文:西野鉄兵/写真:井上 演
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BMC「空冷式」シリーズはジーンズ・シャツ・グローブの3アイテムに!
BMCの名を広めた夏向けアイテム「空冷式」シリーズ
もともと一般アパレルブランドとして2015年に創立したBMCは、今年10周年の節目を迎えた。バイク用品の展開は2020年から開始し、ジーンズやアウター、バッグなど普段から使えるしゃれた製品を次々と発売してきた。

BMC 空冷式ジーンズ 2025年モデル
www.autoby.jp
BMC 空冷式シャツ 2025年モデル
www.autoby.jp2024年にはバイク用品店チェーン・2りんかんでのジーンズ販売本数ナンバーワンブランドに輝いた。その原動力のひとつとなったのが、「空冷式ジーンズ」だ。さらに昨年デビューしたトップスの「空冷式シャツ」も大ヒットを記録した。
その名からイメージが湧くとおり、「空冷式」シリーズは涼しさに特化した夏場向けのアイテムだ。

MTECH × BLUE MONSTER CLOTHING
空冷式グローブ
カラー:グレー
サイズ:M、L、XL
BMCオンラインストア 先行販売価格:税込4580円(送料別)
2025年7月7日に2りんかん全店で発売予定:税込4980円
そして2025年は「空冷式グローブ」が新たに仲間入りを果たす。7月7日に全国の2りんかんで店頭販売が開始される。価格は税込4980円とお手頃ながら、他の製品と同じく、BMCならではの細やかなこだわりが詰まっている。ここからはその魅力を詳しく紹介していこう。
BMC「空冷式グローブ」の魅力
① 職人に大人気の「MTECH」とコラボレーション
グローブは一朝一夕でイチから作れるものではない。「空冷式グローブ」は作業用品の国内老舗メーカーであるミタニコーポレーションの人気製品「MTECH(エムテック)」グローブをベースに生まれたものだ。

▲こちらはミタニコーポレーションのMTECH。
mitani-gloves.com「MTECH」は長年にわたって職人に厚く支持をされているメカニックグローブ。優れたフィット感、高いグリップ力、つけ心地のよさなどが特長で、さまざまな作業を行なうプロに愛用されている。

▲空冷式グローブ。MTECHのロゴも入るダブルネーム製品。
「空冷式グローブ」はミタニコーポレーションが長年培ってきた日本人の手に合わせた型を用いて、BMCがオーダーしたバイク用メッシュグローブとして備えたい機能と仕様を盛り込んだものといえる。そのため新製品でありながら、グローブとしての完成度は折り紙つきなのだ。
② BMCがこだわった「空冷式」ならではの通気性の高さ
「MTECH」をもとに開発が進められたが、「空冷式グローブ」はまったくの別物に仕上がった。まずアッパーのメッシュ素材を変更し、通気性を大幅に高めた。具体的にはメッシュの孔を大きいものに変更。さらに指の側面にも湿気を逃がす通気孔を設けている。

手のひら側には、高い透湿性を持つ合皮である日本製のパーミア素材を採用。つまりグローブ全体が通気性を備えていることになる。

手のひらをうちわのように扇ぐだけで、風が吹き抜けているのがよく分かる。バイク走行時は時速10km程度から、その効果を体感できるはずだ。

▲指の側面に通気孔が備わる。小さなホールだが通気効果は大きい。
③ 高い操作性を生むフィット感とグリップ力
パーミア素材は特許製法でつくられた弾性に富んだ生地。これがグリップ力を高めるキモとなっている。甲側のメッシュ素材もストレッチ性を持ち、ピタッと手に吸いつくかのような装着感を実現した。

バイクの運転操作では、指の曲げ伸ばしと、手首の可動のしやすさが重要となる。その動きやすさを高めるため、甲側に備わるギャザーやリブ部分などの仕様も専用設計された。


ライディンググローブには、防護性能を徹底的に高めた製品もあるが、「空冷式グローブ」は操作性を重視することで、そもそも事故など万が一の事態を起こさせないことをコンセプトとしている。

