スズキの現行ラインアップされている1000ccクラスで、そのマシンの「足つき性」だけに焦点を絞ってランキングにしてみました!

シート高の数値以外にもライダーが実際に感じた「足つき性」の良さを比較

画像1: シート高の数値以外にもライダーが実際に感じた「足つき性」の良さを比較

自分の好きなバイクを選ぶ時にデザインやマシン性能以外にも、結構気になるポイントのひとつとして、そのバイクの「足つき性」があるかと思います。

あのバイクに乗りたいけど、足が届くか不安……と感じることは少なくないかもしれません。

バイクの足つき性を客観的に判断するためのスペック項目として「シート高」がありますが、実際にそのバイクに跨ってみると、シート高の数値だけでは分からないことが実は結構あるんです。

例えば、シートの横幅だったり、跨った時のサスペンションの沈み込み具合や脚の開き方など、そのバイクの実際の足つき性を判断するには、いくつかの要素が合わさっているからです。

画像2: シート高の数値以外にもライダーが実際に感じた「足つき性」の良さを比較

もちろん、ライダーの身長や体格、体重差などは人それぞれなので、実際に跨ってみるのが一番ですが、複数の車種を比較してみるのはなかなか難しいですよね。

そこで今回は、スズキのバイクにラインアップされている1000ccクラスの車種に、身長176cmのライダーが実際に跨ってみて感じた「足つき性の良さ」をランキングにしてみました。

ライダーの身長や体格などによっても足つき性の感じ方は変わると思いますが、愛車選びのひとつの参考としてご覧頂ければと思います。

1位:HAYABUSA(シート高800mm)

画像1: ライダー身長/176cm

ライダー身長/176cm

1000ccオーバーのスズキ車の中で、身長176cmのライダーが一番足つき性に優れていたと感じたのは新型「HAYABUSA」でした。

2代目よりもハンドル位置が2cmライダー寄りとなった新型『隼』は、大柄なボディにも関わらず、跨ってみると思った以上に大きさを感じさせません。2代目『隼』と比べると、確実に快適さが増しています。

セパレートハンドルのため、それなりの前傾姿勢。ただしスーパースポーツほどのエグい前傾ではなく、長距離・長時間走行での快適性にも配慮されています。オーナーになって『慣れれば快適』といったところ。

画像2: ライダー身長/176cm

ライダー身長/176cm

リッタークラスの大型スポーツバイクとしては低めとなる800mmのシート高のおかげで、足つき性が良いのも隼の人気の理由のひとつ。

車両重量は264kgありますが、身長176cmのライダーの場合、跨ったままバックもできるほどに両足がカカトまでべったり接地。この安心感も『隼』らしさ、です。

2位:GSX-S1000(シート高810mm)

画像3: ライダー身長/176cm

ライダー身長/176cm

1000ccクラスの足つき性の良さ第2位は「GSX-S1000」でした。

GSX-S1000のシート高は810mmで、兄弟モデルのGSX-S1000GTのシート高も数値は同じ810mmですが、体感として、すこしだけネイキッドGSX-S1000のほうが安心感が高く感じました。

これは重量の軽さによる安心感もですが、おそらくシート形状の影響がメインだと思われます。

画像4: ライダー身長/176cm

ライダー身長/176cm

身長176cmのライダーが跨ると、両足共にカカトまでべったり接地するので、足つき性による不安は全くありません。

ただし、先に言ったGSX-S1000GTとの差は、本当に僅かなものです。でも、それが大事なこともありますので!

3位:GSX-S1000GT(シート高810mm)

画像5: ライダー身長/176cm

ライダー身長/176cm

GSX-S1000GTのシート高も、数値はネイキッドGSX-S1000と同じ810mmなので、ほぼ同率2位ではありますが、長距離でも疲れにくいようにシートの厚みやクッション性が高く設計されているので3位に。

上半身はほぼ直立に近いため長時間の走行でも疲れずに走ることができます。一般的なGT系の大型ツーリングバイクに比べるとステップ位置がやや高めで、この部分にはスズキ『GSX』としてスポーツ性の高さを感じることができます。

とはいえ、スーパースポーツのように窮屈ではなく、ロングツーリングで長時間走っても、膝に痛みを感じるようなことは特にありません。快適さとスポーティさのバランスを考慮したライディングポジションと言うことができます。

画像6: ライダー身長/176cm

ライダー身長/176cm

シート高は810mmで身長176cmのライダーの場合は両足カカトまでべったりと接地します。重量が226kgとこのタイプの大型ツーリングバイクとしては軽量なため「跨ったままのバック」も問題なく可能でした。

バイクを降りての押し引きも軽く、ツーリングシーンで無用な疲れを感じることは無さそうです。

4位:GSX-R1000(シート高825mm)

画像7: ライダー身長/176cm

ライダー身長/176cm

惜しまれつつの生産終了。でも伝えておきたいので掲載します。1000ccクラスの足つき性の良さ第4位は「GSX-R1000」でした。

ライディングポジションはなかなかの前傾姿勢ですが、スーパースポーツとしては快適な部類。シートの後ろ側に座ればタンクに張り付くように低く伏せることもできます。

基本的に『コーナリングのため』の乗車姿勢なので、ツーリングで快適とは言えません。

ただ前傾姿勢というのはオーナーになるとけっこう慣れます。このキツすぎないポジションもあり、GSX-R1000乗りは歴代、ツーリングも楽しむライダーが多いのが特徴のひとつです。

