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スズキ「バーグマン200」【試乗インプレ・車両解説】(2020年)ちょうどよさが光る! 扱いやすくて装備も充実、収納力も抜群!
SUZUKI BURGMAN 200
ヨーロッパでスズキの主力スクーターブランドとなっているのがバーグマン・シリーズ。そんなバーグマンシリーズの中でミドルクラスを担う200が、グローバルモデルとして日本でも発売となった。スリムながらゆったりとしたボディに、イキのいい200ccユニットの組み合わせは、日本の街でも楽しいぞ!
文:太田安治/写真:南孝幸
※この記事は2020年9月7日にwebオートバイで公開されたものを再構成した記事です。
日本の道に「ちょうどいい」サイズと元気のいいパワー
かつてスズキの中~大型スクーターには「スカイウエイブ」のネーミングが与えられていたが、現在はヨーロッパ仕様と同じ「バーグマン」に統一されている。この200は、そんなバーグマンシリーズの中で国内に初めて登場した世界戦略車だ。
国内の250ccスクーターは低く長い車体を持つものが多い。見た目の押し出しが強く、収納スペースも大きいというメリットがある反面、穏やかなハンドリングで機敏な走りには向かず、取り回しにも慣れが必要。駐輪場に収まりにくいという現実もあり、日本の交通環境下ではもっとコンパクトな方が便利だ。バーグマン200はそんな「ちょうどいい」サイズにまとめられている。

かつての主力機種、スカイウエイブ250タイプSと比べると、スカイウェイブの車重214㎏、全長2270mm、ホイールベース1585mmに対し、バーグマン200は161kg、2050mm、1465mm。圧倒的に軽くてコンパクトな車体に仕上がっている。
200ccという排気量で250ccモデルとの動力性能差が気になるが、「本当に200ccか?」と戸惑うほどキビキビ走る。これは車重の軽さに加え、オートマチック変速機の設定が加速力重視になっているから。
4000回転あたりで遠心クラッチが繋がり始め、スロットル全開加速では最もパワーが出る7000回転台を保ってグイグイ速度を乗せる。フル加速中は少々せわしないものの、交通の流れをリードできて登り坂でもタンデムでもモタつかない。タイム計測はしていないが、発進から50m程度までのダッシュなら250ccよりも速いはず。気になったのはアイドリング中の振動がやや大きい程度だ。

もう一つ感心したのがフットワーク。短いホイールベースを活かし、ライダーを含めた重心位置の高さで、軽く素早く向きが変わる。これに加速力がプラスされ、人気上昇中の150ccクラスのスクーターよりも1ランク、いや2ランクほど高い機動性を誇る。
車重が軽過ぎず、サスのストロークに余裕もあるから乗り心地も上質だ。最高速の伸びや高速クルージング中の快適性は250ccスクーターほどではないが、ストリートコミューター適性は間違いなくこちらが優れている。
ヘルメットが2個入る収納力や大型スクリーンなどの実用装備、抑えられた価格も魅力。250ccか150ccかで迷っているユーザーにはぜひ試乗をお薦めする。
文:太田安治/写真:南孝幸
webオートバイ公開日:2020年9月7日
※掲載記事は記事公開日時点での内容であり、時間の経過などに伴って内容に不備が生じる可能性があります。ご了承ください。