前より『高速道路を長め』に走ったら気づいた……
新型となる『GSX-8R』と『GSX-S1000GX』の登場により、昨今のスズキ界隈は大型バイクの話題で持ち切りですが、そんな中でVストローム250に乗りたい気持ちが抑えきれなくなり出発!
昨年2023年8月以来のVストローム250ですが、前回は新しくなったエンジンに翻弄され『スポーティさ』に偏った見方をしていたように思っています。このバイクの本質は、そこじゃないっていうのにね……反省。
でも今回は「エンジンが良くなっていること」は前提条件として走り出しているので、変な言い方ですが気持ちにゆとりがありました。
なのでわりと「普通の日帰りツーリング」という感覚でVストローム250に乗れたと思います。
そうして、先を急がずのんびりと高速道路を流していたのですが……相変わらず新しいエンジンは気持ち良く回ってくれてやっぱり最高!
改めて乗ってみても前回同様に『良い!』と感じられること自体に、このエンジンが身につけた新たな魅力が本物だということを感じます。一定速度のクルージングから、ちょっとアクセルを開け足した時のシャキッとした加速感が本当に気持ちいいんです。
これはもう間違いなく昨年のアップデートで中速域のトルクが増強された恩恵。スポーティに走らなくても、普通のツーリングペースでその進化は十分に感じられます。
そして、それ以上に驚いたことがひとつありました。
この日は往復で200km強の距離を高速道路で走ったのですが、その距離を走ってもほとんど疲れを感じなかったんです。
もともとVストローム250は1日500kmくらいの距離を平気で走れてしまう「250ccバイクとしては破格の快適性」が魅力だけど「従来型に輪を掛けて」疲れなくなってる。感覚での話ですが、おそらく間違いないと思う。
だけど2023モデルのアップデート内容は基本的にエンジンが中心。シュラウド部分がペイントになって見た目も変わりましたが、足まわりやウインドプロテクション性能などに差はありません。
となると、これもやっぱり『新エンジンのおかげ』か……
これはたぶん、一般的に「高速道路は大排気量バイクのほうが楽ちん」と言われる定説に近い現象が起こっているのだろうと感じています。
何と言うか……クルージングのスピードが維持しやすい。
現行モデルのVストローム250は、最高出力や最大トルクの数値は2022モデルまでと同じですが、スペック表の数値からは読み取れない“過渡特性”として、エンジン中回転域のトルクが純粋に増強されています。
そして「250ccバイクが高速道路で疲れやすい理由」のひとつとして大きいのが、気を抜くとスピードが落ちすぎてしまうこと。これはもう250ccバイクの宿命みたいなものです。
で、そうなると周囲の迷惑にならないようにギアを1~2段下げて再加速。速度を回復させる訳ですが、この作業って長距離だと地味にライダーを疲れさせるんです。大型バイクだとパワーがあるので“スピードの管理”なんて気にならないんですが、250ccはそうもいきません。
しかしっ!
低~中速域のパワーを充実させた新しいエンジンは、時速90~100kmくらいの巡航速度であれば速度をイージーにキープできる。
思ったより速度が落ちすぎていることも少なくなったし、もしそうなってもシフトダウン無しのアクセル操作だけでクルージング速度を回復させることができます。
もちろん大型バイクのように……とはいきません。それでも『250ccバイクとしては群を抜いて』という言い方はしても良いだろうと思うレベルです。
たぶん私が知る限りの250ccバイクでは、Vストローム250が高速道路の長距離走行はいちばん快適じゃないでしょうか……
(下に続きます)
まぁ、Vストローム250が250ccのバイクでのロングツーリングにおいて『高速道路最強』なのは以前からそうなんですが(笑)
現行モデルは、そこがさらに強化されてるぞ! っていう話です。
乗るほどに、このバイクで往復1000km以上のツーリングに出たい! っていう気持ちが湧いてくる……というか、そう思えること自体がスゴい。250ccは普通そんなこと思わないって。
昨年の記事で私は、エンジンが強化されたことで新たなスポーティさを手に入れた!と言いました。そして今回、もうひとつプラスします。
Vストローム250はさらなるロングツーリング力も手に入れてるぞ!
そんな素晴らしさにうっとりしながら高速道路を降りて、一般道をゆるりと走りはじめて……『あ、そういえばこれって!?』と思ったことがあるので、続編ではそこにフォーカスしようと思います。
ちなみに、次のキーワードは「ハンドリング」です!