執筆者:岡本修(Webライター)
大学時代から大型バイクに乗っていて、日常使いはもちろん、ツーリングやサーキット走行まで楽しんでいる。ジャケットやグローブといったギアを集めるのも好きで、時間があれば最新商品をチェックしている。
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フルフェイスヘルメットの特徴
フルフェイスヘルメットの最大の特徴ともいえるのが、顔全体を覆う構造です。頭部だけでなく、あごや顔の横側までしっかり保護されるので、転倒時の衝撃から顔を守るということに長けています。

さらに、シールドが装備されているため風や雨、ホコリ、虫などから顔を保護する効果もあります。フルフェイスヘルメットは風切り音が少なく、走行中のストレスも軽減されるのもメリット。顔全体が覆われており、冬場の冷たい風もシャットアウトできることに加え、インナーに防寒素材が使われているモデルもあることから寒い季節でも快適に走れるでしょう。
一方、夏場はやや暑く感じることもありますが、最近は通気性の高いベンチレーション構造のモデルも多く、年中通して使える設計になっています。
フルフェイスヘルメットの主要メーカー
バイクライダーの安全を守るために欠かせないのが、信頼性の高いフルフェイスヘルメットです。中でも高い技術力と品質を誇るのが、Arai(アライヘルメット)、SHOEI(ショウエイ)、KABUTO(カブト)といった日本のトップメーカーに加え、イタリア発のAGV(エージーブイ)やNOLAN(ノーラン)など、海外ブランドも高性能モデルを数多く展開しています。
国産ヘルメットは安全性を最優先に追求する傾向があります。また、日本人の頭部形状に合わせたフィット感、細部まで高品質な作り込みが大きな特徴といえます。
一方、イタリア産は、空力性能や軽量性を重視する傾向があります。先進的でスタイリッシュなデザインや、大胆なグラフィックが魅力なケース。また、フィット感は欧米人向けの縦長形状が多い傾向が見られます。
フルフェイスヘルメットを選ぶときに押さえておきたいポイント
バイクに乗るうえで、フルフェイスヘルメットは安全性や快適性に直結する重要な装備です。そのため、価格や見た目だけで選ぶのではなく、自分に合ったものをしっかり見極めることが大切です。ここでは、フルヘルメット選びで失敗しないために押さえておきたい3つのポイントを解説します。

