この週末は、宮城県・仙台はスポーツランドSUGOで全日本モトクロス最終戦が行なわれました。中の人は取材に出向けなかったんですが、ここまで7戦を終わってのポイントランキングはコチラhttps://www.autoby.jp/_ct/17310541 
メインクラスのIA1は、ランキングトップの山本 鯨が、成田 亮に28ポイントリードしての最終戦。TeamHRC同士のチャンピオン争いです。

しかし、大会前には関東から東北地方まで豪雨となり、土曜には雨は止んだものの、土曜日の各クラス予選とIBオープンクラスのヒート1は、コースレイアウトを大きく変更したショートカットで開催。日曜は朝方に小雨はぱらついたものの、走行ラインはドライに近いものまで回復したようです。

画像: ミッチェル・エバンス 最終戦に来る外国人MXライダー、メタメタに強い説継続

ミッチェル・エバンス 最終戦に来る外国人MXライダー、メタメタに強い説継続

MFJグランプリ大会として行われたこの最終戦は、世界GPモトクロス選手権ライダーのミッチェル・エバンスがスポット参戦。さらにAMAモトクロス帰りの富田俊樹も3戦連続のスポット参戦を果たしたため、TeamHRCは総勢4人がエントリー。エバンスは世界GPモトクロスでMX2=つまり250ccクラスのライダーですが、今大会は450ccでエントリー、ってことになります。

ヒート1はオープニングラップから飛び出したエバンスがレースをリード。そこに富田、成田、岡野聖(ヤマハ)、北原岳哲(カワサキ)、山本らが続く展開。レース序盤からエバンスが逃げ、富田が追い、後方からの追い上げとなった山本が成田をかわして3番手に浮上。成田は一時、岡野にもかわされますが、レース中盤で4番手に浮上し、山本をも再逆転。

画像: ヤマハはファクトリーチームというよりも若手育成の意味合いの強い体制 岡野はランキング3位を獲得

ヤマハはファクトリーチームというよりも若手育成の意味合いの強い体制 岡野はランキング3位を獲得

このTeamHRC同士のバトルは、山本3位/成田4位で山本のチャンピオン決定、という場面で、山本と成田は抜きつ抜かれつでレース終盤へ。しかし、昨年のこの最終戦での転倒で、チャンピオンを獲り逃がした山本はあせらずにじっくりレースフィニッシュを選択。
そう、この選択は、前戦の九州大会でも見られましたね。スポット参戦の古賀太基(カワサキ)がトバしにトバして、最終ラップに背後につけていた山本は、最後には2位フィニッシュを選択。その選択があったからこそ、最終戦を赤ゼッケンで迎えられたわけです。赤ゼッケンっていうのは、そのレースの時点でのポイントリーダーのみがつけられるゼッケンで、これをつけてレースに臨むライダーは、心なしか誇らしげに見えちゃうやつです。

画像: 最終戦、チャンピオン狙いに徹した山本 2年ぶりチャンピオン、おめでとう!

最終戦、チャンピオン狙いに徹した山本 2年ぶりチャンピオン、おめでとう!

結局レースは、エバンスが独走、2位に富田、3位に成田のHRC3人で表彰台。成田、モトクロスネイションズでの負傷は、九州大会よりも回復しているようでした。

画像: 2戦分をケガで失ったも同然の成田 2020年もベテラン成田のリベンジがメインテーマのひとつだ

2戦分をケガで失ったも同然の成田 2020年もベテラン成田のリベンジがメインテーマのひとつだ

レース2は安原、富田、成田、岡野、エバンス、山本といったオーダーの中から、エバンスが追い上げを見せてポジションアップ。富田がトップに立つと、安原、エバンス、成田、岡野の順から、エバンスがトップに浮上。最優先のスポット参戦ライダーは、ホントに速い、強い! しかし、もうひとつの注目点である山本vs成田のチャンピオン争いにも変化があらわれることになります。ヒート1でチャンピオン確定はならなかったものの、ヒート2で1ポイント獲得すれば、成田をしのいで山本がチャンピオンとなる展開です。

