2018年からの中上貴晶MotoGPデビューのニュースはもうすっかりおなじみですが、日本からもうひとつ世界挑戦へのニュースが発表されました。NTS、ついにmoto2世界選手権に打って出ます!
NTSとは、福島県石川郡に本拠を置く金属加工ファクトリー。と言っても、その業務内容は航空宇宙、船舶、医療用機器に及ぶ高精密部品加工業で、代表の生田目さんは、黄金の1990年代のロードレース経験者。業務内容にはちゃんと「競技用自動車」の項目があって、これ、レーシングマシンのオリジナルフレーム製作のことなんですね。
NTSは2012年かな、チームノリックとジョイントして、野左根航汰とJ-GP2クラスへの参戦を開始。オリジナルマシンYZW-N6で13年にはシリーズチャンピオンを獲得しています。その後も日本グランプリmoto2クラスへスポット参戦を果たしたり、その頃からアジア選手権、スペイン選手権への挑戦をスタートさせていますね。
現在は、手島雄介率いるT.PROイノベーションのマシンコンストラクターとして、スペイン選手権(CEV)MOTO2チーム「NTSスポーツコードT.PRO」に協賛。オリジナルマシンNH-6を製作・協賛し、アジア選手権や全日本選手権でもチームサポートを行っています。2017年の詳細はコチラ(http://www.autoby.jp/_ct/17045226)。アジア選手権では、この週末に行なわれた第5戦インド大会で、SS600クラスで羽田太河が2/3位、AP250クラスで小山知良が待望の初優勝を上げましたね! それはまた、あらためてニュースで。
そして、スぺイン選手権挑戦3年目を迎えるNTSは、ついに昨年末に、moto2世界選手権へのオフィシャルフレームビルダーとしての認可を獲得。現在、カレックス、スッター、スピードアップ、テック3、KTMがオフィシャルフレームとしてレースに参戦していますが、ここにNTSが加わる、ってこと。これで世界選手権挑戦への足固めができたことで、NTSが2018年からmoto2世界選手権へ挑戦することが可能となったわけです。
NTSは、オランダのRWレーシングとジョイントし、現在、CEV-moto2を戦っているスティーブン・オデンダール、ジョー・ロバーツと2018年moto2世界選手権に参戦することになります。オデンダールは2016年のCEV-moto2チャンピオン、ロバーツは2015年のモトアメリカSST600チャンピオン。2017年はシーズン途中からCEV-mot2に参戦していますね。
RWレーシングは2017年シーズンからカレックスフレームを使用して、アクセル・ポンスとmoto2世界選手権に参戦中。今シーズンはポイント圏内こそ走るものの、最高位は10位、14戦を終えてランキングは20位と、いまひとつ振るわない戦績ですね。これが、2018年はNTSフレーム、オデンダール&ロバーツで参戦するわけですね。
「来年はもっと難しい、厳しいレースになると思います。けれど楽しみです」と代表のNTS生田目さん。近々、捕まえて詳細をインタビューしますね!