メーカーごとの特徴をチェックする
各ヘルメットメーカーには、それぞれ異なる強みや特徴があります。たとえば、アライヘルメットやSHOEIは安全性と品質の高さが魅力で、プロライダーも愛用するハイエンドモデルが豊富に展開されているのが特徴です。価格はほかのメーカーよりも高く設定されているものが多いですが、職人による手作業であったり、最先端の技術が盛り込まれていたりなど、優れたクオリティを実現しているのが魅力的です。
KABUTOはコストパフォーマンスとフィット感に優れたモデルが多く、エントリーモデルからハイエンドモデルまでさまざまなモデルが展開されています。
また、AGVはスポーティなデザインと軽量性が特徴であったり、NOLANはツーリング用途を得意としているといった特徴があったりします。それぞれのメーカーの方向性を理解して選ぶことで、自分に合ったフルフェイスヘルメットを見つけやすくなるでしょう。
頭にフィットするものを選ぶ
ヘルメット選びでもっとも重要なのが「フィット感」です。たとえ高性能なヘルメットでも、サイズが合っていなければ、走行中にヘルメットがズレてしまって安全性が大きく損なわれてしまいます。とくに、日本人の頭には国内メーカーのアライヘルメット、SHOEI、KABUTOのフルフェイスヘルメットがフィットしやすいといわれています。実際にフルフェイスヘルメットを試着してフィット感を確認することが大切です。
長時間の使用で痛くなりやすい「こめかみ」や「後頭部」の圧迫感も必ずチェックしましょう。モデルによっては内装パッドの調整や交換ができるタイプもあるので、自分の頭に合わせやすいものを選ぶのがポイントです。
用途で選ぶ
フルフェイスヘルメットには、スポーツ走行向け、ツーリング向け、街乗り向けなど、さまざまなモデルがあります。たとえば、高速道路でのロングツーリングが多い方は、風切り音の少ない静粛性重視のモデルを選ぶのがおすすめです。また、サーキットやスポーティな走りを楽しみたい方は、安全性と空力性能に優れたモデルが最適です。
そのほか、インナーバイザー付きモデルや、Bluetoothインカムに対応したタイプなど、快適性を高める機能も用途によって重要なポイントになります。実際に使用シーンをイメージして、フルフェイスヘルメットを選ぶのがおすすめです。
【メーカー別】おすすめフルフェイスヘルメット10選
さてここからは、メーカー別にとくにおすすめのフルフェイスヘルメット10選を見ていきましょう。
Araiのおすすめフルフェイスヘルメット
まずは、Araiのフルフェイスヘルメットを紹介します。Araiは、国内外のプロライダーから一般ライダーにまで厚い信頼を寄せられている日本を代表する老舗ヘルメットメーカーです。創業は1950年代と歴史も古く、「安全性に妥協しない」という哲学を一貫して貫いてきたことが最大の魅力といえるでしょう。なお、1902年に東京にて「新井帽子店」を設立したのが起源といわれています。
とくに注目されているのが、「SNELL規格」と呼ばれる世界基準の安全レベルに対応している点です。国際的なバイクレースにも採用される厳格な規格で、Araiはその基準をクリアするために、独自のテストや素材開発を行っています。また、Araiのヘルメットはすべて日本国内の職人による手作業で生産されており、細部まで妥協のない仕上がりが特徴です。
さらに、かぶり心地の良さにも定評があり、日本人の頭の形にフィットしやすい内装構造が採用されているのも魅力。長時間のライディングでも疲れにくく、ツーリング派のライダーからも高評価を得ています。「RX-7X」や「アストロGX」「ラパイド・ネオ」などが代表モデルであり、高価格帯ではあるものの、安全性・快適性・信頼性のすべてを兼ね備えたヘルメットとして、多くのライダーに選ばれています。
Arai RX-7X
RX-7XはAraiのフラッグシップモデルであり、MotoGPなどのトップカテゴリーでも使用される最高峰モデルです。優れた安全性、通気性、空力性能を誇り、さまざまなシーンに使用できるのが魅力といえるでしょう。また、シェル構造は滑らかなラウンドフォルムで、転倒時の衝撃からしっかりと頭部を守ってくれるのが魅力的です。
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ASTRO-GX
ASTRO-GXは、Araiの中でもツーリングにぴったりのプレミアムモデルです。快適性、静粛性、安全性のバランスに優れており、「オールラウンダー」モデルともいえます。通勤や通学用途に加え、ロングツーリングまで、さまざまなシーンで使用できるでしょう。

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SHOEIのおすすめフルフェイスヘルメット
SHOEIは、Araiと並ぶ日本の二大ヘルメットメーカーのひとつであり、世界中のライダーから高い評価を受けている人気の高いブランドです。1959年に設立されて以来、常に最先端の技術を取り入れながら、機能性とデザイン性を両立した製品を生み出し続けています。
SHOEIの最大の強みは快適性とエアロダイナミクス性能の高さといえるでしょう。とくに、高速走行時におけるヘルメットの安定感には定評があり、風切り音の低減や首への負担軽減といった細部にまで配慮されています。SHOEIでは風洞実験によって得られたデータを元に、空力性能を徹底的に追求しているのが魅力のひとつです。
さらに、SHOEIのヘルメットは静粛性が高く、通気性にも優れることから、ツーリングや長距離ライドでも快適な着用感を得られるのも特徴です。内装は取り外して洗えるだけでなく、調整も可能なので自分の頭の形に合わせたカスタマイズもできます。フィット感の高さも、多くのリピーターを生む理由のひとつといえるでしょう。
安全性については、独自の衝撃吸収ライナー「Multi-Ply Matrix AIM+」を採用し、軽量かつ強固なシェル構造を実現しています。さらに、万一の事故に備えた「緊急用チークパッド取り外しシステム」も搭載されているのも特徴です。
SHOEIを代表するモデルには、「X-Fifteen」や、ツーリングユーザーに人気の「GT-Air3」などがあり、いずれも最先端技術が盛り込まれています。ここでは、SHOEIのフルフェイスヘルメットの中から、とくにおすすめの2モデルを見ていきましょう。
X-Fifteen Marquez Motegi 4
X-FifteenはSHOEIの最新フラッグシップレーシングモデルです。X-fourteenの後継機として登場し、空力性能と冷却性能がさらに進化しているのが特徴です。サーキット走行やワインディング走行を想定した造りとなっており、本格的にライディングを楽しみたい方にぴったりのフルフェイスヘルメットです。なお、Shoei X-Fifteen Marquez Motegi 4はMotoGPライダーであるマルク・マルケス選手の日本グランプリ仕様のグラフィックモデルです。