操作性に関しては、可能な限り素手に近づけた。そのためグローブをしたままヘルメットのあごひもを付け外しすることもストレスなく可能。もとの「MTECH」が作業用グローブの人気製品だというだけあって、キャンプや釣り、トレッキングなどアウトドアシーンでも幅広く使える。バイク以外のシーンでは夏だけでなく通年で活躍するはずだ。
④ 手のひら側・甲側にプロテクターを装備
操作性を重視しているとはいいつつも、しっかりとバイク乗りのためにプロテクターは備わっている。

手のひら側と甲部分にさりげなくソフトプロテクションをインサート。どちらも操作性を犠牲にせず、的確にもっとも守りたい部分をカバーしている。

見た目もゴツゴツとした印象はなく、さまざまなウエアやバイクと合わせることができ、あらゆるシーンで違和感なく使えるのがいい。
⑤ スマホタッチ機能を搭載、生地全体が通電性を持つ
BMCがこだわったのがスマホタッチ機能。「MTECH」は装着したままスマートフォンの操作を行なうことが難しいのだが、パーミア素材に特殊加工を施し、通電性を持たせることに成功した。

そのため特定の指先でスマホを操作できるというわけでなく、どの指でも操作可能。フィット感と操作性の高さは説明したとおりで、グローブを装着したまま文字入力までできてしまう。ツーリングをするうえで、グローブを外さないとできない作業は、ほとんどないといえるだろう。

▲スマートモニターも当然ながら操作可能。
⑥ 洗濯OK! 親指部分には汗拭きパッドも装備
甲側の親指部分は、タオル地の汗拭きパッドとなっている。夏場の信号待ちなどで額の汗を拭うのに役立つ。場合によっては、ヘルメットのシールドに張りついた汚れを落とすときにもいいだろう。

化繊素材でつくられた「空冷式グローブ」は、革手袋と異なり気軽に洗濯も可能。まさにサマーグローブとして、欲しい機能と仕様を盛り込んだ隙のない仕上がりだ。
⑦ 税込4980円! サイズはM・L・XLを用意
物価が高まり続けるなか、BMCは新開発の「空冷式グローブ」を税込4980円で販売する決断をした。ここまでご覧いただいた方には、このグローブが安かろう悪かろう、といった製品でないことは伝わっているかと思う。
すでに実績のある人気グローブをベースに、何度もサンプル制作とテストを繰り返して、BMCならではのこだわりを詰め込んだ逸品だ。

サイズはM・L・XLの計3種で、カラーはグレーの1色となる。店頭販売は2りんかん全店で2025年7月7日に開始予定。ネット通販はBMCの公式オンラインストアのみですでに行なわれている。

夏に頻繁にバイクに乗る人はもちろんのこと、初めて夏用グローブを購入するというビギナーの方も手に取りやすい価格だと思う。バイク以外での使いどころの多さも魅力だ。サイズが不安な場合は、2りんかんの店頭で確認することをおすすめしたい。
BMC代表・ローリー青野氏からのメッセージ

