地球の裏側でダカールラリーが中盤を迎えている1月中盤ですが、こちらでは幕張メッセいで行なわれている東京オートサロンに合わせ、2018年のホンダMS(=モータースポーツ)参戦体制発表がありました。2輪4輪を問わず、世界じゅうのレース体制ですね。先にお伝えしたように、2018年にはホンダワークスチームが復帰する全日本ロードレースの体制を中心にお知らせします。
本格的な全日本ロードレースの体制発表は2月中旬になりそうですが、まずは主要メンバーが発表されていますね。びっくりもチラホラ^^
■全日本ロードレース
JSB1000クラス
TeamHRC 高橋 巧(28)
Team桜井ホンダ 濱原颯道(22)
Team SuP ドリームホンダ 山口辰也(41)
モリワキMOTULレーシング 高橋裕紀(33)
清成龍一(35)
au&テルルMotoUPレーシング 秋吉耕佑(43)
MuSASHi RT ハルクプロホンダ 水野 涼(19)
ホンダAsiaドリームレーシング ザクァン・ザイディ(22)
J-GP2クラス
TeamTARO PLUS-ONE 関口太郎(42)
Team高武RSC 岩戸亮介(20)
作本輝介(21)
Y!mobile Kohara RT 榎戸育寛(19)
MuSASHi RT ハルクプロホンダ 名越哲平(20)
KIMA RACING 伊達悠太(18)
ST600
Mistresa RT ハルクプロ 上原大輝(20)
BATTLE FACTORY 佐野優人(21)
JSB1000クラスは、2017チャンピオン高橋巧が、所属チームを「MuSASHi RT ハルクプロホンダ」から「TeamHRC」に変更します。もちろん高橋にとってはチーム移籍になりますが、17年シーズンまでも、ハルクプロにHRCスタッフのヘルプはがありましたから、ガラッと変更、っていうより、高橋にとっては住み慣れた隣のチーム、みたいな感覚かもしれませんね。JSBチャンピオンを迎え入れる新生ホンダワークスチームは今、チーム監督やチームスタッフをそろえている状況でしょうね。
ホンダワースチームが全日本ロードレースに出場しなくなって10年かな、最後は2008年だったと思うのですが、その間もHRCはもちろんマシン開発や製作、レース活動を続けていたとはいえ、全日本ロードレースのフル参戦チーム運営には10年近いブランクがありますから、チームスタッフがいないわけですからね。まずはそこから戦力を揃えている、という感じでしょう。
サプライズのひとつ目は、桜井ホンダの全日本ロードレース復帰です。しかもライダーは、昨年ヨシムラスズキに抜擢され、JSB1000クラスにフル参戦した濱原颯道。濱原は17年シーズン、ルーキーながらランキング7位を獲得した期待の星だったはずですが、ヨシムラ契約は1年で終了……。うーん、ファンもたくさんついて、面白い存在だと思ったんですが……。今年はホンダCBRにマシンをスイッチ、桜井ホンダからのエントリーになります。ヨシムラは18年も2人ライダー体制をとるようですから、津田拓也のもうひとり、新加入のライダーがいるようです。正式発表を待ちましょう。
もうひとつのサプライズは、昨シーズンに鈴鹿8耐をメインに新結成され、伊藤真一が走った「TeamサップDREAMホンダ」に山口辰也が加入したことです。山口は、自ら東広島を本拠に「TOHOレーシング」を主宰していますから、そちらはJSB1000クラス以外のレース活動を続けるようです。山口の狙いは、地域に根差したクラブチームですから、全日本ロードレース以外のエリア選手権なんかにも、積極的に参加していくのでしょうね。
そして、アジア選手権SS600クラスのランキング2位を獲得したザクァン・ザイディが全日本JSBクラスにデビューします。本来ならば全日本を勝ち抜いてからアジア選手権、がレース格式としてはまっとうなんですが、まだまだ発展途中のアジア選手権、そこを勝ち抜いて日本→世界というルートも確立すると誇らしいですね。
17年のJ-GP2チャンピオン水野は、JSB1000クラスにステップアップ。チームは引き続きMuSASHi RT ハルクプロホンダです。水野が走ったJ-GP2クラスは、ST600とアジア選手権を走った名越が走ることになります。ほかJ-GP2クラスは、16年のST600チャンピオン榎戸が、モトバムホンダからコハラRTに移籍。J-GP3チャンピオン伊達悠太は、KALEXを使う新チーム「KIMA RACING」からJ-GP2クラスに参戦します。
ST600クラスへは、JP250からのステップアップ組がホンダサポートを受けることになります。JP250ナショナルのチャンピオン上原がミストレーサRTハルクプロから、JP250インターでランキング2位を獲得した佐野がバトルファクトリーから参戦します。
最高峰クラスへのワークスチームの復活、ヤングライオンのステップアップや脇を固めるベテランと、今年も各クラスでホンダ勢が前ライダーの標的となる、おもしろいレースが期待できそうです。各クラスのもっと詳細な内容は、もう少しで発表されると思います!