画像8: ライダー身長/176cm

ライダー身長/176cm

一般的なスーパースポーツでシート高が830mm前後の場合、両足カカトが軽く浮くイメージがあるのですが、GSX-R1000Rは数値よりも足つき性が良いようです。

シート高は825mm。数値的にはスーパースポーツとして平均的ですが、実際に跨ってみると身長176cmのライダーの場合は両足カカトまでべったりと接地します。

装備重量203kgとリッタークラスの大型バイクとしては車体も軽いため、降車時の取り回しはしやすい印象でした。

5位:KATANA(シート高825mm)

画像9: ライダー身長/176cm

ライダー身長/176cm

1000ccクラスの足つき性の良さ第5位は新型「KATANA」でした。

ライディングポジションはGSX-S1000よりも上半身が起きていてリラックス。4気筒エンジンのリッターバイクとは思えないほどに新型カタナは軽快に動きます。

幅広いハンドルは力で抑え込むこともでき、戦闘的な使い方ができる「ストリートファイター」風のライディングポジションになっています。

前方に向かって絞り込まれたシート形状のおかげで足も降ろしやすく、お尻も痛くなりません。

画像10: ライダー身長/176cm

ライダー身長/176cm

カタナのシート高は825mmで、176cmのライダーが跨ると、両足カカトまで問題なく接地することができました。

シート形状が前方に向かって絞られており、股や太もも辺りに余裕があるので足は降ろしやすい印象です。

でも多くの人は第一印象として『思ったよりシート高が高いな』と感じると思います。ただ先にも言った通りカタナはリッタークラスにも関わらず、車両重量が215kgと軽いですから、そこは安心材料のひとつ。

ぶっちゃけますがカタナは「スタイルに惚れて買うバイク」なので、最終手段としてはローダウンのカスタムもアリです。

6位:Vストローム1050/XT(STDシート高855mm / XTシート高:850mm)

画像11: ライダー身長/176cm

ライダー身長/176cm

1000ccクラスの足つき性の良さ第6位は「Vストローム1050XT」でした。

スズキのフラッグシップ・アドベンチャーだけに、ボディサイズは大柄ながら、ハンドル幅や車体の横幅などが広すぎないのが好印象。

上半身を真っ直ぐに伸ばし、自然に手を伸ばせばそこにハンドルがあるので、跨ってみると車体の大きさをそこまで感じさせません。

膝の曲がりにも余裕があり、1日1000kmの距離でも快適に走れるよう配慮されています。

画像12: ライダー身長/176cm

ライダー身長/176cm

足つき性に関しては、そうは言ってもそれなりの体格が要求されます。身長176cmのライダーの場合、両足のカカトがすこし浮きますが、特に扱いに不安はありませんでした。

ただし、重量もあるバイクなので跨ったままのバックは努力が必要。エンジンOFFの際の取り回しはバイクから下りて取り回したほうが逆にイージーです。

身長170cm以上のライダーであれば、問題なく扱うことができるでしょう。

7位:Vストローム1050DE(シート高880mm)

画像1: 7位:Vストローム1050DE(シート高880mm)

乗車姿勢そのものはVストローム1050/XTと基本的にほとんど同じですが、やはりハンドル位置が高く感じます。

とはいえ快適性を損なうものではないので長距離・長時間のライディングがすこぶる快適。やさしいハンドリングも手伝って、間違いなくスズキの全バイクラインアップ中で最もロングツーリングが得意なバイクだと断言できます。

画像2: 7位:Vストローム1050DE(シート高880mm)

しかしながらシート高は880mm。小柄な女性ライダーがこのバイクに跨ろうとしたら『跨るだけで気分はジャングルジム』になるものと推測されます。

身長176cmのライダーでも両足を着こうと思うとツマ先立ちに……オーナーになったら「片足でバイクを支える」に慣れていく必要はあるでしょう。

実際のところ片足ならカカトまで接地させられるので、扱えないほどではありませんし、純正オプションにローシートも用意されています。現実的に言えば「身長175cmは欲しい」というのが率直な感想です。走り出してしまえば無敵のツアラーなんですが……。

【総論】自分で跨って、実際に感じてみて欲しいバイクが多数あり

画像: 【総論】自分で跨って、実際に感じてみて欲しいバイクが多数あり

今回、身長176cmのライダーが1000ccクラスの6台のスズキ車に跨ってみて、一番足つき性に優れていると感じたのは隼でした。そして、さすがにVストローム1050DEはちょっと手強いです。

足つき性はシート高の数値だけだと結構高そうに思えるバイクでも、脚を降ろす位置のほか、フレームなどが細く設計されていたり、居住性や足つき性を良くするためにシート前方が絞られてデザインされているなどの要因から、数値や見た目だけでは分からないポイントが結構あります。

バイクの「足つき性」は憧れのバイクに自分が“安心して乗れるかどうか”という、とても重要な項目です。

でもシート高の数値や「自分には無理」という思い込みだけで、乗りたいバイクを諦めないようにしてください。

まずは実際に跨ってみる。それが何よりも大事です。自分の身体で見極めて、最高の愛車が見つけてくださいね!

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