エバンス、富田、安原に続いて、岡野と4番手争いを演じていた成田が、負傷個所を再び痛めたか、一気にポジションダウン。一方の山本はレース中盤に岡野と安原を仕留めて3番手に浮上すると、エバンス→富田に続いて3位でフィニッシュ。成田は9位フィニッシュとなり、2019年の全日本モトクロスIA1クラスは、山本が2年ぶり2回目のチャンピオンを決めました。

山本は昨シーズン、成田に対して9ポイントリードで最終戦を迎えたものの、ヒート1を成田3位/山本4位で終えた後、7ポイントリードでの最終レース、なんとオープニングラップで転倒。肩を脱臼してリタイヤすることになり、手にしかけたチャンピオンを獲り逃がしたことがありました。そのリベンジを果たしたことになりますね。

対する成田は、モトクロスネイションズで負ったケガによってチャンピオンを取り逃がしたと言ってもいいでしょうね。もちろん、山本も成田もシーズン前からケガの多いシーズンでしたが、成田のケガはけがの程度やタイミングが不運でしたね。しかも「日本代表」として挑んだ海外レースで負ったケガだけに、うーん、悔やんでも悔やみきれないでしょう。

画像: ランキング1-2を獲得したTeamHRC 目標は全ヒートの1-2フィニッシュでした

ランキング1-2を獲得したTeamHRC 目標は全ヒートの1-2フィニッシュでした

「去年はポイントリードで迎えた、ここSUGOでの最終戦で転倒し、負傷してのリタイヤでチャンピオンを獲り逃がすということがあったので、レース前はめちゃくちゃ緊張していました。でも、去年の経験が自分を成長させてくれたと思います。ヒート1は成田選手の前でゴールさえすればチャンピオン確定でしたが、一歩引いて冷静に、チャンピオンを獲る最良の選択をしました。シーズンオフを、その最終戦のケガの治療とリハビリに費やし、準備不足で迎えたシーズンでしたが、たくさんの方に支えられてつらい時期を乗り越えられました。ありがとうございました」と山本は言います。

「前戦に続いてヒザの靭帯を痛めた状態でのレースでした。ヒート1はなんとか3位になれましたが、表彰台に上がっても、むしろ勝てなかった悔しさの方が大きかった。ヒート2はレース中にまた膝を痛めてしまって、順位を下げてしまいました。チャンピオン争いは、山本選手が今年もアクシデントでポイントを取りこぼすことはないと思っていましたが、万全の体調で走りたかったというのが本音です。とはいえ、ケガした自分が悪いので仕方ない」と成田。

最終戦は両ヒートともTeamHRCが表彰台を独占、山本が2年ぶり2度目のチャンピオン獲得という形で終わりました。HRCにとっては、ランキング1-2独占という目標を達成。成田がシーズンをリードしながら山本が逆転し、8戦16レースで山本が6勝、成田が5勝、このふたり以外は小方誠(カワサキ)、深谷広一(スズキ)のみが優勝、スポット参戦の古賀が1勝、エバンスが2勝を挙げたシーズンとなりました。

IA2クラスは、AMAモトクロスに参戦していた渡辺祐介(ヤマハ)が前戦・九州大会に続いてスポット参戦。レースは渡辺がピンピン(=Wヒートウィン)を飾り、横山遥希(カワサキ)と大倉由揮(ヤマハ)とのチャンピオン争いは、横山が4位/2位でチャンピオンを獲得。8戦16レースで4勝/13回の表彰台を獲得し、4勝/表彰台10回の大倉を振り切りました。

今年の全日本モトクロス、中の人は今シーズン3度の取材ができました。ふだん、ロードレース担当だけに、モトクロスはいちファンでしかないんですが、空中戦のあるレース、マシンの性能差だけでなくライダーの能力が占める勝利への割合、さらに明るい雰囲気やドロにまみれて観戦する楽しさはロードレースの上を行きますね。
もちろんロードレース独自のよさもあるんですが「うはぁ、ちょっとやってみたいなぁ」って気持ちは、ロードレースよりモトクロスの方が上のような気がします。
来シーズンは、モトクロス観戦もぜひやってみて♪ おっとその前に、今週末は鈴鹿で全日本ロードレース最終戦です!

写真/Honda YAMAHA 文責/中村浩史」

This article is a sponsored article by
''.