快晴の北海道で気分上々、ゴールドウイングで函館から日本最北端へ

ホンダのGL1800・ゴールドウイングを駆り、24時間以内に東京ー宗谷岬間の1500kmを走り切る弾丸ツーリング。東京新橋を出て、無事に青森でフェリーに乗り込み、函館までやってきた。

日本最北端までの距離は660km。残り11時間で宗谷岬まで辿り着けるのか。

画像1: 快晴の北海道で気分上々、ゴールドウイングで函館から日本最北端へ

北海道に入ってからはよく晴れていた。暗闇の東北道を700kmも走ってきて、北海道上陸したらご機嫌の快晴。函館港から高速に乗るまでの国道は、しばしのんびり北海道を堪能。上陸早々だが、空気が美味く感じた。

日本全国の中でも北海道をツーリングのベストルートに挙げるライダーも多いだろう。北海道を知り尽くしたライダーには「ここを走らないと」というスポットもあるはず。

俺的には北海道の良い特徴のひとつは高速道路を走っていても北の大地の景色を楽しめる事。東北地方以上に空の広さ、大地の広さ、その中を走る爽快さを味わえる。同じように北を目指すライダーに出会うと、不思議と仲間意識まで感じる。

画像2: 快晴の北海道で気分上々、ゴールドウイングで函館から日本最北端へ

俺たちも北海道の景色を楽し見ながら、ひたすら北上。そんな弾丸ツーリングの様子を『ゴーグル』のFacebookに投稿していた。2012年当時、日本でもトレンドになっていたFacebook。ライブツーリング投稿への反応は良く、驚くほど多くの「いいね!」やコメントがついた。

高速道路の安定感や、大きな車体なのに細い道路でも乗りやすいGL1800・ゴールドウイング。ライダーである編集者がさらに褒めていたのは、この長い旅を快適にしてくれる当時としては珍しいクルーズコントロールやオーディオの装備。アメリカの大陸横断で鍛えられたスーパーツアラーであった。

画像3: 快晴の北海道で気分上々、ゴールドウイングで函館から日本最北端へ

ルートはライダーである編集者に任せていた。最短ルートでは宗谷岬の西側からアプローチになるだろうが、編集者が選んだのは東側の国道238号線。士別で高速道路を終点で降りてから先は下道。

東京から20時間以上走って来て残り100kmを切った。ここまで来れば成功したも同然と油断し、余計な寄り道をすることに……。ナビゲーションの地図を見ると浜頓別から国道と平行して真っ直ぐな道が伸びている。こりゃ寄らないと、もったいない。

エサヌカ線と呼ばれる8km+4kmの直線道路。地平線の彼方に道が消えるまで本当に真っ直ぐ。ゴールドウイングを停めて北海道ならではの景色をカメラに収めた。

しかしこれが計算違いに。このタイムロスが大きかった。

画像4: 快晴の北海道で気分上々、ゴールドウイングで函館から日本最北端へ

この時点で夕方5時50分。宗谷岬の日の入りは6時半。もしかしたら日の入りには間に合わないかも。ここでライダーが選択したのは、俺を後ろに乗せて宗谷岬に向かう作戦。なのにそこでもタンデムシートから撮影する俺。ナビが表示する宗谷岬まで距離がドンドン減っていく。

画像5: 快晴の北海道で気分上々、ゴールドウイングで函館から日本最北端へ

ついに宗谷岬に到着。東京から22時間40分で1500kmを走り切った。エサヌカ線で欲張ったおかげで、日の入りの時間を10分過ぎてしまった。だいぶ暗かったが最北端の碑を照らすライトに照らされて雰囲気のある写真になった。

オホーツク海に夕暮れの空が溶けていく。

ここから先にはバイクでは進めない。ツーリングを成功させた達成感に包まれた俺たち。ゴールドウイングは日本最北端の碑の前で「帰りも任せてください」と静かに佇んでいた。

次回、「寄り道しながら帰路編」に続く。

写真・文:柴田直行

柴田直行/プロフィール

柴田直行 しばたなおゆき
1963年3月生まれ
横浜市在住
 
オートバイとライダーをカッコ良く撮るのを生業にしているカメラマンです。
ホンダVT250Fが発売になった1982年(19歳の頃)にオートバイブームに乗じて雑誌編集部にバイトで潜入。
スズキGSX-R750発売の翌年1986年に取材のため渡米。
デイトナでヤマハFZ750+ローソンの優勝に痺れてアメリカ大好きに。
ホンダCRM250R発売の1994年に仲間とモトクロス専門誌を創刊して、米国系オフロードにどっぷり。
カワサキニンジャ250が発表された2007年から、ゴーグル誌でも撮影を担当し現在に至る。
オンでもオフでも、レースでもツーリングでもオートバイライフが全部好き。

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