雨に翻弄された公式予選

鈴鹿サーキットは公式スケジュールの初日、公式計時予選までが終了しました。
各チーム、ほとんどが3人ライダー制を採るなか、予選は3人のライダーが2回の計時予選に出走。12時過ぎから20分ずつ3人、それを15位過ぎからもう1回やって終了、という流れで、ここで天候に振り回された組がいたのです。
ライダー3人は、かつて「第1ライダー」「第2ライダー」なんて呼んでいたんですが、それがいまはライダーブルー/イエロー/レッドと呼び、この順に走行するんですが、2回の走行とも、このライダーレッド、つまり3人目の走行で雨が落ちてきてしまったんです。

画像: 午前午後ともトップタイムをマークした長島哲太 文句なし、HRCのエースです

午前午後ともトップタイムをマークした長島哲太 文句なし、HRCのエースです

1回目の走行は以下のとおり。
ライダーブルー
①#33 TeamHRC 長島哲太 ②#7 YART マービン・フリッツ ③#17 Astemoホンダ 作本輝介 ④#10 KRT レオン・ハスラム ⑤#73 SDGホンダ 名越哲平 ⑥#5 F.C.C.TSRホンダ ジョシュ・フック
ライダーイエロー
①#7 YART ニッコロ・カネパ ②#10 KRT アレックス・ロウズ ③#33 TeaHRC 高橋 巧 ④#17 Astemoホンダ 渡辺一馬 ⑤#37 BMWモトラッド イリア・ミハルキク ⑥#72 ホンダドリーム桜井ホンダ 日浦大治朗
ライダーレッド
①#5 F.C.C.TSR マイク・ディ・メリオ ②#50 TeamKODAMA 長尾健吾 ③#34 ホンダ熊本レーシング 和田留佳 ④#51 Teamモトキッズ 西中 綱 ⑤#54 GOSHIレーシング 安田毅史 ⑥#806 NCXXレーシング 井出翔太

というオーダー。あれ?ヨシムラどうした? ジョナサン・レイいないじゃん?と思われた方、それが天候のいたずらなのです。

まずヨシムラは、前回のエントリでお知らせしたように、ギュントーリの負傷でライダー2人制を採らざるを得なくなってしまい、ライダーブルーは欠員、グレッグ・ブラックがイエロー、渡辺一樹がレッドだったんですが、ブラックがシメオンの新型コロナウィルス陽性判定によって代役出場となり、急遽の出走で8番手となると、ではチームのエース渡辺がタイム出し!と出かけていった時間帯が雨になってしまったんです。

KRTのジョナサン・レイも同じ事情で、ライダーレッドに割り当てられていたため、3周しただけでタイムアタックなしで終了。実は、速いライダーを第3(今はライダーレッドですね)に割り当てるのは、トップチームの常套手段で、3人目に走るとなると、それが午後の走行だと、夕方になって、いちばん路面温度が低い時間帯にアタックできる、という理由からなんです。

画像: ライダーイエロー2回目走行でトップタイムをマークしたのはジーノ・リア TSRがジワジワ来ましたよー

ライダーイエロー2回目走行でトップタイムをマークしたのはジーノ・リア TSRがジワジワ来ましたよー

それじゃぁ午後にタイム出ししよう、と考えたチームの多かった2回目の走行も以下のとおり。
ライダーブルー
①#33 TeamHRC 長島哲太 ②#37 BMWモトラッド マーカス・レイテルバーガー ③#7 YART マービン・フリッツ ④#64 カワサキプラザレーシング 岩戸亮介 ⑤#5 F.C.C.TSR ジョシュ・フック ⑥#17 Astemoホンダ 作本輝介
ライダーイエロー
①#5 F.C.C.TSR ジーノ・リア ②#73 SDGホンダレーシング 榎戸育寛 ③#72 ホンダドリーム桜井ホンダ 日浦大治朗 ④#1 ヨシムラSERT グレッグ・ブラック ⑤#95 S-PULSEドリームレーシング 渥美 心 ⑥#806NCXXレーシング 南本宗一郎
ライダーレッド
①#104 TOHOレーシング 國峰啄磨 ②ヨシムラSERT 渡辺一樹 ③NCXXレーシング 井出翔太 ④KRT ジョナサン・レイ ⑤#5 TeamKODAMA 長尾健吾 ⑥#33 TeamHRC イケル・レコーナ
と、こういう結果になりました。

画像: ライダーレッド、午後の走行でコースオープン直後にアタックを仕掛ける#1渡辺一樹と#104國峰啄磨

ライダーレッド、午後の走行でコースオープン直後にアタックを仕掛ける#1渡辺一樹と#104國峰啄磨

またまた「あれ?」ですよね。特にライダーレッドは、渡辺一樹が2番手? ジョナサン・レイが4番手? そうなんです、午後の走行で、またライダーレッドの回は雨が落ちてきてしまって、かろうじてドライ路面に近い状態で走れたのは最初の2周だけ、それももう路面は濡れちゃっていました。

午後の走行は、走行2グループ目(=ライダーイエロー)の終盤に雨が落ちてきて、あららら大丈夫かな、走行始まる前に降ってきちゃうなぁ、という状況でライダーレッドの時間帯へ。
それで、走行開始を待つライダーレッドの組は、もうピットロード出口で殺気立っていて、つまりみんな「雨が落ちてくるまでにタイム出そう」という気持ちだったんですね。全ライダーがタイム出ししたのは、みんな2周目でしたから、もう3周目には行けない路面コンディションだったんです。

画像: SSTクラスのトップタイムはカワサキプラザレーシングの岩戸亮介 そのタイムなんと2分07秒364! 文句なしのスーパーラップ、EWCクラス混走の総合順位でも10番手に食い込みました!

SSTクラスのトップタイムはカワサキプラザレーシングの岩戸亮介 そのタイムなんと2分07秒364! 文句なしのスーパーラップ、EWCクラス混走の総合順位でも10番手に食い込みました!

これで公式計時予選は終了。チームの持ちタイムは、チームの3人のライダーのうち、上位ふたりのライダーの平均タイムとなりますので、いま金曜18時半すぎ、事務局で集計中です。
果たして、明日のトップ10トライアルに出場するチームはどこか、予選10番手以下でも、いったい自分とこが何位なのかは、もう少し先に判明します!

画像: 午後のライダーブルー時間帯、転倒を喫してしまった#25亀井雄大と#2大久保光

午後のライダーブルー時間帯、転倒を喫してしまった#25亀井雄大と#2大久保光

このエントリを書いている今、鈴鹿には大粒の雨が落ちてきています。豪雨です、これ。えーと、明日と明後日の天気はどうなるんでしょうか……。

画像: 金曜夜はナイトセッション 各チームとも、雨の降る中「決勝レースだって雨が降るかもしれない」というテストにコースイン! 晴れてる日には美しい観覧車も雨ににじんでます……

金曜夜はナイトセッション 各チームとも、雨の降る中「決勝レースだって雨が降るかもしれない」というテストにコースイン! 晴れてる日には美しい観覧車も雨ににじんでます……

写真/木立 治 後藤 純 文責/中村浩史

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