ヤマハが新たに発表した新E-MTB「YPJ MT pro」は、一般的なMTBとはかなりかけ離れた異型のフォルムをしており、なんとYZと同様のツインチューブ形状。バイクの技術とヤマハ開発陣本気のこだわりが、詰め込まれています。今回はMTBプロライダー・JNCC-AAライダー内嶋亮がインプレッション。もうコレは見た目だけでなく性能面を踏まえても、自転車界の"YZ"と呼べるマシンですよ。

バイクで言うところの"トラコン"に近い感覚

このオートマチックアシストモードの恩恵を大きく感じ取れるシーンは、内嶋によれば3つあります。

画像: バイクで言うところの"トラコン"に近い感覚

①停車時からのスタート
電動アシスト自転車では、アシスト力を最大設定にしていると発進時のちょっとしたペダリングでグワッ! と前に進んでしまいます。バイクのクラッチを急に離すような感じと言えばわかりやすいかもしれません。しかし、オートマチックアシストモードであれば、レスポンスをぼかしたアシストで発進できるので、自転車だけが先に行くような感覚はありません。

②アシストモード選択を考えず気楽に走れる
アシストの強さを、速度に合わせて変更するのは難しいし、あまり現実的じゃありません。バイクと同様に、ギヤやアクセル(この場合はペダリング)に集中したいし、ギヤとアシストの関係は複雑なので、わりと頭が混乱しがち。オートマアシストでは、車体の速度や傾斜に合わせてマシンが適切なアシストを選んでくれるので、モード変更する必要がないのです。むしろこのモードにしておけば迷わず乗れます。むしろ、初心者だったらギヤチョイスもサボれます。

③滑りやすい路面でのライディングをサポート
①と同様に、こぎ出しのレスポンスをぼかしてくれるため、人が歩いても転んでしまうようなツルツルの路面でもリアタイヤが空転しづらいのです。まるでトラコンに似たような乗り心地です。実際、試乗会場はまともに歩けないほどツルツルでしたが、あまり意識せずにYPJで走り回ることができましたよ。

「下り」だけでなく「登り」でも"プッシュ"できるワケ

画像: 「下り」だけでなく「登り」でも"プッシュ"できるワケ

ちなみに…E-MTBのおもしろさとして、登りでも「プッシュ」できる楽しさがあります。登りって、ただ辛いだけのものだったのが、アシストで攻めるスピードまで高められるわけです。自転車って、BMXに代表されるように、バンクやコブで、バイクを地面にリズミカルに押し付けることで、“プッシュ”して加速することを楽しめる乗り物なんですが、登りでこれができるのは新鮮! 「MTBと比べてアシストがあるから坂に対して登りやすい事はもちろんですが、MTBではできなかった登りの途中でバーム(バンク)を使ってプッシュができるようになります。ダウンヒルの下りで行っていた「プッシュ」を登りでもできるようになった感じですね。」(内嶋)

画像: Red Bull Pump Track World Championships - Argentina 2020 youtu.be

Red Bull Pump Track World Championships - Argentina 2020

youtu.be

上は、プッシュの参考映像。プッシュのみで加速しまくる「パンプトラック」の世界戦です。最近はモトクロスでも、このテクニックを使うトップライダー、珍しくないですよね。

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