エンジンマウントの加工には、理由がある

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車体に関しては、AMAのプロダクションルールでディメンションを変更することができないので、ベースはスタンダードと同じだ。

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もはや出尽くした感のある、エンジンマウントの加工に関しては、ガイコではヘッドハンガーに5mmあるいは6mmの穴を穿つオプションがあるとのこと。アマチュア時代にとりいれられていなかったオプションなのに、よりレベルの高いプロでなぜ剛性を落とす必要があるのか。

デレクは答える。「ギャップへの耐性を上げるため。そもそも、ガイコホンダのプロスペックでは剛性を上げるためにスイングアームピボットをチタンにするなどのモディファイをしている。つまり、スタンダードよりも剛性は上がっているわけだが、これに対してギャップへの耐性を作るため、ヘッドハンガーへ加工するんだ。特に今回は、ロレッタリンのバイクと同じようなフィーリングに近づけるようにしている。その結果、下田のエンジンマウントには穴が空いている」とのこと。

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デレクによると、剛性を向上させているのは、ピボットだけではないとのこと。ただし、大きな構造変更やフレームに手が入っているわけでないとも。

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RJ・ハンプシャーのマシンには、若干太めの穴。デレクの言葉から判断するに、6mmのオプション。ライダーによって、セッティングを変更する。

そもそもエンジンマウントに関して言うと、ボルトの1本にノウハウがあって、締め付けトルクも剛性セッティングの重要な要素になっている。ガイコの場合、エンジンマウントはすべてチタンボルトで締め付けられているから、スタンダードよりも締め付けトルクのレンジが広い。剛性に関しての細かなノウハウをすべて判明するのはかなり困難なことだ。少なくとも「穴が空いているからスタンダードより剛性を低めに設定している」というわけではない。下田車に関して言えば、現状でロレッタ仕様に近づける、という方向性が最も正しい表現と言えるだろう。

画像12: USAトップチームのプロパッケージが誇るノウハウを、下田丈の本番車から探る
画像13: USAトップチームのプロパッケージが誇るノウハウを、下田丈の本番車から探る

サスペンションは、1週間とまもないこともありアマチュアそのままを流用、コーティングもされていないスタンダードベースだが、ご存じの通り現在のCRF250Rは昔のAキットと同様の構造で、大きくファクトリーサスペンションと相違はない。スイングアームやリンク、サブフレームはスタンダードで、ディメンションの変更はないとのこと。

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