クルージングの快適性なし幅広い使い勝手も、なし

その登場に、ド肝を抜かれた。

衝撃は、RC213V‐Sの、NRの比ではなかった。

市販モトクロッサーと「ほぼ同じ」ストリートモデルだなんて、まさかホンダがこんなモデルを、2018年に発売するなんて――。

ひとり乗り専用、スタイリングはモトクロッサー(=つまりオフロード用レーシングマシン)とほぼ同じで、使用パーツの7割はモトクロッサーのまま。

まずもって450㏄という排気量が不可解だ。

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言うまでもなく、排気量が400㏄を超えると日本では「車検」が必要になり、販売台数もこの排気量を境に、極端に増減するもの。

これは「450㏄こそ、オフロードライディングを最高に楽しめる排気量である」というホンダのスピリットのあらわれ。

またがると驚く、そのシート高は895㎜。

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いくら車体幅がスリムな単気筒モデルと言えど、そのシート高には恐怖感さえ覚える。

シートは硬く、これまで市販モデルでは経験したことがないほど、タンクトップから上面形状がフラット。

誰にでも扱えるオートバイという世界のシート高ではない。

ちなみにモトクロッサーの450Rより65㎜も低いけれど――。

そして車両重量は131㎏。意味が分からない、車名上の兄弟モデルであるCRF250Lだって144㎏もある。

最高出力は24PS/7500回転、最大トルクは3・3㎏‐m/3500回転。出力は250Lと同じ数字で、トルクはCBR400Rよりも低いくらい。

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けれど、走り始めるとまた驚く。

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なにしろ軽い、そしてサイズ感が250㏄クラスだ。極低回転域で何度かエンストしながら走り出すと、そのピックアップのよさにまた、驚く。

現在ではほぼ体験することが少なくなった、恐るべきパワー。

24馬力という数字はなんなのだ。

CRF450Lは、モトクロッサーを公道に持ち出すことができて、トランスポーターなしで林道やコースにたどり着けて、そのままオフロードランを楽しめる、というもののはず。

けれど、移動という名のクルージングでは、軽量さが仇となって安定性に乏しく、一定スロットルの快適性さえ充分ではない。

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レーンチェンジの少しだけの荷重移動にすら、車体が即座に反応し、曲がろうとする。アスファルトで乗っても、450Lはモトクロッサーなのだ。

街乗りならばCRF250Lが、長距離ランならばCRF250ラリーの方が絶対的にイイ。

公道走行対応という最小限のモディファイという点では、むしろモトGPマシンレプリカRC213V‐Sよりも潔い――それがCRF450Lだった。

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HONDA CRF450L
モトクロッサーCRF450Rをベースに、最小限のモディファイで公道走行を可能としたモデル。エンジンはCRF-Rの水冷シングルをベースに、公道走行モデル用に細部の仕様を変更し、同じくCRF-Rのフレーム、スイングアームを使用して各部の剛性を適正化。前後サスペンションには専用セッティングを施し「遠くのコースまで自走できる」ことを可能としている。車両価格がクローズアップされがちなモデルだが、本質はそこにはない。
■エンジン:水冷4ストローク単気筒SOHCユニカム4バルブ ■ボア×ストローク(排気量):96×62.1㎜(449㏄)■最高出力:24㎰/7500rpm ■最大トルク:3.3㎏-m/3500rpm ■ミッション:6速 ■全長×全幅×全高:2280×825×1240㎜ ■ホイールベース:1500㎜ ■シート高:895㎜ ■タイヤ前・後:80/100-21・120/80-18 ■車両重量:131㎏ ■価格:129万6000円

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