全日本エンデューロ選手権で4度チャンピオンを獲得、日本人唯一のISDEゴールドメダリストである釘村忠選手が、初級〜中級エンデューロライダーに向けてライディングテクニックを教えてくれるシリーズをOff1.jpにて開始!

さまざまなスタートのシチュエーションへの対応

モトクロスと違って、エンデューロでは、ここまでの例に使ったような、綺麗なフラットなストレートからのスタートではないことが多々あります。次はそういう時の対応を教えてもらいました。

画像1: さまざまなスタートのシチュエーションへの対応

まずは上り坂でのスタート。座る位置や足、ブレーキ操作などは同じですが、フロントタイヤが浮きやすいので、より前傾姿勢を意識します。そしてスタートするときのアクセルは、ゆっくり丁寧に開けるのがポイント。

画像2: さまざまなスタートのシチュエーションへの対応

そして、JNCCでよくある下りスタートでは、座る位置を少し後ろ目にして、上半身も前傾ではありません。リアを沈ませて、バイクを地球の重力に対してできるだけ平行にしてあげるのがポイントです。

画像3: さまざまなスタートのシチュエーションへの対応

キャンバーでのスタートを想定してみました。高い方の地面だけに足をつき、反対側はステップに乗せて左右のバランスをとります。また、タイヤを斜面に対して斜めにせず、まっすぐ地面に立ててあげることで、タイヤの設置面積を増やし、グリップ力を確保します。

画像4: さまざまなスタートのシチュエーションへの対応

このようにバイクが寝てしまうと、タイヤの設置面積が減り、スリップの原因になります。

画像5: さまざまなスタートのシチュエーションへの対応

スタートした先の状況によっても、さまざまなポイントがあります。

まず、スタートしてすぐにコーナーが控えている場合、コーナーの形状によっても違いますが、セオリーとしては、前に見える左コーナーのインにまっすぐ進入できるように、最初からバイクを斜めに置き、狙った場所へ最短距離でたどり着けるようにします。

また、オンタイムエンデューロでは、レースが進むにつれてスタート地点が掘れて轍ができている場合がありますよね。こういう場合に、素直に轍の一番深いところにタイヤを入れてしまうと、スタートしてすぐに小さな登り坂を上るようなものです。轍の少し手前、下り坂になっているところからスタートし、勢いをつけて最深部をクリアするようにしましょう。

マディの時にはスタート前に路面を足で慣らし、泥を掃けておく、というのも大事なテクニックですよ。

画像6: さまざまなスタートのシチュエーションへの対応

スタートのコツを動画で見る

画像: 釘村忠 ライディングテクニックVol.2「エンデューロでも役立つスタートテクニック」 youtu.be

釘村忠 ライディングテクニックVol.2「エンデューロでも役立つスタートテクニック」

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いかがでしたでしょうか? 特にモトクロスを経験していないエンデューロライダーの中には、基本のフォームを習ったことがない人も多いと思います。しっかりとした「正解」を身体で覚え、安全かつ速いスタートを身につけて、ライバルに差を付けちゃいましょう!

次回、第三弾ではフラットコーナーの攻略について教えてもらいます。

この記事はIRCタイヤ、井上ゴム工業株式会社様の協力をいただき、制作しています。

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