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GT-Air 3
GT-Air3はインナーバイザー搭載のツーリング向けモデルです。静粛性・快適性に優れ、ロングライドでも疲れにくいのが魅力的です。さらに、Bluetoothインカムと連携可能な設計となっており、ハンズフリー通信に対応しています。
KABUTOのおすすめフルフェイスヘルメット
次に、KABUTOのフルフェイスヘルメットを見ていきましょう。KABUTOは、大阪に本社を構える日本のヘルメットメーカーで、日本のクラフトマンシップと革新性を融合させた製品づくりが特徴。バイク用のフルフェイスヘルメットだけでなく、自転車用ヘルメットでも有名なヘルメットメーカーです。
KABUTOの最大の魅力は、高機能ながらも手の届きやすい価格帯といえるでしょう。ほかの国産ヘルメットメーカーと比べて価格を抑えながらも、風洞実験に基づいた空力設計や、独自の衝撃吸収構造「ウェイクスタビライザー」など、さまざまな機能が搭載されています。
フィット感に優れており、日本字の頭の形に合った自然な装着感も魅力のひとつです。内装は取り外し可能で洗えるうえ、抗菌・防臭加工も施されており、日常使いにも最適です。
また、シールドの着脱が簡単な「SAF-Wピンロック」や、雨天や夜間の視界を確保するためのアンチフォグシールドに対応しているなど、快適性と安全性のバランスが良い設計も特徴といえるでしょう。
さらに、モデルによってはインナーバイザーを装備したタイプもあり、街乗りからロングツーリングまで幅広く対応できます。代表的なモデルにはハイエンドの「F-17」、コスパ重視の「AEROBLADE-6」などがあり、用途やスタイルに合わせて選びやすいラインナップが揃っています。
F-17
F-17はKABUTOのフラッグシップスポーツモデルです。空力性能や冷却性能に優れ、ツーリングからスポーツ走行まで幅広く対応しているのが特徴です。ほかの国産ヘルメットメーカーと比べて、コストが抑えられており、初心者でも手が出しやすい価格設定となっています。

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AEROBLADE-6
AEROBLADE-6は、軽量性と快適性を重視したスタンダードモデルです。首への負担が少なく、街乗りや日常的なツーリングに最適です。優れたエアロダイナミクスを誇り、ロングツーリングにもぴったりのフルフェイスヘルメットです。

