画像: 2020年全日本ロードレースはここまで2戦4レース全勝!チャンピオン候補大本命です

2020年全日本ロードレースはここまで2戦4レース全勝!チャンピオン候補大本命です

久しぶりに明るいニュースが飛び込んできました! 2020年全日本ロードレースJSB1000クラスに、ヤマハファクトリーレーシングチームから参戦している野左根航汰が、2021年ワールドスーパーバイク選手権(=WSBK)に参戦します!

チームは「GRTヤマハ ワールドスーパーバイク ジュニアチーム」で、ファクトリーチームの「PATAヤマハ ワールドスーパーバイク オフィシャルチーム」とは別の、いわば育成枠のジュニアチーム。このチーム、2018年まではワールドスーパースポーツ(=600cc)クラスに参戦していて、2019年からWSBKクラスにステップアップを果たし、この2020年に2年目のシーズンを送っています。
チームメイトは、先日の第6戦カタルニア大会でデビューシーズン初表彰台を獲得したギャレット・ガーロフです。ガーロフも25歳、同い年ですねぇ!

画像: 今シーズン、中須賀の弟から脱皮しつつあるように見えます、コータ

今シーズン、中須賀の弟から脱皮しつつあるように見えます、コータ

野左根はこの10月29日に25歳。もうコータって呼んじゃおう、僕らが初めてコータのことを知ったのは、2006年の秋ヶ瀬サーキット。ここで、ノリックこと故・阿部典史が設立した「チームノリックジュニア」のライダーとして、当時まだ小学生だったコータ少年が恥ずかしそうに写真に納まっていたのを覚えています。

2009年に全日本GP125クラスにスポット参戦、2010年にJ-GP3クラスにフル参戦を開始し、2011年にはJ-GP2クラスにステップアップ。2013年にはJ-GP2のチャンピオンとなり、14年からJSB1000クラスにステップアップ。2020年には、もう7年目のシーズンです。

実はコータは一度、J-GP2タイトルを獲得した翌年に世界挑戦の話もあったのですが、お父さんが急に亡くなったという事情があり、一度レース活動休止を決意。それでも、周囲がコータの将来性にほれ込み、JSBクラスへのステップアップを実現させた――ということもありました。
2017年には、MotoGP日本グランプリへも、ヤマハサテライトチームのヨナス・フォルガーの代役として参戦し、当時のヤマハ絶対エースのバレンティーノ・ロッシに「あの若いライダーは誰? ノザネ? 彼は速くなるぞ」とお墨付きをもらったこともありましたね。

画像: 2020年オートポリス大会で 中須賀をリードしている時の赤旗提示で優勝 うーむ、完全勝利はもう少し先?

2020年オートポリス大会で 中須賀をリードしている時の赤旗提示で優勝 うーむ、完全勝利はもう少し先?

ヤマハファクトリーレーシングのチームメイト「日本最速の男」中須賀克行の弟分のような存在で、このふたり、プライベートでも本当に仲がいい。
その中須賀とは、この2020年シーズンでバチバチのチャンピオン争いを繰り広げていて、中須賀が開幕戦レース1で転倒負傷したこともあって、現在2戦4レースを終わってコータが4連勝! 

オートポリス大会レース2では、コータと中須賀のトップ争いが最終ラップまで続き、フィニッシュまであと数100mというところで、コータと中須賀が接触。中須賀が転倒し、コータが優勝、というレースもありました。
あのレース、レーシングアクシデントとは言え、コータがレース後に中須賀に謝罪したように、ちょっとやりすぎちゃった感こそありましたが、いままでにないコータの強さを見たような気がした関係者も少なくなかったはずです。

以下、ヤマハから発表されたコータのコメントです。
「今後、自分がさらに成長していくためには、スーパーバイク世界選手権(WSBK)こそ最適だと考えていたので、こうしたチャンスをいただき嬉しく思いますし、ヤマハには感謝の気持ちしかありません。WSBKは世界のトップライダーが揃い、現在と使うタイヤが異なり(注:全日本ではブリヂストン、WSBKではピレリ)、ほとんどが初のコースでもあるため厳しい戦いになると覚悟しています。しかし、日本のトップライダーとしての意地もありますし、日本のファンの期待に応え、世界のファンに認められるためにも、最初から勝負の年と位置づけ、戦える準備をしっかりしていきたいと思います。また加入するGRT Yamaha WorldSBK Junior Teamは今年、ギャレット・ガーロフ選手が表彰台に立つなど素晴らしいチームです。ともに仕事をしていくことで自分もさらに成長できると期待しています。現在、全日本選手権はシーズンの真っ最中です。JSB1000クラスではランキングトップですが、チャンピオンとしてWSBKに挑戦するのが理想なので、まずは残る2大会に集中し、全力でタイトルを獲りにいきます」

画像: ブンブン体を振ってコーナリングスピードを高めていくのが野左根スタイル WSBKに合ってる…のかな?

ブンブン体を振ってコーナリングスピードを高めていくのが野左根スタイル WSBKに合ってる…のかな?

デビューいきなり大活躍、なんて夢物語が起こる時代ではないのは充分承知しています。それは今シーズンからWSBKに挑戦している高橋巧の成績を見れば明らかですね。その意味でも、ジュニアチームからのデビューというのは、ある程度のトライやチャレンジもできる、最高の環境なのかもしれないですね。

それでも、25歳と決して若くはないタイミングだけれど、全日本のトップライダーが世界の舞台へ挑戦を始めるというのは、すごく誇らしい、すごくうれしい、すごく楽しみです。
ひとまず今週末は全日本ロードレースもてぎ大会です。そこでコータとっ捕まえてコメントもらって来ましょう! もうすぐ、いつもいつもは会えないライダーになっちゃうからねぇ。

写真・文責/中村浩史

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