これまで巡った神社の数は1万数千社を超えるという神社ソムリエの佐々木優太が、バイク好きのゲストにぴったりの神社へとご案内しているこの連載。今回は2023全日本モトクロス選手権シリーズ、LMXクラスチャンピオンの川井麻央選手が登場です!
まとめ:齋藤ハルコ/写真:井上 演
※神社境内での撮影は、特別な許可を得ています。
※この記事は、月刊『オートバイ』2024年2月号に掲載したものを一部編集して公開しています。

川井麻央選手×佐々木優太 開運ツーリングトーク

画像: 「手は添えるだけ。足だけでバイクの上に立てるのがベストです」(川井麻央) 「モトクロスのライポジって、こんなに独特だったんですね!?」(佐々木優太)

「手は添えるだけ。足だけでバイクの上に立てるのがベストです」(川井麻央)
「モトクロスのライポジって、こんなに独特だったんですね!?」(佐々木優太)

好きだから続けているけど、引退時期はつねに考え中!?

佐々木優太(以下佐々木) 今日は開運ツーリングにご出演いただき、ありがとうございました。もともと神社には興味があったとおっしゃってましたが、今日の参拝はいかがでしたか。

川井麻央(以下川井) 神社もそうだし、御朱印集めも、もともとやりたかったんですけど、どうやって集めたらいいかわからないし、神社に行けば必ずもらえるものかってことも全然知らないから、何から始めていいかわからなかったんです。でも、今日御朱印帳をいただいて、参拝の仕方から、御朱印の受け方とかも全部教えてもらったので、これからいろいろ行くのが楽しみです。

佐々木 今回、麻央さんからいただいたアンケートを見て、現在の悩みが「モトクロスファンが増えて欲しい」ではなく、「モトクロスファンを増やすために、自分は何をしたらいいですか?」って書き方だったことに驚いたんです。自分の願望だけじゃなくて、モトクロスシーン全体を見る視点が、さすがチャンピオンだと思いました。2024シーズンも体制は変わらずですか?

川井 はい、チームは変わらず、全日本に参戦する予定です。でもいつ引退するかは、ずっと考えてるんですよ。

佐々木 えっ!? まだ21歳なのに?

川井 チャンピオンを獲ったのは今回で3回目なんですけど、LMXクラスで初めてチャンピオンを獲った時、その先がなかったんですよ。日本で女子選手がステップアップしようにも、男の人に混じるクラスしかないし、排気量も大きくなってそう簡単に勝てなくなる。その時ちょうど高校を卒業する年で、だったらLMXでチャンピオンを獲り続ける方がいいと思ったんですね。で、2回目も獲ったけど、状況も何もかもほんとに変わらないんです。だから何を目標にしていいかわかんなくなる。それでもいま走ってるのは、まだ21歳だし、好きなことして生活できるし、まだやめたくないなって気持ちがあるからですね。これが25歳とかになってたら、もうやめてたかもしれないです。

画像1: 川井麻央選手×佐々木優太 開運ツーリングトーク

佐々木 それはチャンピオンになっても、知名度とか、契約金とかも含めた自分の環境が変わらないって意味ですか?

川井 自分は契約金ないんです。トップカテゴリーのIA1クラスとかだと、車両メーカーやタイヤメーカーとの契約金とかがあるんですけど、レディースで走る女子にはそういうのはなくて。

佐々木 そうなんですか? だって今シーズンは麻央さんがLMXで勝ったのが、全クラスで唯一のホンダ勢チャンピオンだったと聞きましたよ?

川井 じつはタイヤも、ブリヂストン勢で勝ったの自分だけだったんです。

佐々木 え~! それはちゃんとボーナスとかで評価されたいですよねぇ!

川井 ボーナス、欲しいです(笑)。

佐々木 メーカーさん、麻央さんにチャンピオンボーナスあげて~!(笑)

川井 世界に行けば、女子クラスでレベルアップすることは可能です。でも世界に行くにも、全日本で勝てば行ける、みたいな決まったルートがあるわけじゃなくて。これまで何人か挑戦された方はいるんですが、どうしても日本の中だけで完結しちゃいがちですね。だけど、「いま全日本モトクロスにお客さんを呼んでるのは、やっぱレディースだね」とも言われるんです。

画像2: 川井麻央選手×佐々木優太 開運ツーリングトーク

佐々木 いま隣で、自分でもモトクロスをやる井上カメラマンが、「確かに絶対レディースだよね。やっぱ見てても、いちばん面白いんですよ」と、激しくうなずいております(笑)。でも全日本選手権のトップ争いをするって、 当然、アマチュアのノリじゃできないわけじゃないですか。プライベートの時間も犠牲にして、トレーニングに励んだりするわけでしょうし。もっとやってることの凄さに見合った待遇を受けてほしいなぁ。

川井 でも私の環境は、女性ライダーの中ではかなり恵まれてる方です。仕事先はホンダ関係なのですが、レースや練習時間を優遇してくれるし、平日も毎日勤務というわけではなくて。周りの社員の方も理解してくれてて、レース前に〝チームス〟上でひと言声かけてくれたり、レースが終わって出社すると、いろんな人がお菓子買ってくれたりします(笑)。

佐々木 優しい(笑)。実業団の野球選手とか、サッカー選手とかに近い感じの働き方なんですね。あとは所属チーム『T.R.SPORT』さんのスクールで教えたりもするんですよね。さっきプロフィール写真を撮る時に、モトクロスのスタートポジションを教えてもらって、「スタート直後にアクセル全開にするために、右手は肘が上がるくらい握り込むんだ」とかすごく新鮮でした。わかりやすい教え方のコツはあるんですか?

川井 教える時に気をつけてるのは、擬音を使わないこと。「ここをバーッと行って」とか「ブーンって曲がって」とか感覚で教えるんじゃなくて、ちゃんと具体的な言葉で伝えるようにはしてます。スタートは手に力を入れずに肘を開く。足でタンクを抑えて、手をハンドルに添えなくてもラクにバイクの上で立てるのがベストなんです。

佐々木 おもしろい! 麻央さんに教わったら上達が早そうです。2024シーズンは僕もレースを観に行って、少しでも観戦者の増加を後押ししたくなりました。麻央さんの走り、楽しみにしてます!

今回の食事処

画像16: 全日本モトクロス・川井麻央選手とゆくバイク旅【神社ソムリエ・佐々木優太の開運ツーリング】

道の駅かさま
茨城県笠間市手越22番地1

笠間の栗専門のカフェ&ショップ、フードコート、新鮮な産直品を扱う直売所などが大人気。A4ランク以上の常陸牛の雌牛のみを扱う「kasama farm's」の“常陸姫のトロける肉丼”(1080円~)は、まさにトロける絶品でした!

画像17: 全日本モトクロス・川井麻央選手とゆくバイク旅【神社ソムリエ・佐々木優太の開運ツーリング】
画像18: 全日本モトクロス・川井麻央選手とゆくバイク旅【神社ソムリエ・佐々木優太の開運ツーリング】

まとめ:齋藤ハルコ/写真:井上 演
※神社境内での撮影は、特別な許可を得ています。
※この記事は、月刊『オートバイ』2024年2月号に掲載したものを一部編集して公開しています。

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