ローリー青野 氏
株式会社ブリッツワークス代表取締役
1978年愛媛県西条市生まれ。筑波大学を卒業後、株式会社エドウインに入社。パタンナー部門で洋服づくりの基礎を学んだ後、企画生産部へ移って数々のヒット製品を手掛ける。2015年に独立し、株式会社ブリッツワークスを創業。ほどなく自社ブランドBMC(ブルー・モンスター・クロージング)を立ち上げた。バイク用ジーンズの展開は2020年に開始。現在ではデニム製品に限らず、アウター、シューズ、バッグ類など多種多様なアイテムを展開中。愛車はホンダ「レブル1100T DCT」とヤマハ「YZF-R25」。
ここまで「空冷式グローブ」のことをご覧くださり、ありがとうございました。BMC代表のローリー青野です。ここからは開発の経緯などを僕が説明します。
バイクに乗り出してから、5回の夏を経験しました。気がつくと手元には、市販のメッシュグローブが8双もありました。涼しそうに見えて思ったほど涼しくない、より涼しいものを、と買い足した結果、こんなに増えてしまった次第です。それでも市場に納得のいくものはありませんでした。
「メッシュグローブが全然涼しく感じられなかった」という人は僕だけではないでしょう。
自転車、釣り、アウトドアなど他業界はもっと涼しいグローブがあるのに、なぜ? という疑問が浮かびました。夏になると素手で走っているライダーを多く見かけるのも、涼しい製品がないのだから仕方ないことか、と勝手に納得してしまいます。
老舗のバイクアパレルメーカーは、軒並みグローブを展開しています。しかし、防護性を優先するあまり、メッシュグローブにユーザーが求めている夏に欲しい機能をないがしろにし過ぎてはいないか、と思うんです。
BMCはこれまで「空冷式ジーンズ」と「空冷式シャツ」を発売し、多くのライダーに走行風を最大限に活用したアイテムを体感いただいてきました。
空冷式シャツを新発売した2024年の夏には、ユーザーの方々から「次はグローブ開発して!」とリクエストをいただきました。既存のメッシュグローブで満足していない人が多いのだと、あらためて認識しました。
このとき、涼しさに特化した真の夏専用バイクグローブを作ろうと、決意しました。

とはいえ、ジーンズ開発歴こそ四半世紀になりますが、グローブ開発のノウハウは皆無です。そこでまず他メーカーはどうやってグローブをつくっているのか、ということから調べました。
驚いたことに、ライダーなら誰もが知る有名ブランドも海外工場に丸投げでODM製造している……ということが分かりました。
涼しそうに見えて、全然涼しくないメッシュグローブは、裏地に通気性の乏しい素材を採用しているためです。これはまったく理解できず、とあるメーカーに問い合わせたこともあります。
この理由は、そのメーカー曰く、「夏場は汗をかくので、着脱しやすいよう裏地を付けて、滑りやすくしている」とのことでした。僕にとっては信じられない発想です。見た目では涼しさをアピールしている分、不誠実さすら感じてしまいます。
BMCはバイク市場へ参入するまで、カジュアル市場とワーキング市場で商品を提案していました。
特にワーク製品は、1000を越える店舗で扱っていただき、さまざまな職人の方にBMC製品を利用していただいております。
「ワーキンググローブのノウハウをバイク用に転用したら、理想の涼しいグローブが開発できるかも!」と、思ったのが空冷式グローブ誕生の最初の一歩です。

職人支持率No.1グローブ「MTECH」を展開するミタニコーポレーションさんに、直談判をしました。
上述したバイク用グローブの現状をお伝えし「ライダーが求める夏用の涼しいグローブをどうしても開発したい!」とお願いしたところ、僕の必死さが伝わったのか、MTECH史上初の異業種メーカーとのコラボ開発が実現しました。
その結果、職人支持率No.1グローブのノウハウを惜しげもなくつぎ込んでいただけました。

開発を進めていくなかで感じたのは、グローブをつくるのは本当に難しく大変だということ。有名ブランドがODM生産だけにしているというのも、納得できました。楽ですからね。
グローブ内の熱や湿気の放出は、MTECHが採用しているパーミア素材によって解決できました。スマホタッチやその他の機能は、足し算していくことで比較的スムーズに理想に近づきました。
もっとも苦労したのが、走行風を取り込む素材の開発と、ライダー特有の長時間手を握り込んだ状態での快適性を高めることでした。

これらに関してBMCが譲れなかったのは、下記の2点です。
・走行風取り込みは、時速10kmから感じられるようにする(発進後すぐに涼しさを体感できるレベルにする)。
・ハンドルを握り込んだ状態でも指や手の甲にストレスを与えない。
何度も素材や縫製仕様を変えながら走行試験で検証しました。しかも全サイズで。
たった1モデルなのに、最終的なサンプルの数は、グローブ専門店がオープンできるくらいの量になっていました。

でもその甲斐あって、BMCの本気・MTECH開発チームさんの本気が詰まった、自信を持って夏のライダーに勧められる空冷式グローブが完成しました。
既存のメッシュグローブとのちがいを、この夏ぜひ体感していただけたら嬉しいです。
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