ちょっと取り上げるのが遅くなってしまって恐縮なのだが、ついに今年からエンデューロIBに昇格するということで満を辞してこの記事をあげさせてもらいたい。JNCCやJECをしっかり追いかけている人は、その名を聞いたこともあるだろう。しかし、その評価はまだまだ足りないはずだ。青木琥珀というライダーは、近い将来間違いなく、前橋孝洋や保坂修一に続く、日本エンデューロ界を牽引する存在になってくれるだろう。

35kgから70kgへ
中学3年間の負荷が祟った、2021年開幕戦

2021年3月14日、琥珀はIBとしてのデビュー戦を迎えた。オーランドパークで開催されたJECの中日本エリア戦だ。しかし実は琥珀は、下半身を動かすと激痛が走る状態だったという。

「うちはパーソナルトレーナーについてもらっていて、ランニングやウエイトトレーニング、自転車などの身体作りをしています。成長期に負荷をかけすぎたんでしょうね。中学入学時は155cm/35kgだった身体が、3年経った今は175cm/70kgですから。股関節リンパ節膿炎というらしいです。普通はやっぱりこんなに急に速くなるものじゃないですから、いろんな負荷が関節などにかかってたんでしょうね」

琥珀がお世話になっているのは埼玉県戸田市にあるパーソナルトレーニングルーム・エム。女性トレーナーが完全個室で身体の悩みを解決してくれる。

パーソナルトレーニングルーム・エム
https://mamisora.com/

画像: 35kgから70kgへ 中学3年間の負荷が祟った、2021年開幕戦

しかしそんな状態でも琥珀は中日本戦への参戦を決めた。結果はIBクラス4位。思うような走りはできなかったが、最後のテストでは意地のIBトップタイムを記録した。

琥珀は現在15歳。2021年11月に16歳になる。つまり、公道を使う長野原と日高がある東日本戦と全日本戦はフル参戦できないのだ。

画像: 練習車である19モデルのBETA RR2T125。今週末のJEC広島には、今年の本番車となる21モデルが投入される予定だ。必ずしも有利とは言えない125ccにこだわるのは、Enduro GPのジュニアクラスを見据えているからだ。

練習車である19モデルのBETA RR2T125。今週末のJEC広島には、今年の本番車となる21モデルが投入される予定だ。必ずしも有利とは言えない125ccにこだわるのは、Enduro GPのジュニアクラスを見据えているからだ。

「今年の目標は最終戦のSUGOでIAのトップ10のタイムを出すこと。そして、IA昇格です。もちろんIBには速いライダーがたくさんいますので、そんな簡単にいかないのはわかっています。だからこそフル参戦できない東日本や全日本だけでなく、中日本にも参戦しています。

僕は今年何としてもIAに上がりたいんです。それは来年は絶対に海外に行きたいから。高校にももう話は通してあって、休学して1年間海外に行く許可をもらっています」

中には、琥珀のこの発言を生意気と思う人もいるだろう。しかし、琥珀の覚悟は本物だ。

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