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AGVのおすすめフルフェイスヘルメット
AGVは1947年にイタリアで創業された老舗ヘルメットメーカーであり、モータースポーツ界でも長い歴史と確かな実績を誇るブランドです。世界的に有名なMotoGPライダー、バレンティーノ・ロッシが長年愛用していたことでも知られており、「スピード」と「スタイル」を象徴するブランドとして、多くのスポーツライダーから高い支持を受けています。
AGVの最大の魅力は、先進的なデザインと空力性能といえます。イタリアブランドらしい洗練されたフォルムやデザインは見た目も美しく、風洞実験により徹底的に空気抵抗を減らしたエアロダイナミクス設計が施されていることで、高速走行時でも安定したヘルメット性能を発揮します。
さらに、「ECE 2206」規格に適合するモデルも多く、安全性の面でも国際的に高い評価を獲得しています。とくに、上位モデルではカーボンファイバー製の超軽量シェルを採用しており、長時間の使用でも首への負担が少なく、スポーツ走行やサーキット走行にぴったりです。
内装の快適性やフィット感にも優れており、ヨーロッパ人向けの設計ながらも日本国内でも十分に対応可能なモデルも増えつつあります。視界の広さもAGVの特長のひとつであり、前方・左右の視認性に優れ、ライディング中の安心感にもつながっているといえるでしょう。
代表的なモデルには、フラッグシップである「Pista GP RR」や、「K7」、コストを抑えた「K1」などがあり、用途に応じた幅広い選択肢があります。
Pista GP RR
Pista GP RRは、AGVの最上位レーシングモデルです。100%カーボンファイバー製であり、優れた軽量性を実現しています。さらに、SG認証、MFJ公認、ECE2206認証を取得しており、高い安全性が担保されています。価格は高いものの、MotoGPライダー仕様そのままのスペックを楽しめるのが魅力です。

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K6
AGVのK6は軽量・快適・安全性のバランスがとれた万能モデルです。日々の通勤、通学はもちろん、ワインディングやツーリング、サーキット走行など、幅広いシーンで利用できます。MotoGPライダーのために開発された技術で設計されているので、細部までしっかりと作り込みがされているのが魅力といえるでしょう。

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NOLANのおすすめフルフェイスヘルメット
NOLANは、イタリア発のヘルメットメーカーであり、1972年の創業以来、「安全性と利便性を兼ね備えた実用的なヘルメット」を提供し続けているブランドです。ヨーロッパで高い人気を誇り、ツーリングライダーやアドベンチャーライダーを中心に幅広く支持されています。
さらに、自社工場での一貫生産によって、品質管理が徹底されている点もポイントです。ヨーロッパの厳しい安全基準である「ECE」規格をクリアしているのはもちろん、製造から品質チェックまでをすべて自社でおこなうことで、安定的に高いクオリティの商品を供給しています。
また、NOLANのヘルメットには、Bluetoothインカムが内蔵できる専用設計のモデルも多く、コミュニケーション機器との連携を重視するライダーにもぴったりでしょう。インカムがヘルメットにぴったりとフィットするため、風切り音の軽減やデザインの一体感も向上しています。
なお、比較的手ごろな価格帯でありながら、快適性・実用性・安全性を高いレベルでバランス良く実現していることも、NOLANの魅力のひとつです。使い勝手の良さから、ツーリングユースや日常の移動用として選ばれることが多いブランドです。
X-804RS ULTRA CARBON
X-804RS ULTRA CARBONは、イタリアンデザインと最先端技術が融合したフルフェイスヘルメットです。サーキット走行やスポーツライディングを重視するライダーに向けたフラッグシップモデルあり、優れた安全性が確保されています。さらに、カーボンファイバーとコンポジットファイバーが採用されているので、軽量なのも魅力といえるでしょう。

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N808
N808は、Nolanのスタンダードフルフェイスです。従来モデルよりエアロダイナミクスと静粛性が強化されており、日常使いやロングツーリングに最適です。デザインもスタイリッシュであり、カラーバリエーションも豊富にあるのが特徴です。

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まとめ
バイクに乗るうえで、最重要装備ともいえるのがヘルメットです。フルフェイスヘルメットを選ぶときは、価格やデザインだけでなく、安全性についてもしっかりと確認しておく必要があります。
また、ヘルメットメーカーそれぞれの特徴を把握したうえで、自分に合ったヘルメットを選ぶのも大切です。今回は、とくにおすすめの5つのヘルメットメーカーおよび、おすすめのフルフェイスヘルメットを紹介しました。ぜひ、今回の記事を参考にしてぴったりのフルフェイスヘルメットを見つけましょう。