ちょっと取り上げるのが遅くなってしまって恐縮なのだが、ついに今年からエンデューロIBに昇格するということで満を辞してこの記事をあげさせてもらいたい。JNCCやJECをしっかり追いかけている人は、その名を聞いたこともあるだろう。しかし、その評価はまだまだ足りないはずだ。青木琥珀というライダーは、近い将来間違いなく、前橋孝洋や保坂修一に続く、日本エンデューロ界を牽引する存在になってくれるだろう。

一人でなんでもやる能力を身に着ける
海外で戦えるライダーに。

琥珀は1年ほど前から自宅から約50km離れたバイクショップ・NAGmotorsに週2ペースで通っている。ここでメカニックとしての技術を教わっているのだ。

自身も琥珀と同じIBクラスに出場するライダーである店主の長嶋雅史さんは「正直に言ってしまうと、メカニックとしてのセンスはありません。でもバイクに真摯に向き合う姿勢は本物。彼の周りには僕よりも速いライダーがたくさんいるので、僕はライディングについては何も言いません。教えるのはサスペンションやキャブのセッティングなど。海外に行った時に、ある程度のことは自分でできるようになっていないと困るでしょうから。国内のトップ5以内なら、数年で必ず入れるライダーだと思いますよ」と語る。

琥珀は今年からNAGmotorsのサポートライダーとしてレースに出場する。

画像1: 一人でなんでもやる能力を身に着ける 海外で戦えるライダーに。

これは青木家に貼ってある、琥珀の5年計画だ。勉強・バイク・生活にカテゴリーを分けて、1年後、2年後〜にどうなっているかを明確に書いている。勉強が一番上にあるのは貴督さんの指示だろうか。

画像2: 一人でなんでもやる能力を身に着ける 海外で戦えるライダーに。

エンデューロライダーとして速くなるだけではダメだ。琥珀は高校生にして、海外で一人暮らしをしなくてはいけない。英語も勉強しなくてはいけないし、仕事や料理、掃除など生活力全般が問われる。それも全ては、Enduro GPで優勝するという大いなる目標のためだ。

今まさに遠くアメリカでスーパークロスの表舞台に立っている、下田丈のように、我々エンデューロファンは琥珀に大きな期待をしてしまう。

JEC全日本エンデューロ選手権は、今週末3月28日、広島県テージャスランチで開幕する。

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