヒットしました!

空冷式シャツが多くのメッシュジャケットと異なっているのは、その涼しさにあります。
他社が二重三重にメッシュ素材を使っているところ、空冷式シャツは一枚のメッシュ生地で構成しています。だから走行風が体に直接当たり涼しいんです! そして軽いんです!
夏のバイク乗車を考えた際に、直接的な涼しさと軽さは体の疲労軽減にもなります。
そして見た目はシルエットが美しいシャツです。
世間が抱くライダーイメージと一線を画すデザイン性、そして涼しさをシンプルに追求した仕様が多くのライダーに刺さったんだと思います。まさに夏の相棒が誕生しました。トゥエンティ-トゥエンティフォーに。

そして今年、2025年の空冷式シャツは実用的アップデートを行ないました。
昨年は真夏に週3~4回、バイクに乗る時も乗らない時も空冷式シャツを着用していました。また同時にユーザーから改善要望を多数いただきました。
そこで得た情報を元に、より涼しく使いやすい空冷式シャツの開発に乗り出しました。
涼しさは維持したまま、バイクに乗る際に毎回着たくなるように細かな部分まで改善しました。

夏にバイクに乗ると首は剥き出しになります。首が日焼けしませんか?
背後からの日光を遮るように襟の形状をバンブーカット(竹を斜めに切ったようなデザイン)にしました。
これが難易度高すぎて……諦めかけました。
シャツとして成立すること。ヘルメットへの干渉を避けること。目視確認の邪魔にならいこと。多数の項目をクリアするのに非常に時間がかかりましたが、首の日焼け防止効果を持ったバイク乗車に最適なBMC独自の襟型が完成しました!
またカジュアル用、バイク用に関わらずシャツを着用していると必ずブチ当る袖口問題……そう腕時計やスマートウォッチがあるから袖口が止まらない……ありますよね?

これは個人的にどうしても改善したい内容でした。毎度袖口を止める際にイライラしてました。
25年モデルはもう安心です! どんなにゴツい腕時計していても袖口は止まります!
あと、袖を通す瞬間、肘のプロテクターが邪魔して腕が通りにくいことが多々ありました。腕時計の件もそうですが、このような細かなイライラが積み重なることにより着なくなります。それを改善しないと夏のライダーの相棒になりません! ってなわけでここも改善しています。

ほかにもさまざまな点を改善しています。
空冷式シャツを実用的アップデートすることにより、機能だけでなくよりライダーに寄り添った完成度に達したと自負しています。今年の空冷式シャツはヤベーっす!
夏のライダーの相棒になるには、毎度着たいなと思ってもらえることが非常に重要です。
毎度着てもらえないと「走行風を取り込み体を冷やす」という一点集中の機能を体感してもらえません!
一人でも多くのライダーの夏を快適にするために空冷式シャツを選んで、毎度着たいと思って欲しいと強く思っていますし……そのような強い思念を製品に込めています(笑)。

ぜひ、空冷式ジーンズとセットアップで空冷式シャツを着用していただきたいです。上下で走行風を取り込み、涼しいバイクライフを手にすることができますよ!
空冷式シャツのカラーは、空冷式ジーンズのどのカラーにも合わせられるようにしています。
ファッションはコーデが基本ですからっ! BMCは機能だけでなくファッション性も大切にしています。
開発時のエピソードや製品の紹介はYouTube動画でも公開しています。より細かな部分が気になる方は動画もどうぞご覧ください。
#217 【空冷式シャツ⑤】完売警報発令「25年はマイナーチェンジします!」より実用的に機能アップデートした空冷式シャツは24年モデルを超えちゃいました…(笑)
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